ゼロの執行人 【完結】
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安室はアクセルを強く踏み エンジンを吹かせ、アイリスは上着の内ポケットから 二丁拳銃を取り出した。
「行くよ 安室さん、アイリスさん」
「うん!」
「1mmでもいい! ずらせるか?」
「そのつもりさ!」
建築中のビル内にエンジンを吹かす音が響いていた。
「5…4…3…」
安室の顔が真剣になった。
「…2…1…「「0!」」」
アイリス達を乗せたRX-7は勢いよく発車した。
アイリスは二丁拳銃で 車の速度を落とさない様、床に転がっている障害物を撃っていった。
「ダメだ! 高さが足りない!」
「上等だ!」
安室はハンドルを強引に切り 建設中のビルの中を上っていった。
RX-7の前面からは出火し、火花が散っていた。
コナンはキック力増強シューズの電源をいれた。
アイリスはシートベルトを外し、コナンは腕に巻きつけた。
そして 安室はRX-7を上階から“カジノタワー”方面へダイブさせた。
空に跳んだRX-7から身を乗り出したコナンはシートベルトをしっかり掴み、アイリスは大破していくRX-7の車体を左手で掴み、右手でコナンが握っているシートベルトが少しでも安定する様に掴んでいた。
コナンは不安定の状態からボール放出ベルトから花火ボールを出した。
「行っけ――――っ!!!」
そして 花火ボールを落下してくる耐熱カプセル目掛けて蹴り飛ばした。
「うわっ!」
その反動でコナンの体は投げ出された。
「コナン君っ!」
RX-7が大破し アイリスは空中でコナンの体を捕まえた。
「っ!」
アイリスさんっ! コナン君っ!
安室は落下していくアイリスとコナンを捕まえようと 手を伸ばした。
耐熱カプセルに当たり 跳ね上がった花火ボールは空中で大輪の花を咲かせた。
その頃、“エッジ・オブ・オーシャン”の“カジノタワー”にいた蘭が人の流れによって 小五郎たちと離ればなれになっていた。
「蘭様 大丈夫ですか?」
フォルシオンは人に押されていく蘭の体を掴んだ。
「…あ ありがとうございます」
どうして フォルシオンさんがここに……?
蘭――…
落下していくアイリスは抱えているコナンが煙を吸わない様、鼻と口元にハンカチを当ててあげた。
「…っ…」
…やばい…意識が………
安室は コナンを離さないようにしっかりと抱え、煙を吸って意識を失っているアイリスを空中で捕まえ 抱き寄せた。
そして 拳銃を取り出し、向かいのビルの窓に向かって数発撃った。
その時、ビルの中から 窓が拳銃によって数発撃たれた。
「!?」
誰だ…!?
安室は拳銃によって割れやすくなった ビルの窓を蹴破った。
「ぐわっ!」
その際、安室は割れた窓のガラスによって腕を切った。
落下した衝撃でアイリス達はビルの床に叩きつけられ、バラバラに倒れ込んだ。
コナンの花火ボールによって軌道が変わった耐熱カプセルは“カジノタワー”を掠り 太平洋へ落下していった。
「2人はっ!? っ!」
安室は辺りを見渡そうと 起き上がろうとした時、左腕に激痛が走った。
安室は痛む左腕を押さえながら立ち上がった。
「…!?」
そして、横に並んで 横たわっているアイリスとコナンに気付き 駆け寄った。
「アイリスさんっ! コナン君っ!」
安室はしゃがんで アイリスとコナンの体を揺らした。
「………」
「………」
が、アイリスとコナンは無反応だった。
「…っ!?」
安室はアイリスとコナンの呼吸と脈拍を確認した。
「…呼吸と脈拍は正常だ…」
安室は少しほっとした。
【2人共 一酸化炭素の濃度が濃い煙を吸って、一時的に意識を失ってる】
「!」
安室は驚き 声の主を見た。