純黒の悪夢 【完結】
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アイリスは白いロールス・ロイスに乗り ヘーヴロイヤルホテルを出た。
アイリスは安室との昨夜の会話を思い返していた。
「…明日…会えますか……?」
『! ………』
「………」
やっぱり…ダメかな……?
『……明日は“ポアロ”の方へ出勤してるので お店の方に来てもらえますか?』
「…うん! じゃあ 明日、11時頃に“ポアロ”に行くね」
『11時だと少ししたらお昼時で忙しくなって ゆっくりお話しできないので、15時とかでもいいですか?』
「…わかった。 15時頃に行くね!」
『…はい。 お待ちしてます…』
その頃 コナンと灰原に内緒で 光彦達がこっそり乗った観覧車の中でキュラソーは苦しみだし そのまま意識を失ってしまった。
そして 医務室に運ばれ キュラソーは警察病院に運ばれていった。
アイリスは“ポアロ”に着いた。
「いらっしゃいませ! あら アイリスさん どうしたの?」
「あの 透さんはいますか?」
「安室さんなら今日は休みですよ」
「え!? 休み!?」
昨夜 出勤するって言ってたのに…?
「さっき 突然 “休ませて欲しい”って電話がかかってきて それきり…。 何度か折り返したんですけど、繋がらないから心配で…」
「…わかりました。 自宅の方に行ってみます」
嫌な予感がする…
アイリスは待たせていた白いロールス・ロイスに乗った。
「メゾンモクバに向かって! 急いで!」
零さん…どうか無事にいて!
アイリスを乗せたロールス・ロイスは急いで安室の自宅である メゾンモクバに向かった。
アイリスは安室に電話をした。
出て 零さん!
その頃、各国で“NOC”であるスタウト、アクアビット、リースリングが黒の組織によって始末されていた。
結局 安室が電話に出ることはなく、アイリスはメゾンモクバの付近まで来ていた。
「フォルシオン 止めて」
「はい」
フォルシオンはロールス・ロイスを停めた。
「ファルシオンはここで待ってて」
「よろしいのですか?」
「うん。 ここからは私一人で行く」
「わかりました」
「ありがとう フォルシオン。 行ってくるね」
アイリスはロールス・ロイスから降りようとした。
「お待ちください アイリス様」
「何?」
「携帯の注意点は覚えていらっしゃいますか?」
「…注意点…」
アイリスは昔の記憶を辿った。
「アイリス様 新しい携帯でございます」
そう言って フォルシオンは携帯を差し出した。
「……新しい携帯?」
「最近 独り歩きが増えたアイリス様の為に 万が一 携帯を取り上げられそうになった場合用にセキュリティを強化した物になります。 …今お持ちの携帯の情報を盗まれてしまったら 色々と困るでしょう?」
「それはそうよ! 私や私の関係者の情報を漏らす様なものじゃない…」
アイリスは新しい携帯を受け取った。
「ええ。 そうなりますね」
フォルシオンはアイリスが今まで使っていた携帯を受け取った。
「データはどうなってるの?」
「今まで使われていた携帯と同じものになります」
「本当だ」
アイリスは新しい携帯のデータを見た。
「ありがとう フォルシオン!」
「アイリス様 お待ちください」
「ん?」
「その携帯について 注意点があります」
「注意点?」
「はい。 この携帯は特別なGPS探索機能がついており 私とラジャイオンの携帯からアイリス様の居場所が常に分かるようになっており、また、私とラジャイオンの携帯から盗聴できる様になっています」
「…え――!」
「ふふ。 緊急時のみしか確認しませんよ。 まあ どうしても嫌な時は電源を切っていれば機能しませんから」
とは言っても…裏の方法があるんですがね……
「…わかった」
「アイリス様はもう 大概の相手はご自身で倒されてしまうでしょうから 緊急時と言うものが無いかもしれませんし」
「うん。 自分の身くらいは自分で守れるよ!」
「それともう1つ、アイリス様以外の者が携帯のロックを解除しようとした場合、全てのデータが消滅する様になっています」
「気をつけないとだね…」
「はい。 ですが 万が一アイリス様の携帯の全てのデータが消滅する様なことが起きたとしても 別の機器の方でバックアップは取っているので ご安心ください」
「それなら安心ね」
アイリスは頷いた。
「覚えているよ」
「なら 構いません。 いってらっしゃいませ アイリス様」
アイリスはロールス・ロイスを降りて メゾンモクバに急いだ。