ゼロの執行人 【完結】
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安室はコナンを横目で見た。
「で どうする?」
「あ 待って」
コナンは携帯を見た。
そして、安室に携帯の画面を見せて、爆発された国際会議場の横にある 建築中のビルに向かう様に言った。
「! よし!」
安室は微笑し 正面に顔を向けた。
その後、コナンはアイリスと安室に作戦を話した。
アイリスは3人に、コナンの作戦の内容をメールで送り、沖矢に変装している赤井には 蘭達の守護をする様、フォルシオンとラジャイオンには自分たちの援護をする様 付け加えた。
その頃、大渋滞により避難が出来ず、“エッジ・オブ・オーシャン”の“カジノタワー“に残っている 蘭たちが離れ離れにならないようにしていた。
「ちょっとお手洗いに行ってきます」
アイリスからのメールを確認した 沖矢に変装している赤井は背を向けて歩き出した。
「…昴さん?」
「…こんな時にトイレって…どう言う神経してるのよ…」
蘭たちと離れ 別行動をし始めた沖矢に変装している赤井は、エレベーターで人通りがない中央階に移動し トイレに入った。
そして、変声機のスイッチを切って フォルシオンに電話をかけた。
「フォルシオン、ラジャイオン アイリスからの指令を変わって欲しいんだが――…」
一方、プライベート用のヘリコプターで“エッジ・オブ・オーシャン”の“カジノタワー“へ到着していたフォルシオンとラジャイオンは、赤井の電話で指示されたトイレにやって来た。
「電話の件、了解しました」
フォルシオンとラジャイオンがトイレに入ると、沖矢の変装を解いた赤井がいた。
「ああ 頼む。 …それと この変装道具も」
建築中のビルに到着し、前面がボロボロになっているRX-7に乗ったまま アイリス達はエレベーターに乗っていた。
「間に合うのか?」
「このビルの高さと“カジノタワー”までの距離を考えると あと1分後にここから加速できれば」
携帯を見ていたコナンは1分のタイマーを設定した。
「………」
…秀…っ!
アイリスは手を握りしめた、
イチかバチか…
頼む 間に合ってくれ……蘭!
安室は真剣な顔で携帯を見ているコナンを見ていた。
「!」
コナンは安室の視線に気付き 驚いた表情で安室を見た。
「…え なに?」
「愛の力は偉大だな」
「……え…」
コナンは呆れた様な顔をした。
「ふふっ。 !」
その時、アイリスの携帯にメールが来た。
秀から…!
アイリスはすぐにメールを確認した。
〔アイリス 俺は巻き込まれたなんて思っていない。
それに、ボウヤと安室君がいるなら この状況を何とか出来ると信じている
後で会おう――〕
「……っ…」
その瞬間、アイリスの瞳から涙が流れ落ちた。
「…アイリスさん…?」
コナンは心配そうにアイリスを見上げた。
安室はアイリスの手に自分の手をそっと重ねた。
「泣かないで下さい アイリスさん」
アイリスは涙で潤む瞳で安室を見た。
「大丈夫。 必ず成功させますから」
安室の言葉にコナンは頷いた。
「……っ…」
「だから 僕たちを信じてください」
「っ…!」
アイリスは涙を拭った。
「……うんっ!」
そして 笑みを浮かべた。
アイリス達を乗せたRX-7はエレベーターから降り、そして止まった。
「前から聞きたかったんだけど、安室さんって 彼女いるの?」
「ん?」
安室はアイリスを見た。
「…アイリスさんって 言いたいところだけど…」
「!」
安室は困った様に顔を背けて、恥ずかしそうに鼻を人差し指で擦った。
「……?」
コナンは横目で安室を見た。
「僕の…」
安室はハンドルに手を掛けた。
「恋人は…」
そして シフトレバーを握った。
「フッ。 この国さ!」
「!」
「………」
日本を大切に想う 零さんらしい――…