storia 24 記憶と闇
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ふかふか。
何故か身体が軽く感じて、目を覚ました。
そして、違和感がして起き上がって辺りを見渡すと知らない草原にいた。
「何処、此処…僕は奴等に…ッ!」
さっきのことを思い出すと恐怖で身体が震えた。
それと同時に涙が溢れてきた。
「ふぇ…ぅ、く…ッ!」
怖い、その感情が僕を支配していた。
そして、思い浮かぶのは…。
「ディ、ノ…ッ!」
微かな記憶しかない中で唯一安心出来る人。
真実を確かめるべく行ったキャバッローネのアジトで会った彼。
止め処なく涙が流れる。
不意に足音が聞こえた気がして、その方を見た。
「おや、ソラではないですか。こんな所で会うとは。それに何故泣いているのですか?」
クフフと独特な笑い方をする、特異な髪型で赤と青のオッドアイの彼。
あれ?
なんで、彼は僕の名前を知っている?
ジッと見つめるも思い出せない。
「どうしました?」
何も喋らない僕を不思議に思ったらしい。
もし本当は知ってる人だったら、失礼かもしれないけれど、記憶のない僕には分からないことなのだ。
「…えっと…誰、です、か?」
「ッ!?」
驚いた顔をする辺り、やっぱり、僕の事を知っているらしい。
こういう時はどう返したらいいんだろうと慌てて考える。
なかなか上手い言葉が出てこないが。
「ソラ、それは何かの冗談ですか?それとも本心ですか?」
「…本心、です…。」
相手も相当戸惑っているようだ。
小さく答えると、何かを考え出した彼。
僕も彼が誰なのか考えるもやっぱり出てこない。
「ソラ、貴方、もしかして、記憶が無かったりします?」
一つの答えにたどり着いたのか、答えを言う。
彼の答えに正解だというように僕は頷いた。
「やはり…。」
ふむと考えながら言う辺り確信したのだろう。
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