2.嘆き
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方治の間では、剣心と御庭番衆御頭の目つきに戻った蒼紫が向かい合っていた。
「勝っても負けても遺恨無し」
「ああ これが拙者達の最後の勝負」
蒼紫と剣心は互いに構えた。
ただ全力を…尽くすのみ!!!
しばらくの均衡状態の後、蒼紫は小太刀二刀流 “回天剣舞六連”を繰り出し、剣心は飛天御剣流奥義 “天翔龍閃”を繰り出した。
そして 剣心は蒼紫を倒した。
由美は志々雄に電信を送った。
刀を鞘に収めた剣心は 仰向けで倒れている蒼紫を見た。
「…また…“紙一重”でござったな」
「随分と…ぶ厚い 紙一重だ……」
蒼紫の表情は雲が晴れた様だった。
そして、蒼紫と別れた剣心たちは宗次郎が待つ、第三の間 “無間乃間”に向かっていった。
蒼紫は亡くなった般若たち、自分が傷つけてしまった翁たちの事を考え 感傷に浸っていた。
続いて 蒼紫の脳裏に琴乃の顔が浮かんだ。
修羅に成り切る為、本当は正体を明かす予定はなかったが…
…どうやら 明かさないといけない様だな―――…
葵屋では薫たちが押されていた。
また、京都の警察署は才槌と不二によって 燃えていた。
鎌足の相手は薫と操で相手をし、弥彦は一人で蝙也を相手する事になった。
弥彦の挑発に怒った蝙也は空に飛び上がり、頭上から爆弾で弥彦に攻撃を仕掛けた。
上空にいる蝙也に弥彦は手が出なかった。
が、弥彦は戸板を羽根がわりにして高く飛び 蝙也の後ろを取った。
そして 見様見真似の“龍槌閃”で蝙也を倒した。
蝙也を倒し 立ち上がった弥彦だったが 倒れた。
次に、鎌足との薫と操の闘いが始まった。
薫と操は鎌足の持つ大鎌の空振りした時の隙を狙うことにした。
薫が囮となって 大鎌を空振りさせ 作戦は上手くいった様に思えたが、大鎖鎌の分銅によって 操は肋骨を折られてしまった。
鎌足は“乱弁天”により 薫を追い詰めていたが、薫と操の連携した武器破壊により 大鎌の柄を砕かれた。
それと同時に 薫の木刀が折れた。
薫は鎌足に退く様に言った。
だが、意志が固い鎌足は退かなかった。
そして本条流 大鎖鎌術 “弁天独楽”で攻撃を仕掛けてきた。
薫は飛んできた大鎌をかわし、神谷活心流 柄の下段“膝挫”で、鎌足の左足の膝の骨を折った。
後ろに倒れ込んだ鎌足は自害しようとしたが、操によって気絶させられた。
残っていた雑兵は夷腕坊に呆れて 逃げていき、夷腕坊も逃げていった。
琴乃は斎藤について 志々雄のアジト内を歩いていた。
「一様 どこに向かっているのですか?」
斎藤はアジト中核部の見取り図を琴乃に差し出した。
「これは…!」
「そう急ぐ事もない」
「……でも…」
琴乃は瞳を伏せた。
「それに どこかの間には四乃森 蒼紫もいるんだろう?」
「……はい」
琴乃は瞳を伏せた。
「奴は恐らく 抜刀斎と闘った」
「!?」
琴乃は目を見開いて驚いた。
葵屋では、操たちが勝利で喜んでいたのも束の間、才槌と不二がやって来ていた。
不二は操たちを攻撃していた。
不二は才槌の命令により 希望を捨てない弥彦を殺そうとした。
だが、そこに清十郎がやって来て 弥彦を守った。
清十郎は弥彦を薫に投げ渡し、才槌と不二を見た。
清十郎は不二に話しかけ、武人である事を言った。
覚悟を決めた不二は自ら鎧を脱ぎ捨てて 歓喜の雄叫びをあげた。
そして 不二は才槌を地面に下ろし、清十郎と闘いを始めた。
不二は両手持ちで剣を振り下ろした。
だが 清十郎は剣にくっついていた。
そして 刀をかえした飛天御剣流 “九頭龍閃”によって倒された。
才槌は倒れた不二の下敷きになって泡を吹いていた。
こうして 葵屋にいる薫たちは完全勝利した。
その情報は志々雄のもとに伝わった。
剣心たちは第三の間 “無間乃間”に入った。
そこで宗次郎から葵屋が無事である事を告げられた。
そして、直ぐに闘いが始まった。
宗次郎は剣心の神速を超えた、超神速“縮地”を披露した。
だが、宗次郎が披露したのは“縮地”の三歩手前だった。
続いて “縮地”の二歩手前を披露してきた。
剣心は飛天御剣流 “九頭龍閃”で応戦した。
だが、宗次郎は防御も回避も不可能な“九頭龍閃”をかわし、剣心の背中を斬った。