「あ、そういえば自己紹介まだでしたね、僕の名前はアレン・ウォーカーと言います。よろしくお願いします」

知っていると思うけどと言いながら優しく微笑みかけながら手を差し伸べてきた

『私は如月 紗蘭と言います』

「如月……？」

『あ、私、日本人だから名前が紗蘭なんです』

その言葉に納得したアレンはなるほどという顔をした。
そして私はアレンと同じように「よろしくお願いします」と手を差し出した。

「とりあえずここから出なきゃですがまずは……」

アレンは私の服装を見て

「服を買いに行きましょう」と言った。

『え、だ、大丈夫だよ！！』

だってお金ないし……

と言えば「お金の心配はしないで下さい」と言った

『で、でも……』

「そんな服装で出歩かせる訳にはいきませんから、ね？」

『じゃあ、お言葉に甘えて』

と言えばニコッと笑いかけてくれるアレン。

あぁ、本当に紳士だなあと思っていれば「そこで待ってて下さいね」と言い、出て行った

ぽけっとしていると目の前に金色の物体が現れた。

『も、もしかして……』

その金色の物体は身体を横に傾けまるで「何？」って言っているように見えた。

『あなたティムキャンピー？』

そう言うと嬉しそうに頷き、その小さな身体を頬に寄せてきた

『あはは！くすぐったいよ』

そう言い、じゃれていればふと思った

あれ、ティムキャンピーって確かアレンのゴーレム……
もしかして……心配をして置いていってくれたのかな？

そう思うと頬が緩んだ
そうしているうちにアレンが帰ってきた

「すみません！遅くなりました！」

『アレンおかえりなさい！あと、ティムキャンピー置いてってくれたんだよね？ありがとう』

そう伝えれるとアレンは少しびっくりした顔をして「女の子1人じゃ危ないですからね」と言い微笑んだ

…………服を着替え、一休みしていた。

「さて、これからどうしましょうか」

『アレンはこれからどうするつもりだったの？』

ふむっと口に手を当てて悩むアレンに尋ねた

「僕はこれから黒の教団に向かうところだったんですよ、まあ、(クソ)師匠のせいなんですがね」

最後の言葉を発した時のアレンの目が遠い目をしていたのは私は見逃さなかった

『じゃあ、私も一緒に教団に行く』

「そうですね。そうしま…………え？！」

『私もイノセンスはあるから大丈夫！それに……』

そこで黙り俯いた私を覗き込むように見てきた

『それにアレンと離れたくないから……』

「っっ！」

その言葉にアレンは顔を赤らめた。

『あ、でもやっぱりだめだよね……』

そう言って落ち込んでいると

「いえ、いいですよ。土地感もない上に女性1人で出歩かせるわけにはいきませんから」

『え、いいの？』

「はい」

そう言い、ニコリと微笑んだ