storia 24 記憶と闇
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━カツン、カツン
足音が響く。
薄暗い廊下を早歩きで進む。
突き当たりを右に曲がり進み、暫くして一つの扉の前で止まる。
3回ノックをして、返事が返ってくれば扉を開け中に入る。
中には中心に主、両端に2人ずつ彼の部下がいる。
警戒しながら、部屋の中央まで行き足を止めた。
「…何か、ご用でしょうか…。」
違和感を持たせないように言う。
恐怖に声が震えそうになるがどうにか普通にした。
「Joker…君は今まで何処にいた?部屋には居なかっただろ?」
内心ギクッとした。
相手にはバレないようにあくまで内心だ。
「何処って…ちょっと外を散歩してました。外に出るなとは言われていないので。」
平常心で普通に答えてるつもり。
バレませんようにって、願ってるけどね。
それも一瞬で壊された。
「嘘はよくないなぁ。君はキャバッローネのアジトに行っていた。違うかね?」
冷ややかな視線が刺さって痛い。
バレた、否、バレていた。
否定しようにも主とその部下の無言の圧力がかかり、言葉が発せず唇を噛み締めた。
「…ッ。」
「どうした?図星かい?」
ワザと聞いてくる辺り憎たらしい。
顔が笑ってる。
目は全然笑ってないが。
今すぐ此処から逃げ去りたい衝動に駆られた。
「Joker、嘘を付いた罰だ。おい、お前達、やれ。」
『はっ!』
「え、や、何ッ!?」
部下4人が此方に近付いてくる。
それが怖くて後退る。
「ゃ、やだ、来ないでッ!」
「大人しくしていろ。」
逃げることは叶わず、3人の部下に捕まった。
身動きが取れず、口も抑えられているため、喋れない。
「んんッ!」
やだ、離して!
心の中で叫んでも意味を成さない。
振り払おうにも、男女の力の差が有り過ぎる。
「罰だ、大人しくしていろ、Joker.すぐに楽になる。」
口角を上げ、笑う主。
それに恐怖を覚えた。
そして、目の前の彼の部下が手にして入るものを見て何故かデジャヴを感じた。
身体が恐怖で動かない。
涙が溢れる。
「すぐに終わる。」
そう言って、僕の腕に注射針を刺した。
僕は声にならない悲鳴を上げ、気を失った。
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