第5章 青嵐吹く夏
茹だるような季節がやってきた。
梅雨も明け、青い空に白い雲が映えるようになった。
テストも終わり、夏休みも間近になり、緑ヶ丘の生徒達も浮き足立つ者が多くなってきた。
数年前までは、夏休みというものは香緒理にとっては憂鬱なものでしかなかった。
居たくない、居づらい家に毎日毎日居なければならない。部活も頻繁にあるわけではないから尚更。
学校が決してとても楽しかったわけではなかったが、早く学校が始まって欲しいと願ったものだ。
宿題が終わった後はなんとなく何度も読んだ教科書やドリルを見返して勉強をし、時折ぼんやりと窓の外を見ながらスケッチをしたり、暑い外に出て河原で絵を描いたり、図書館に行ったり。
そんな日々をなんとなく過ごしていた。
だけど、今年はまた違うような気がする、と香緒理は思う。少しわくわくしている自分がいる。
友達もいて、充実している部活もあって。
高校生活初めての夏休み。
どんな夏休みを過ごそうか。
梅雨も明け、青い空に白い雲が映えるようになった。
テストも終わり、夏休みも間近になり、緑ヶ丘の生徒達も浮き足立つ者が多くなってきた。
数年前までは、夏休みというものは香緒理にとっては憂鬱なものでしかなかった。
居たくない、居づらい家に毎日毎日居なければならない。部活も頻繁にあるわけではないから尚更。
学校が決してとても楽しかったわけではなかったが、早く学校が始まって欲しいと願ったものだ。
宿題が終わった後はなんとなく何度も読んだ教科書やドリルを見返して勉強をし、時折ぼんやりと窓の外を見ながらスケッチをしたり、暑い外に出て河原で絵を描いたり、図書館に行ったり。
そんな日々をなんとなく過ごしていた。
だけど、今年はまた違うような気がする、と香緒理は思う。少しわくわくしている自分がいる。
友達もいて、充実している部活もあって。
高校生活初めての夏休み。
どんな夏休みを過ごそうか。