金田一少年の事件簿
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あの衝撃的なマジックショーから数日が経った。
一華はその日、何もすることがないため散歩をしていた。ブラブラと歩きながら町の景色を眺めていた時、
「やあ、久しぶりですね一華さん」
『っ!?』
その声に勢いよく振り向く。塀の壁に背中を預け、こちらに笑みを向ける男が居た。
今警察が血眼になって探している、一華に推理を見破られた殺人犯。
『高遠……!』
地獄の傀儡師、高遠遙一が目の前に居た。
『な、なんで此処に……』
「ふふ、言ったでしょう?近いうちに会いましょうと」
『いや、何をしに来たんだよ!まさか私に復讐しに来たのか?』
高遠の一世一代の殺人ショーを、まだ高校生の少女に解き明かされてしまったのだ。彼にとってこの上ない屈辱だろう。一華は、あの日明智から「高遠が貴女に接触する可能性があるかもしれません。何かあればいつでも連絡してください」と言われたばかりだ。一華は高遠に気付かれないようスマホを取り出し明智に連絡しようとした。
が、
「私が気付かないとでも思おいで?」
『あっ!』
高遠は素早く一華に接近し、後ろ手に隠していたスマホを取り上げた。
『っ……』
「安心してください。私は貴女を殺そうとなんて考えていませんよ」
『どの口が言う………おい!』
高遠は一華の細い腰に手を回し、引き寄せた。犯罪者とはいえ異性に抱き寄せられ、一華は思わず顔を赤らめた。
「おや?その反応………もしや貴女、まだ処女ですか?」
『あ、あったりまえだろッ!!!生まれてこの方恋なんてしたことないんだからな!!!』
失礼な発言に一華は怒鳴った。すると、高遠はニタリと笑い、その笑みにゾワッと冷たいものが走った。
「ふふふふふ、それはそれは………」
『た、高遠……?』
「とても良いことを聞きました。まあ貴女の処女を奪った男はどんな手を使ってでも探し出し殺すつもりでしたしね。手間が省けました」
『なに、言って』
その瞬間、一華の唇にあたたかい感触が伝わってきた。高遠の顔がすぐ間近にありぼやけている。
高遠にキスされているのだと理解したのは、すぐだった。
『んッ!?んんーーーー!??』
すぐさま離れようとするも後頭部を手で抑えられてしまい出来なかった。
一華のファーストキスは、殺人犯に奪われてしまったのだ。
『っひ、何すんだよこの変態ッ!!!』
「おっと……変態とは酷い言われようですね。好いた相手にキスしただけですが?」
『好いた!?』
「ええ………私は、貴女を異性として好きです」
と高遠は一華の顎を指で上げ呟いた。
『う、ウソだろ?』
「ウソではありません。あの日、私の仕掛けたマジックのタネを解き明かした貴女に、私は心を奪われた。強い力を持つ目で推理を始めた貴女の姿に惹かれたんです」
『は?なんで?だって普通恨むはずじゃ……』
「恨む?まさか。最後の最後でしくじってしまった私の落ち度です。まさか翡翠の石で見破られるとは思いませんでしたからね」
一華を離し、少し距離を置いた。
「一華さん、私は貴女の全てが欲しい。このまま貴女を連れ去り、その身を喰らい尽くしたいとも思っています」
『ッ!!』
「でも、今は我慢しましょう」
顔を青ざめ、抱きしめるように腕をクロスさせた一華に微笑みを向けた。
「母の仇を取った今、復讐を終えた私の次なる目標は………貴女ですよ」
『な、』
「必ず、貴女を私のものにする………必ずね」
では、また次の機会でお会いしましょう。
高遠は一華に背中を向け、その場から去った。
あとに残った一華は、青ざめた表情で呆然と立ち尽くし、消えていく高遠を見つめた。
この日から、一華は高遠の尋常じゃない愛情を向けられるハメになったのだった。
一華はその日、何もすることがないため散歩をしていた。ブラブラと歩きながら町の景色を眺めていた時、
「やあ、久しぶりですね一華さん」
『っ!?』
その声に勢いよく振り向く。塀の壁に背中を預け、こちらに笑みを向ける男が居た。
今警察が血眼になって探している、一華に推理を見破られた殺人犯。
『高遠……!』
地獄の傀儡師、高遠遙一が目の前に居た。
『な、なんで此処に……』
「ふふ、言ったでしょう?近いうちに会いましょうと」
『いや、何をしに来たんだよ!まさか私に復讐しに来たのか?』
高遠の一世一代の殺人ショーを、まだ高校生の少女に解き明かされてしまったのだ。彼にとってこの上ない屈辱だろう。一華は、あの日明智から「高遠が貴女に接触する可能性があるかもしれません。何かあればいつでも連絡してください」と言われたばかりだ。一華は高遠に気付かれないようスマホを取り出し明智に連絡しようとした。
が、
「私が気付かないとでも思おいで?」
『あっ!』
高遠は素早く一華に接近し、後ろ手に隠していたスマホを取り上げた。
『っ……』
「安心してください。私は貴女を殺そうとなんて考えていませんよ」
『どの口が言う………おい!』
高遠は一華の細い腰に手を回し、引き寄せた。犯罪者とはいえ異性に抱き寄せられ、一華は思わず顔を赤らめた。
「おや?その反応………もしや貴女、まだ処女ですか?」
『あ、あったりまえだろッ!!!生まれてこの方恋なんてしたことないんだからな!!!』
失礼な発言に一華は怒鳴った。すると、高遠はニタリと笑い、その笑みにゾワッと冷たいものが走った。
「ふふふふふ、それはそれは………」
『た、高遠……?』
「とても良いことを聞きました。まあ貴女の処女を奪った男はどんな手を使ってでも探し出し殺すつもりでしたしね。手間が省けました」
『なに、言って』
その瞬間、一華の唇にあたたかい感触が伝わってきた。高遠の顔がすぐ間近にありぼやけている。
高遠にキスされているのだと理解したのは、すぐだった。
『んッ!?んんーーーー!??』
すぐさま離れようとするも後頭部を手で抑えられてしまい出来なかった。
一華のファーストキスは、殺人犯に奪われてしまったのだ。
『っひ、何すんだよこの変態ッ!!!』
「おっと……変態とは酷い言われようですね。好いた相手にキスしただけですが?」
『好いた!?』
「ええ………私は、貴女を異性として好きです」
と高遠は一華の顎を指で上げ呟いた。
『う、ウソだろ?』
「ウソではありません。あの日、私の仕掛けたマジックのタネを解き明かした貴女に、私は心を奪われた。強い力を持つ目で推理を始めた貴女の姿に惹かれたんです」
『は?なんで?だって普通恨むはずじゃ……』
「恨む?まさか。最後の最後でしくじってしまった私の落ち度です。まさか翡翠の石で見破られるとは思いませんでしたからね」
一華を離し、少し距離を置いた。
「一華さん、私は貴女の全てが欲しい。このまま貴女を連れ去り、その身を喰らい尽くしたいとも思っています」
『ッ!!』
「でも、今は我慢しましょう」
顔を青ざめ、抱きしめるように腕をクロスさせた一華に微笑みを向けた。
「母の仇を取った今、復讐を終えた私の次なる目標は………貴女ですよ」
『な、』
「必ず、貴女を私のものにする………必ずね」
では、また次の機会でお会いしましょう。
高遠は一華に背中を向け、その場から去った。
あとに残った一華は、青ざめた表情で呆然と立ち尽くし、消えていく高遠を見つめた。
この日から、一華は高遠の尋常じゃない愛情を向けられるハメになったのだった。