第1章 出会い
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「紗蘭おはよう!」
『 あ、美菜おはよう』
「いよいよ、今日から大学生だね~」
緊張するな~と顔を緊張の表情で歪ませているのは私の親友である美菜である。
そう、今日から私たちは大学生になるのだ。
大学に入ったら「こんなことしたいなあ」と物思いにふけっている私の横では友人が楽しそうに話していた。
「ねえ!紗蘭聞いてた?!」
『……聞いてたよ?』
やばい、ほとんど聞いてなかった。
私はじっと見つめてくる友人から目を逸らし、違う話題をふった
『そ、そういえば!今日D.Gray-manの発売だよね!!』
「あー!本当だね!最近、神田の出番が少ないからさ~……って紗蘭、今話逸らしたでしょ?!」
『ば、ばれた?』
てへっと効果音がつきそうな感じに笑えば、友人は「もーちゃんと聞いててよー」と言いながらも笑っていた。
私はこの時間が一番好きだった。
何気なく笑えるこの時間が……
それからは入学式も終え、家に向かっていた。
「紗蘭……」
『なーに?』
友人は少し悲しげな表情をして私を見つめてきた
『大丈夫だよ。また明日ね?』
それだけ言えば「うん、また明日……」と返ってきた。
『ただいま……』
家に入れば聞こえるのは怒声と物が壊れる音だ。
何年前からだろう。この家から笑顔がなくなったのは
何年前からだろう。家族とご飯を食べていないのは
何年前からだろう。涙が流れなくなったのは
ぼーっと立っていると激しく扉が開く音がした。そちらに目を向ければ今にも殺しにかかってきそうな表情で私に向ける1人の女性がいた。
そう母親だ……
「……んた……あんたさえいなければ……!消えろ!消えてしまえ!!!」
それ以上そこにいたくなかった私は母親の言葉を無視した。そのまま2階へ駆け上がり、部屋に入るとそのままベッドへと身を預けた。
――涙はもう出なくなった
悲しいって思わなくなった。
“消えてしまえ!”
「……っ!」
頭に反響する先程の言葉は嫌な程にぐるぐる回り続ける
悲しくないなんて嘘。
本当は……本当は……
そして一縷の涙を流しそのまま意識を手放した
『 あ、美菜おはよう』
「いよいよ、今日から大学生だね~」
緊張するな~と顔を緊張の表情で歪ませているのは私の親友である美菜である。
そう、今日から私たちは大学生になるのだ。
大学に入ったら「こんなことしたいなあ」と物思いにふけっている私の横では友人が楽しそうに話していた。
「ねえ!紗蘭聞いてた?!」
『……聞いてたよ?』
やばい、ほとんど聞いてなかった。
私はじっと見つめてくる友人から目を逸らし、違う話題をふった
『そ、そういえば!今日D.Gray-manの発売だよね!!』
「あー!本当だね!最近、神田の出番が少ないからさ~……って紗蘭、今話逸らしたでしょ?!」
『ば、ばれた?』
てへっと効果音がつきそうな感じに笑えば、友人は「もーちゃんと聞いててよー」と言いながらも笑っていた。
私はこの時間が一番好きだった。
何気なく笑えるこの時間が……
それからは入学式も終え、家に向かっていた。
「紗蘭……」
『なーに?』
友人は少し悲しげな表情をして私を見つめてきた
『大丈夫だよ。また明日ね?』
それだけ言えば「うん、また明日……」と返ってきた。
『ただいま……』
家に入れば聞こえるのは怒声と物が壊れる音だ。
何年前からだろう。この家から笑顔がなくなったのは
何年前からだろう。家族とご飯を食べていないのは
何年前からだろう。涙が流れなくなったのは
ぼーっと立っていると激しく扉が開く音がした。そちらに目を向ければ今にも殺しにかかってきそうな表情で私に向ける1人の女性がいた。
そう母親だ……
「……んた……あんたさえいなければ……!消えろ!消えてしまえ!!!」
それ以上そこにいたくなかった私は母親の言葉を無視した。そのまま2階へ駆け上がり、部屋に入るとそのままベッドへと身を預けた。
――涙はもう出なくなった
悲しいって思わなくなった。
“消えてしまえ!”
「……っ!」
頭に反響する先程の言葉は嫌な程にぐるぐる回り続ける
悲しくないなんて嘘。
本当は……本当は……
そして一縷の涙を流しそのまま意識を手放した