純黒の悪夢 【完結】
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「バーボン 彼女をこちらへ」
「彼女は関係ないですよね?」
「“関係ない”ってことはないんじゃない? バーボン 貴方の恋人でしょ? それに…」
ベルモットはアイリスを見た。
「彼女を自由にしとくのは怖いから」
「………」
「大丈夫だよ 透さん」
「……アイリスさん」
アイリスは安室の背中から出て ベルモットの方へ歩いた。
「久しぶりね アイリス」
ベルモットはアイリスに拳銃を向けた。
「! …お久しぶりですね ベルモットさん」
「危険な物は預からせてもらうわ」
ベルモットはアイリスから携帯と拳銃が入っているバックを取り上げた。
ベルモットは安室を見た。
「バーボン 彼女にこれを」
そう言って 手錠を取り出した。
「そこまでする必要はないと思いますが…」
「念には念を ね…」
「………」
安室は手錠を受け取った。
そして 安室はアイリスの両手を優しく掴んだ。
「すみません アイリスさん…」
隙があれば貴女だけでも…
「わかってたことだから 謝らないで」
「…アイリスさん」
安室は手錠をはめた。
「痛くないですか?」
「大丈夫だよ」
「バーボン 貴方は携帯を渡しなさい」
「……はい」
バーボンは携帯を差し出した。
「さて 移動しましょう。 バーボン 車乗せてもらうわよ」
ベルモットはアイリスに拳銃を突き付けたまま 車の方に歩かせた。
そして 後部座席にアイリスとベルモットが乗った。
運転席には安室が乗った。
「馬鹿な真似はしないでよ」
「しませんよ。 彼女を人質に取られているんですから…。 それで どこへ向かえばいいんです?」
「私が案内するわ」
安室はRX-7を出し アイリス達は東都警察病院を後にした。
その頃、光彦達は東都警察病院で意識を取り戻したキュラソーと会い オセロを楽しんでいた。
そこでダーツの景品の試作品である白いイルカのキーホルダーを渡した。
そして、キュラソーの身柄は強引に公安に引き取られた。
阿笠博士はキュラソーの携帯の解析を終えた。
コナンはキュラソーのメールの内容を知った。
そして、キュラソーのメールの送信先の解析を阿笠博士に頼んで 家を後にした。
ベルモットの指示に従って 辿り着いたのは 倉庫だった。
「………」
黒のポルシェ 356A…
やはりジンもいるのか…
「さあ 降りるのよ」
アイリスはベルモットに拳銃を向けられたまま 車を降りた。
安室も運転席から降りた。
そして 倉庫内に入った。
「バーボン!」
「キール!」
倉庫内の柱には“キール”である水無が手錠をされ 拘束されていた。
【アイリス なぜお前がいる?】
入口付近で座っていたジンが立ち上がった。
「!」
ジンはアイリスが手錠をされていることに気づいた。
「ベルモット! なぜアイリスに手錠をした!?」
「“なぜ”って…貴方 彼女の恐ろしさを知らないからそう言うことが言えるのよ…」
ジンは拳銃を取り出した。
「っ!」
「手錠を撃つ。 動くなよ?」
アイリスは頷いた。
倉庫内に銃声が鳴り響いた。
アイリスの手錠はジンによって壊され 外れた。
「…ありがとう ジ… !」
アイリスは馴れ馴れしい話し方をしそうになり 口を塞いだ。
危ない! 記憶を失ってるふりをする私はもっと他人行儀じゃないと…
「あの…ありがとうございました…ジンさん…?」
「…あん? この間 バーボンに “ジンと呼べ”と伝える様に言ったはずだが?」
そう言って ジンは安室を見た。
「僕はちゃんと伝えましたよ」
「記憶を失ってる彼女は 何回会った人でも他人行儀な話し方しかしないのよ」
「………」
「でも 恋人であるバーボンだけは特別みたいだけど…」
「!」
ジンはバーボンを睨みつけた。
「バーボン…」
「そう睨みつけないでください。 彼女が僕を選んでくれているんですから」
…本当は…奴の方のわけだが……
ジンはアイリスを見て 安室に視線を戻した。
「……本題に入るぞ。 ウォッカ バーボンを拘束しろ」
「へい」
安室はウォッカに連れられ 柱の元に行き、手錠をされ 水無同様に拘束された。
「透さん!」
「アイリスはこっちだ」
ジンはアイリスを隣に座らせた。