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屋台にて。

深夜12時過ぎ、俺の屋台で夜食を食べに来た桑原と蔵馬。
ビールを飲みながら、ラーメンをすすってる。
二人しかいないということで一緒になって飲む。

酔いがまわってきたところで、桑原の幸せの力説が始まった。

「とにかく!雪菜さんの隣を歩くだけで俺ぁ幸せよ」

「へーへー、そりゃよーござんした」

「雪菜ちゃんが人間界にいることが、昔から考えたら奇跡みたいなものだからね。」

「いやぁ、ほんとだよ。
毎日家に帰れば雪菜さん、朝起きても雪菜さん、夜寝るときも雪菜さん。
毎日顔が見れるなんてホント俺は、、
幸せ者だー!!」

「だぁっ!うっせぇなぁ、人の店で騒ぐなっつの!」

「細かいこといちいち言うんじゃねぇよ、
浦飯だって毎日雪村に会えて嬉しいんだろぉ?」


「嬉しいっつーか、なんだ。んー…」

「嬉しくないんですか?」

「嬉しいって感情じゃねぇんだよなぁ、
螢子が俺の側にいることが当たり前っつーの?
当たり前すぎてなんか、何も思えねえなー」

顎に手を当てながら、考えこんでみる。

「それでも、
螢子ちゃんに会いたくなったからこっちに戻ってきたんでしょ?」

「まーそうだな。
あいついなかったら、こっちに戻る理由なんてねえし」

「「(サラッと惚気てる)」」


「でも螢子ちゃんが当たり前にずっと幽助のそばにいてくれる、
なんて思わないほうがいいと思うよ」

「そうだよ、雪村めちゃくちゃモテんだから。
あんまりほったらかして魔界だなんだどこだって行ってっと
あっという間に雪村誰かに持ってかれちまうぞ?」

「わーってるって。
だから俺達愛の確認を毎日してんだから。
俺の惜しみない愛をあいつに注いでやってるわけよ。精神的にも肉体的にも。」


「へー?それは興味深いなぁ。
で、具体的にどんなことを?」

蔵馬が極上の笑顔で聞いてきた。

「それはだなー!」




「こんばんわー」

「こんばんわ、螢子ちゃん。こんな遅い時間にどうしたの?」

「お、噂をすれば女神様登場。よっ雪村」

「蔵馬くん、桑原くん。来てたんだ。
今バイト帰りで、幽助と一緒に帰ろうと思って。
噂?なに?またどーせ悪口言ってたんでしょ」

「いやいや、幽助から惚気を聞いてたんですよ」

「惚気?」

「なんでも、幽助と螢子ちゃんは毎日、愛の確認をしてるって聞いたもんで」

「!!!」

「具体的に何してるのかこれから教えてもらうところだったんでぃ」

「ちょっと幽助!!!なんの話してんのよバカ!!」

ゲンコツで殴ってくる螢子。

「いだっ!バカだと!?俺は本当のことを言っただけで」

「もー!二人ともその話忘れてくださいっ」


「幽助はお酒入ると色んなこと喋ってくれますよね」

「ほんと余計なことしか喋らないんだから…」

「いやいや。こちらはとても楽しいですよ。」


「うし!じゃー今日は店締めるぞー」


「おう、浦飯ごちそーさん」

「幽助、ごちそうさまでした」

「毎度ありー」










「なぁ、蔵馬。
結局浦飯たちはどんな風に愛を確認しあってるんだと思う?」

「んーそうですね。
まあ桑原くんの言葉で言うと不純異性行為ってやつじゃないですかね」


「なっ!!!浦飯アノヤロー!!
不純異性行為はんたーーい!」


「桑原くん、夜遅いから静かにっ」








よし、片付け終了。

「じゃー帰るか。
俺んち泊まってくだろ?」

「うん。」

「今日すげぇ忙しくてよー。
頑張ったからご褒美ほしいなー」

「ご褒美って何よ」

「そりゃ螢子に決まってんじゃねーか」

「私明日1限から大学あるんだけど」

「だからなんだよ」

「早く寝たい、疲れたくない」

「じゃあ1回きりにする」

「…約束よ」

「おうっ」





ー次の日ー


「幽助の嘘つき!」

螢子のビンタで起きたのはいうまでもない。
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