【クロロ・ヒソカ】二人と旅する夢(長編/1章完結)
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【ユリside】
いつの間にか朝を迎えていて、私が起きたのと同じく寝起きと思われるヒソカが隣にいた。
髪をおろして半裸になった姿はなかなか色気があって思わず見惚れそうになる。
……? いやいや、なに変なこと考えてるの。
今の状況って……。うぅ、頭が痛い。
この頭痛は二日酔いのせい?
それとも、嫌な予感から目を背けたいからなの?
とりあえず、この状況がなんなのか聞かないと……。
「あの、おはよう。1つ聞きたいんだけど……。」
「おはよう、ユリ♥️ なんだい?」
「昨日、部屋についた後の記憶がないのだけど。なんでこうなってるの?」
自分から質問しておきながら、聞きたくない事実が確信に変わったらと思うと怖くなる。
「ここで簡単にボクが答えたら、つまらないじゃないか♣️」
「え……?」
「キミの想像に任せるよ♥️」
「……」
困惑させるのが愉しいとでも言いたげな顔をしている。
ヒソカにこれ以上聞いても翻弄されるだけだと悟った。
とにかく、着替えて気持ちを切り替えよう……。
「──あれ?」
クローゼットを開けるとクロロのコートがあった。
──なんでここに?
「もしかして、ここって──」
間違いない、私の掛けておいた服がないのだから。
「私の部屋じゃないわ……」
「正解♦️」
「えっと、なんでこっちに移動してきたのかしら……」
「ボクのほうが知りたい♣️」
「そうよね、ごめんなさい。覚えてることと辻褄が合わなくて……」
謝りながらも、気になっていることを聞かずにはいられなかった。
「あの、ただ半分ベッドを貸してくれただけよね?」
「勿論さ♠️ ナニを想像したのか聞きたいくらいだよ♥️」
「……からかわないで」
はぁ、とため息をついて近くのソファに腰をかける。
なんで朝から疲れているんだろう。
軽く放心状態になってふと気づいた。
そういえばクロロの気配がない。
ぐるっと部屋を見渡す私を見て察したのか、ヒソカが答える。
「あぁ、クロロなら露天にいったよ♦️ もうすぐ帰ってくるんじゃないかな♣️ ボクのおかげでいい暇潰しになっただろ?」
「いや、少しは悪趣味だって自覚したらどう?」
もとは自分でまいた種なのに、イラッとしてつい棚にあげてしまった。
今はなにを話してもろくなことを言えそうにない。
そうだ、早く自分の部屋に戻って身支度を整えなければ。
ユリは無言でヒソカのいる部屋を出て、本来いるはずだった自分の部屋に戻った。
冷静になってみると不思議なことがいっぱいあった。
私は二人の部屋番号を知らないはずなのに、なんで行けたんだろう。
酔っていたから、だけじゃ説明できない。
自分のことなのにわからなかった。
ていうか、そもそも二人って同じ部屋に泊まるほど仲がいいの?
意外と寂しがりやなのかな。
いや、予約もなく宿に入れてもらったわけだし空いてなかったのかな?
そうだ、きっとそっちだ。
なんだか思考がまとまらない。
やっぱり今は深く考えないようにしよう。
こんなときは、そう、のんびり朝食のバイキングでも食べるのが一番よね!
この宿に併設しているお店の朝食券を持ってユリは部屋を後にした。