storia 1 とある日
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「そう言えば、ボス。あの事、言わなくていいのか?」
「ん?嗚呼、そうだな。」
僕達のやり取りを止めるでもなく見ていたロマーリオが不意に口にした事にディーノは分かったみたいだけど僕は分からず顔を顰める。
「ソラ、2週間後にパーティーを予定しててな。」
「え、何の?答え次第では僕でないからね。」
真剣な表情で言うディーノの言葉を聞けば途中で遮り問う。
パーティーという群れた空間を嫌う僕は出来れば避けたいもの。
「嫌なのは知ってるが今回のはお前が主役だから。」
「僕が主役?」
「そう。婚約報告パーティーだからな。」
「…は、えぇ!?」
一瞬思考が停止し理解が遅れた。
いや、うん。
分かってるよ。
プロポーズされたのだって覚えてるから。
それにディーノはファミリーのボスなんだし同盟ファミリーだってそりゃいるんだから、ね?
理解してはいるものの半パニック状態だ。
「ソラ、大丈夫か?」
「あ、うん…大丈夫、うん。」
「大丈夫じゃねぇな。」
パニクってるのが分かってるのか苦笑いを浮かべながらも僕の頭を撫でるディーノ。
「嫌だとは思うが俺の立場的にはしないわけにもいかないから。」
「うん、分かってる。」
「お嬢、パーティーすれば心配事が1つ減るぜ?」
きちんと説明しようとするディーノに頷きながらもロマーリオの言葉にハッとする。
心配事…。
他の令嬢に言い寄られなくなる?
ディーノは立場も顔も声も全てに置いてパーフェクトに見られ言い寄る女性も少なくない。
実際へなちょこなんだけどそんなの眼中にないように。
「ロマーリオ?ソラの心配事ってなんだ?」
ロマーリオの言葉を理解出来てないディーノはキョトンとしてる。
うん、可愛い。
「ディーノは気にしなくていいよ。」
「なんでだよ、気になるに決まってるだろ?俺にだけ秘密なのかよ。」
ムスッとするディーノがまた可愛くて愛おしくて意地悪したくなる。
「んー…自分の周りに目を向けてみて。きっと分かるから。」
「なんだ、それ。」
考える素振りを見せながらにこりと笑みを浮かべ言えば困ったような表情のディーノと後ろでククッと笑いを堪えるロマーリオ。
うん。
面白い。
さっきの令嬢は微かに心残りだがパーティー次第では方がつくかもしれない。
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