第1話 ~惑星ベジータの王女!? 名前はリック!~
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――"神様”なんていない。なにも守ってくれなかった……。
みんなウソつき……"ずっと一緒"なんて嘘だった……。
アイツも、コイツも、ソイツも……
みんなキライ……キライ……大キライ……っ!
みんな、また"わたし"を置いていくんでしょう?
?「置いていかない……そう約束しよう」
どうしてそんなことが言えるの?それもウソなんでしょう……?
?「ウソではない。"リック"、今日からお前はオレの妹だ」
……わたしの、お兄ちゃん?
?「ああ、そうだ」
でも、今はまだ人を信じることができない……。
?「それなら、お前が人を信じられるようになるまでいっしょにいてやる」
……こーかいしても、知らないから。
?「……ふん、望むところだ」
こちらこそ受けて立つよ、ベジータ兄さん。
***
かつては人を信じられずに警戒していた一人の少女は、義兄と義弟を始め、次第に人に慣れていった。
――そう、彼女がリック。この惑星ベジータの王女だ。
ある日の朝リックが向かったのは、とある少年の家だった。
小さな家に着きドアをコンコン――と叩くと、中から小さな少年が扉を開いてくれた。
?「まってたぜ、リック」
『おはよう!ラディッツ。ごめんね、おそくなっちゃって』
彼の名はラディッツ。下級戦士・バーダックとその妻ギネとの間に生まれた息子だ。彼女にとって、彼は数か月前リックがこの惑星に来てから初めてできた友達だった。
ラディッツはリックがこの星にくる前々から、彼女の義兄であるベジータと遠征の星へ行くことが多かった。だからこそ、ベジータの我儘に慣れているという事もあって仲良くなれた――リックにとっては、ベジータと仲良くなる術を教えてくれたヒーローでもあった。
ラ「いいって、それより早く来いよ!生まれたんだ、オレの弟!」
『えっ、生まれたのっ!?』
リックの腕を掴んで走り出すラディッツ。突然の報告に胸をワクワクとさせながら、リックは彼の家に入っていった。
***
***
『うわぁ~っ!!』
ギ「ね、可愛いでしょ?カカロットっていうんだ。リック、この子が大きくなったら友達になってあげてね」
『うん、わかった!カカロット、よろしくね♪』
リックはそうニコニコと微笑み、小さいカカロットの手をキュッと握った。
彼女がいつものようにギネとラディッツと仲良く会話していると、ギネがふと思った事を口にした。
ギ「ところで、今日はお城を出てきて良かったのかい?また王子二人に怒られるよ?」
『え?――あーっ!また兄さんとターブルにおこられちゃう!!ギネさん、今日はしつれいします。ラディッツ、カカロット、またね!』
ラ「あっ、まてって!見送るから!」
元気よくバーダック家を出て行ったリックを追いかけるように、ラディッツも見送ろうと急いで家を出て行った。
ギネは自分の腕の中で寝ているカカロットをそっと小さな揺り籠に置きながら、どんどん遠くなっていく彼女の背を見つめていた。その小さな背は、どことなく誰かに似ている気がしてならなかった。
突如惑星ベジータに現れた謎のサイヤ人の少女――彼女の正体は、まだ誰にもわからない……。