純黒の悪夢 【完結】
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
東都警察病院に向かう中、安室はバックミラーで組織の追手を確認していた。
「………」
話しかけない方がいいよね…
アイリスは窓から外を見た。
「すみません。 退屈ですよね…」
「!」
アイリスは安室を見た。
「いえ 大丈夫ですよ。 …私の方こそ ごめんなさい」
「どうして貴女が謝るんです?」
「零さんは追手がいないか気を配っているのに…私…」
そう言うと アイリスは瞳を伏せた。
「そんなこと気にしないでください。 アイリスさんはリッラクスして乗っていてくれれば嬉しいです」
「…うん。 ありがとう」
安室は嬉しそうに笑った。
その頃、コナンは工作員であるキュラソーと接触したことによりジェイムズ達に呼び出されていた。
そして そこでNOCリストが盗まれた可能性がある事を聞かされていた。
アイリスと安室はキュラソーがいる東都警察病院に着いた。
安室は追手がいないことを確認すると RX-7を駐車場に入れ エンジンを切った。
「ありがとうございました」
「どういたしまして」
安室とアイリスはシートベルトを外した。
「一ヶ所 連絡させてください」
「もちろんです」
安室は風見に連絡した。
「もしもの時は構わん。 頼んだぞ 風見」
『はい』
安室は電話を切った。
「…零さん…?」
「アイリスさん 貴女は記憶を失ったままにしておいてください」
「…え?」
「奴らはまだ赤井が生きていることを知りません。 記憶が戻ってないことにすれば 貴女には危害は及ばないはずです」
「そんなのダメ! 零さんだけ危険な目に遭うなんて… !」
アイリスは安室に手を握られた。
「貴女は馬鹿な人だ。 自ら危険に飛び込もうとするなんて…」
「それは…」
「そんな心配そうな顔しないで。 何があっても僕が護ります」
安室はアイリスの手の甲に口付けた。
「!」
僕の
「僕が先に降りて確認するので アイリスさんは待っていてください」
「うん。 気をつけて」
安室は笑うと 車を降りて辺りを確認した。
安室はアイリスが座る助手席側に移動して ドアを開けた。
「大丈夫みたいです」
「うん」
アイリスはRX-7から降りた。
「………」
ここにキュラソーが…
アイリスと安室が歩き出した時、ベルモットが姿を現した。
「バーボン なぜ貴方がここに?」
「!」
「!?」
ベルモット!?
先回りされてたの…!?
アイリスはバックの中の拳銃を握った。
「もちろん あの人を連れ戻す為です」
ベルモットはアイリスを見た。
「…彼女も一緒に?」
「ええ。 “記憶を失っている”彼女同士なら記憶回復の手助けができるんじゃないかと思いまして…」
ちょっと苦しい理由になるが…
ベルモットは安室に視線を戻した。
「ふふっ。 てっきり記憶が戻る前に あの人の口を塞ぎに来たのかと…」
「なぜ僕がそんなことを? 言っている意味がよくわかりませんねェ…」
「じゃあどうやって接触するつもり? あの人は厳重な警備の下 面会謝絶よ。 それとも貴方なら あの人に簡単に会えるのかしら? 例えば 警察に特別なコネクションでも…」
そう言って ベルモットはアイリスを見た。
「まあ 彼女なら可能でしょうけど」
「さっきから何の話をしてるんですか?」
「まあ いいわ。 立ち話もなんだし…」
ベルモットは隠していた拳銃を見せた。
「場所を変えましょ?」
「「!」」
安室はアイリスを背中に隠した。
「…それが組織の命令だと言うのなら 仕方ありませんねェ…」
「………」
この状態なら零さんの背中に隠れて ベルモットを撃って この場から逃げることはできる……
でも…もしここで逃げ出したら…
“NOC”の疑いがかかってる零さんの立場がますます悪くなる……
アイリスは安室を見た。
安室は微かに首を横に振った。
「!」
…わかった 零さん
アイリスは頷いて 拳銃から手を離した。
その頃、コナンはキュラソーの携帯の解析を頼んだ阿笠博士と合流していた。