【クロロ・ヒソカ】二人と旅する夢(長編/1章完結)
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辺りはすっかり暗くなっており、ひとまず3人は近場の宿屋に併設されている飲食店で食事をすることにした。
オーダーした料理が一通りテーブルに並んだところでクロロが話しはじめる。
「なにか、徐念師についてわかったことは?」
「今日は収穫があったんだ♦️ どうやら、クロロを徐念できるレベルの使い手がGIにいるらしい♠️」
「そうか、目処がつくのは案外早かったな。──GIなのは、厄介だけど」
伏し目がちになるクロロとは対照的に、ユリは面白いことを思いついたような表情で言う。
「GIって、念をつかえないと入れないゲームよね! 今のクロロが行くのは無理だし、外部から侵入するのも難しいでしょう? ヒソカが探しに行って連れてくればいいのよ」
「もちろん♣️ クロロと
1人に全てを押しつけるような提案だったが、当のヒソカは気にする様子もなかった。
むしろ、妙な返答がヒソカ特有の頼もしさを醸し出している。
二人のやり取りが面白かったのか、クロロは口角をあげながら賛同の意を示した。
「わかった。交渉含めた全てをヒソカに任せる」
「了解♠️」
どうやら、徐念師の件はこれで決まったようだ。
ユリは内心ほっと胸を撫でおろす。
「じゃあ、オレは暫くこの
「……え?」
クロロの意味深な発言に一瞬不穏な空気が流れたが、それを払拭するかのように訂正が入る。
「なんて冗談。ただ、もう少し付き合ってくれない? 粗方の目処はついたけど、まだ制限されてることに変わりはないからさ」
何のスイッチが変わったのか、今までから1段階明るい調子で語るクロロに不思議とペースを乱される。
「……えっと」
いろいろ図りかねていることを察してか、クロロは疑問を投げかける。
「どうして自分が必要なのか、その真意がわからない。──そう思ってる?」
「……え?よくわかったわね。悔しいけど、そこがわからなくて不安なのは間違いないわ」
やはりそこか、とでも言いたげな表情でクロロが答えた。
「ブラックリストハンターとかに追われてるのもあるし、徐念が完了するまで治癒能力者に居てほしいっていうのは半分本当」
「そこまではわかってるわ。でも……」
一呼吸置いてユリの反応を伺いながら続きを話す。
「もう半分は、単純にユリに興味があった。それだけなんだけど」
「……?」
単純な興味。思いの外シンプルだった。
もっと複雑なナニかがあるんじゃないかと勘ぐっていたユリは拍子抜けする。
「そっか、理屈じゃなかったのね。私の検討違いだったみたい。ちょっと恥ずかしいわ」
「いや、正直オレ自身もよくわかってないんだ。気にしなくていいよ」
「……そう?」
なにか奥があるような物言いだったが、ユリはそれ以上詮索をすることをやめた。
代わりにお礼を投げかける。
「……お気遣い、どうもありがとう」
しかし、いつどこで興味を持たれていたのか検討もつかない。
明日にでも聞いてみよう。
とりあえず、今日は飲んでしまいたい気分だ。
ユリは赤ワインをボトルで注文した。