6.答え
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警察の船に乗り 縁たちがいる島に向かっていた琴乃たちの目に島が見えてきた。
剣心は縁の闘い以外に体力を削ぐ余裕は無い事を言った。
「拙者に力を貸してくれ」
左之助たちは微笑して それぞれ当たり前である旨を答えた。
「剣心さんは余計な心配はせず、本命の闘いに専念して下さい。 きっと ここにいる皆さんは勿論、一様も 剣心さんに力を貸してくれますから」
「…ああ。 頼もしいでござるよ」
剣心は微笑した。
琴乃も微笑み返した。
「何ダラダラ話している」
「一様!」
琴乃は斎藤に歩み寄った。
「じき上陸だ。 とっとと準備を―――」
ズドォン!
その時 もう一隻である、二番船が爆破の衝撃を受けた。
斎藤は琴乃の体を支えた。
「何ともないか?」
「はい」
海の中には二百個の“機雷”が仕掛けられていた。
仕方なく、琴乃たちは小舟に乗り 縁たちがいる島を目指す事になった。
左之助は速度を抑えるか問いたが、操は貫殺飛苦無“川蝉の嘴”で機雷を貫く旨を言った。
「大丈夫かよ。 一つ間違えたら島まで遠泳だぞ」
「! ……もし そうなると……」
恵は横目で琴乃を見た。
「………」
琴乃はお腹に手を触れた。
「しくじったら 承知しないぞ イタチ娘」
「“イタチ”言うな!」
操は琴乃を見た。
「心配しないで 琴乃さん! 私がお腹の子 守ってあげるから!」
「…随分と大袈裟だな」
「何を! …別にあんたの為じゃないからね!」
「フン。 俺の子にも変わりないがな」
「ホント あんたって奴は!」
操は斎藤に食いかかった。
「…ふふっ」
「…琴乃さん?」
琴乃は操に微笑みかけた。
「操ちゃん お願いね」
「任せて!」
水中に視線を戻した操は、機雷の場所を探ろうとしたが、なかなか正確な位置がわからなかった。
その時、蒼紫が立ち上がり 正確な位置を教えてくれた。
そして、蒼紫からアドバイスをもらった操は機雷を見事 爆破させた。
「よっしゃ!」
「操ちゃん すごい!」
「琴乃さん 見ててね! どんどん行くから!」
その後、操は次々に機雷を爆破させていった。
そして、琴乃たちが乗った小舟は島に到着し、順番に降りた。
先に降りた斎藤は琴乃に手を差し出した。
「ありがとうございます」
琴乃は斎藤の手を取って 小舟から降りた。
「縁!!!! 聞こえているだろう!? 拙者だ! 薫殿を返してもらいに来た!! 出て来い! この照る陽の下、今こそここで 真の決着をつけよう!!」
縁に向かって叫んだ剣心は一刻程待つことを言った。
「待っても来ない時はどうする?」
「その時は全速力を以て 薫殿を奪い返す」
琴乃たちは剣心の案に賛成した。
その頃、縁のいる屋敷では、縁と黒星の関係が決裂し “狂経脈”を浮かび上がらせた縁に恐怖し 黒星は去っていった。
剣心は体力を温存する為に小舟に腰を下ろした。
「お前も座ってろ」
「……でも…」
「琴乃殿 こちらへ」
剣心は自分の横を示した。
「陽の照る中、身重の体での立ちっぱなしは辛いでござろう」
「………」
琴乃は蒼紫たちを見た。
「琴乃は座って休んでな」
「そうだよ 琴乃さん」
蒼紫は頷いた。
「…じゃあ お言葉に甘えて…」
琴乃は剣心の横に腰を下ろした。
斎藤たちは穏やかな顔をしていた。