所有の印
「今日の体育、サッカーだってー」
「えーだるー」
「とか言って、めっちゃガチなくせに!」
「まあ、試合ってなんか燃えるよね!」
ガヤガヤ、
3時間目の体育が始まる前にクラスの女子で校庭に移動する。
今日はサッカーかぁ
あ、邪魔だから髪縛らなくちゃ。
「ちょ、螢子!く、首の、ソレ!アンタいつからそんな人が!!」
「!」
首の、と言われてすぐに気づいた。
昨日の出来事が一瞬にして頭をよぎる。
あのバカ!つけないでって言ったのに!
「あ、あはは‥」
すぐに髪を下ろして笑って誤魔化す。
髪を縛ることを諦めた。
そのあとのお昼休みは、ソレを見られた友人からの質問攻めにあった。
学校が終わり、制服のまますぐに幽助の家に向かう。
ガチャッ!!
心なしか、少し乱暴にドアを開けてしまったかもしれない。
家の持ち主の方には申し訳ない気持ちだが、今は正直それどころじゃない。
「ちょっと幽助!!」
「ふぁ‥おー、螢子おはよーお前もっと優しくドア開けろよなー」
目をこすりながらあぐらをかいてこっちを見てる。
ちょっと子供っぽくて可愛いかも…じゃなくて!
「あんたねぇ!あんだけ体育ある日はつけないでって言ったのに!」
「?なにがだよ?」
「キスマーク!」
「あー、そうだっけ?燃え上がりすぎて忘れちまった」
「はぁ…」
「まぁまぁ、そんな怒るなって。
可愛い顔が台無しだぜー?」
ぷに、とほっぺをつっついてくる幽助。
その手をバシッと私の手が払う。
「あでっ」
「今後1ヶ月禁止ね。」
「はぁ!?おいお前何わけわからねーこと言ってんだよ!」
「私の言うことちゃんと聞かなかった罰よ」
「罰って…にしても1ヶ月なんて無理に決まってんだろ!
俺の幽ちゃん爆発させる気か!」
「知らないわよ!私が今日どれだけ恥ずかしい思いしたか!」
「キスマーク見られるのが何が恥ずかしいんだよ」
「〜っ…!あんたって本当デリカシーないわよね」
はぁ、ここまで言っててなんか虚しくなってきたわ。
たしかにコイツにとってはキスマークの1つ2つ、
誰かに見られてもなんとも思わないのかもしれない。
でも私は…
「とにかく!禁止は禁止だからね!反省しなさいっ」
そう言って浦飯家をあとにした。
そのあと1週間ほど、浦飯家には行くことはなかった。
友だちと遊んだり、家を手伝いをしたりしていたら日が経っていた。
その間、幽助からの連絡は一切なし。
…なによ、私がいなくても問題ないってこと?
1週間が経つ今日、なんだか得体のしれないモヤモヤとした感情に襲われていた。
学校が終わり、家に帰る。
前までならこのあと幽助の家に行って夕飯の支度をしてっていうルーティーンだったけど。
…今日も行かなくていっか。家の手伝いをしよう、
そう思って制服を脱ぎ始めた時
「螢子ー、幽ちゃん来たわよー」
食堂のある1階から母親の声が聞こえた。
「えっ」
ガチャッ
「よっ、ひさしぶりー」
「ちょっ!勝手に入って来ないでよ!
ノックぐらいしなさいよ!」
ブラウスを脱ぎかけていたがそれをやめ、また羽織る。
「まーまー、とりあえず座れって」
「ここ、私の部屋なんですけど」
「細かいことは気にするなって。
ほらっ」
と、私のベッドに腰を掛け隣をぽすぽす、と叩く幽助。
幽助から会いに来てくれたことが少し嬉しくて、大人しく隣に座る。
「…で、急に来て何の用?」
「いやー、あの時は螢子の気持ちわかってやれなくてすまん。」
珍しく素直に謝ってきた。
「アレから色々考えたんだけどさ、
やっぱ女にとってキスマーク見られるのって恥ずかしいことなんだなーと」
「へえ、幽助が自分でそれに気づいたの?自分一人で?」
「ゔっ…一人…いや、えーと…」
明後日の方を見る幽助。
…なるほど。
本当わかりやすい性格なんだから。
「蔵馬くん?相談したの」
「…バレたか」
「バレバレよ、あんたってホントわかりやすいんだもの」
「ちぇ。
そーだよ、螢子がこの前家来たあとしばらく考えみたんだけどさー
俺ひとりじゃわからなくて蔵馬に相談したら呆れられたよ。
螢子ちゃんと幽助は違う生き物なんだから、相手が自分と同じ価値観を持ってると思うな、ってさ」
「全く持ってその通りだわ」
「見られたくなかったのに、思春期の女の子が友達にキスマーク見られたら、それはものすごく恥ずかしいことだし、つけてきたヤツをバカ呼ばわりするのは当たり前だって」
「私蔵馬くんの彼女になろうかな」
「おい、冗談でもいうなよ」
「それで?私の気持ちを分かってくれたわけね」
「そっ。
でも、俺なら螢子ちゃんにバンバンつけてもらっていろんな奴らに見せびらかしたいくらいの気持ちだけどよー」
「そんなことしないわよ。
そもそもなんで幽助はキスマークつけるのよ?」
「キスマークって、所有の印だろ?つけるってことは、そいつを自分が独占してるって表れだと思うんだよ。
螢子は俺のものだって周りの奴らに知らしめてやりてーし」
幽助が、なんで毎回つけてくるのか理由を知ってつけられるのも悪くないかも、なんて思ってしまった。
「あんたって独占欲強いわよね」
「そら、螢子だけは誰にも渡したくねーからな」
「なにそれっ…」
あまりにまっすぐに見つめて言ってくる幽助に、私が恥ずかしくなってそっぽを向いてしまった。
「…ということで」
ドサっ
「はい?」
気づけば私の上に覆いかぶさっていた幽助。
…何この状況
「螢子ちゃんからのお許しもでたところで」
「はぁ?私許すなんて一言も…」
「そんな格好で言われても説得力ねーよ」
先ほど脱ぎかけていたものだから、ブラウスのボタンは全開で中からはインナーが丸見えだった。
「ちがっ、これは幽助が着替えようとしたところに急に来たからでっ、
あっんっ…」
「そりゃあいいタイミングだったぜ。
下におっちゃんとおばちゃんいるからあんま声出すなよ」
「ちょ、ゆ、すけ!あっ、だめぇっ…」
「1週間分、キッチリけーこちゃんに癒やしてもらわねーと」
「1ヶ月、って言ったじゃ、ないっ」
「お前っ俺がホントにそんなに我慢できると思ってたのかよ。
…螢子だって俺の事待ってたんじゃねーの?」
幽助が、私の、すでに潤いを持ち始める場所を擦りながら言ってくる。
…悔しいけど、自分の体は正直に反応してしまう。
「んっ、あぁ、ん、」
久しぶりの感触にただただ、気持ち良さに溺れていく体。
すると、
チュウっと、胸の上の方を強く吸われる。
「あっ…」
「ん。ココなら服脱がねー限り見えねぇだろ?」
「…うん」
見えない場所に幽助の印を何個も、何個も付けられた。
そして初めて幽助に私の印をつけてみた。
「えーだるー」
「とか言って、めっちゃガチなくせに!」
「まあ、試合ってなんか燃えるよね!」
ガヤガヤ、
3時間目の体育が始まる前にクラスの女子で校庭に移動する。
今日はサッカーかぁ
あ、邪魔だから髪縛らなくちゃ。
「ちょ、螢子!く、首の、ソレ!アンタいつからそんな人が!!」
「!」
首の、と言われてすぐに気づいた。
昨日の出来事が一瞬にして頭をよぎる。
あのバカ!つけないでって言ったのに!
「あ、あはは‥」
すぐに髪を下ろして笑って誤魔化す。
髪を縛ることを諦めた。
そのあとのお昼休みは、ソレを見られた友人からの質問攻めにあった。
学校が終わり、制服のまますぐに幽助の家に向かう。
ガチャッ!!
心なしか、少し乱暴にドアを開けてしまったかもしれない。
家の持ち主の方には申し訳ない気持ちだが、今は正直それどころじゃない。
「ちょっと幽助!!」
「ふぁ‥おー、螢子おはよーお前もっと優しくドア開けろよなー」
目をこすりながらあぐらをかいてこっちを見てる。
ちょっと子供っぽくて可愛いかも…じゃなくて!
「あんたねぇ!あんだけ体育ある日はつけないでって言ったのに!」
「?なにがだよ?」
「キスマーク!」
「あー、そうだっけ?燃え上がりすぎて忘れちまった」
「はぁ…」
「まぁまぁ、そんな怒るなって。
可愛い顔が台無しだぜー?」
ぷに、とほっぺをつっついてくる幽助。
その手をバシッと私の手が払う。
「あでっ」
「今後1ヶ月禁止ね。」
「はぁ!?おいお前何わけわからねーこと言ってんだよ!」
「私の言うことちゃんと聞かなかった罰よ」
「罰って…にしても1ヶ月なんて無理に決まってんだろ!
俺の幽ちゃん爆発させる気か!」
「知らないわよ!私が今日どれだけ恥ずかしい思いしたか!」
「キスマーク見られるのが何が恥ずかしいんだよ」
「〜っ…!あんたって本当デリカシーないわよね」
はぁ、ここまで言っててなんか虚しくなってきたわ。
たしかにコイツにとってはキスマークの1つ2つ、
誰かに見られてもなんとも思わないのかもしれない。
でも私は…
「とにかく!禁止は禁止だからね!反省しなさいっ」
そう言って浦飯家をあとにした。
そのあと1週間ほど、浦飯家には行くことはなかった。
友だちと遊んだり、家を手伝いをしたりしていたら日が経っていた。
その間、幽助からの連絡は一切なし。
…なによ、私がいなくても問題ないってこと?
1週間が経つ今日、なんだか得体のしれないモヤモヤとした感情に襲われていた。
学校が終わり、家に帰る。
前までならこのあと幽助の家に行って夕飯の支度をしてっていうルーティーンだったけど。
…今日も行かなくていっか。家の手伝いをしよう、
そう思って制服を脱ぎ始めた時
「螢子ー、幽ちゃん来たわよー」
食堂のある1階から母親の声が聞こえた。
「えっ」
ガチャッ
「よっ、ひさしぶりー」
「ちょっ!勝手に入って来ないでよ!
ノックぐらいしなさいよ!」
ブラウスを脱ぎかけていたがそれをやめ、また羽織る。
「まーまー、とりあえず座れって」
「ここ、私の部屋なんですけど」
「細かいことは気にするなって。
ほらっ」
と、私のベッドに腰を掛け隣をぽすぽす、と叩く幽助。
幽助から会いに来てくれたことが少し嬉しくて、大人しく隣に座る。
「…で、急に来て何の用?」
「いやー、あの時は螢子の気持ちわかってやれなくてすまん。」
珍しく素直に謝ってきた。
「アレから色々考えたんだけどさ、
やっぱ女にとってキスマーク見られるのって恥ずかしいことなんだなーと」
「へえ、幽助が自分でそれに気づいたの?自分一人で?」
「ゔっ…一人…いや、えーと…」
明後日の方を見る幽助。
…なるほど。
本当わかりやすい性格なんだから。
「蔵馬くん?相談したの」
「…バレたか」
「バレバレよ、あんたってホントわかりやすいんだもの」
「ちぇ。
そーだよ、螢子がこの前家来たあとしばらく考えみたんだけどさー
俺ひとりじゃわからなくて蔵馬に相談したら呆れられたよ。
螢子ちゃんと幽助は違う生き物なんだから、相手が自分と同じ価値観を持ってると思うな、ってさ」
「全く持ってその通りだわ」
「見られたくなかったのに、思春期の女の子が友達にキスマーク見られたら、それはものすごく恥ずかしいことだし、つけてきたヤツをバカ呼ばわりするのは当たり前だって」
「私蔵馬くんの彼女になろうかな」
「おい、冗談でもいうなよ」
「それで?私の気持ちを分かってくれたわけね」
「そっ。
でも、俺なら螢子ちゃんにバンバンつけてもらっていろんな奴らに見せびらかしたいくらいの気持ちだけどよー」
「そんなことしないわよ。
そもそもなんで幽助はキスマークつけるのよ?」
「キスマークって、所有の印だろ?つけるってことは、そいつを自分が独占してるって表れだと思うんだよ。
螢子は俺のものだって周りの奴らに知らしめてやりてーし」
幽助が、なんで毎回つけてくるのか理由を知ってつけられるのも悪くないかも、なんて思ってしまった。
「あんたって独占欲強いわよね」
「そら、螢子だけは誰にも渡したくねーからな」
「なにそれっ…」
あまりにまっすぐに見つめて言ってくる幽助に、私が恥ずかしくなってそっぽを向いてしまった。
「…ということで」
ドサっ
「はい?」
気づけば私の上に覆いかぶさっていた幽助。
…何この状況
「螢子ちゃんからのお許しもでたところで」
「はぁ?私許すなんて一言も…」
「そんな格好で言われても説得力ねーよ」
先ほど脱ぎかけていたものだから、ブラウスのボタンは全開で中からはインナーが丸見えだった。
「ちがっ、これは幽助が着替えようとしたところに急に来たからでっ、
あっんっ…」
「そりゃあいいタイミングだったぜ。
下におっちゃんとおばちゃんいるからあんま声出すなよ」
「ちょ、ゆ、すけ!あっ、だめぇっ…」
「1週間分、キッチリけーこちゃんに癒やしてもらわねーと」
「1ヶ月、って言ったじゃ、ないっ」
「お前っ俺がホントにそんなに我慢できると思ってたのかよ。
…螢子だって俺の事待ってたんじゃねーの?」
幽助が、私の、すでに潤いを持ち始める場所を擦りながら言ってくる。
…悔しいけど、自分の体は正直に反応してしまう。
「んっ、あぁ、ん、」
久しぶりの感触にただただ、気持ち良さに溺れていく体。
すると、
チュウっと、胸の上の方を強く吸われる。
「あっ…」
「ん。ココなら服脱がねー限り見えねぇだろ?」
「…うん」
見えない場所に幽助の印を何個も、何個も付けられた。
そして初めて幽助に私の印をつけてみた。
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