第一章 ~王女人生の転機・旅立ち~
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レントとテリーが城から出ると、5人の若い旅人達が出入り口を塞ぐように立ち止まっていた。彼らの声が耳に入ってくる。
?「――ここがアークボルト城か」
?「戦士の国という愛称で呼ばれているらしいわ。なんでも、お姫様も相当強いって噂よ」
?「ほぉ、それはいっちょ勝負してみてぇな!」
ツンツンとした青髪が特徴の青年と、朱色の髪をポニーテールにした可愛らしい少女が、目を輝かせて辺りをキョロキョロと見渡す。それを、ミステリアスな雰囲気を持つ金髪の美しい女性と、黄色の帽子を被った小柄な少年が優しく微笑んで見ていた。金髪の彼女の言う噂話で、紫のモヒカンが特徴のガタイのいい男も腕を張る。
そんなこの国では珍しい者達の様子を、レントは目を丸くして見つめていた。
レント(……誰だろう?アイツらも噂を聞いてやって来た旅人……なのか?――それに、あの金髪の女……テリーに似ているような……それに、どこかで会った気がする……いや、気のせいか……?)
金髪の彼女は、どことなく目元や雰囲気がテリーに似ているような気がした。そして、どこかで会ったような……不思議な感覚を覚える。
レントがその女性の姿を少し眺めていると、テリーは棺桶を引っ張りながら、不機嫌そうにその5人の方へ歩み寄った。
テ「……おい、そこをどいてくれないか?急いでいるんだ」
?「あ、ごめんな。邪魔しちゃって……どうぞ!」
テ「チッ……行くぞ、レント」
『あぁ、すまない……今行く。
――すまないな、旅人サン。アイツはああ見えていい奴なんだ。気を免じて許してやってくれ』
?「え、ええ。わかって……いるわ……;;」
不機嫌そうにスタスタと歩いていくテリーを余所に、レントは彼らに謝罪をして詫びた。
大変な仲間を連れてるな――とでも言いたそうにレントの方を見て苦笑いをする彼らの一方、金髪の女性は少し蒼い顔で俯いていることに気が付いた。
『……アンタ、顔色が悪いみたいだな。城に入って右折すれば宿があるから、そこで少し休んでいくといい。これで足りるか?』
レントは不器用ながらもかなり心配していて、女性にお金が入った袋を手渡した。中身は大体120Gといったところか……これでもかなり重たかった。
その重さから大きな額が入っていると察したミレーユは、思いっきり顔を上げてレントを見上げた。
?「こ、こんなにっ!?頂けないわ!;;」
『安心しろ、宿代分だけだ。それと……この城を甘く見て死なないように気をつけろよ。じゃあな……』
?「え、ちょっと君!;;」
レントは自分へ呼びかける青年の声を無視し、テリーの歩いて行った方へ急いで走っていった。
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【レック達side】
――謎の少年がオレ達にお金を預けて行ってしまった。
チ「クールですね……;;」
バ「二人ともカッコいい~♪もうちょっと背が高ければ完璧ね!」
ハ「バーバラ……お前、そればっかりな……;;」
バーバラはあの青年と少年に見惚れているようだけど、それはいつものこと。ハッサンは苦笑いをして呆れている。
ミレーユも、あの二人に会ってから様子がおかしい。何かあるのかな。
それにあの子、どこかで会った事があるような気がする……。
ミ「そ、それにしても……このお金どうしましょう……;;」
チ「これも神の思し召しでしょう。有難く使わせて頂くべきです」
レ「そ、そうだな……せっかく貰ったんだし……;;」
とりあえず、オレ達は城に入って少し休み、看板の内容を王様に聞くことにした。
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