純黒の悪夢 【完結】
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「赤井さん 爆薬は?」
「やはりC-4だ。 非常に上手く配置されている」
「数も相当あるよ…」
「その全てが同時に爆発したら 車軸が荷重に耐え切れず 連鎖崩壊する」
「っ!」
「なるほど」
安室は消火栓の扉を開けた。
「悩んでる暇はなさそうですね」
そして 起爆装置を見つけた。
「これか!」
赤井はライフルケースを下ろして 組み立てていた。
「どう 零さん? 解除できそう?」
「問題ない。 よくあるタイプだ。 解除方法はわかるよ」
安室は邪魔になっているホースを取り出した。
「へぇー 爆弾に詳しいんだね 安室さん」
「警察学校時代の友人に色々教えられたんだよ」
ライフルを組み立て終えた赤井は 調子を確認した。
「これを使え」
そして ライフルケースを地面を滑らして渡した。
「そこに工具が入ってる。 解体は任せた」
「赤井さんは?」
「爆弾があったと言うことは 奴らは必ずこの観覧車で仕掛けてくる。 そして ここにある爆弾の被害に遭わず キュラソーの奪還を実行できる 唯一のルートは…」
「空から…」
「!」
「そうだ。 俺は元の場所に戻り 時間を稼ぐ。 何としても 爆弾を解除してくれ!」
そう言うと 赤井は観覧車の頂上へ向かっていった。
「え? 待って 秀! 私は!」
「お前はボウヤについていろ」
その言葉を残し 赤井の姿は見えなくった。
「もう!」
「フン。 簡単に言ってくれる」
コナンはライフルケースから 工具を取り出した。
「安室さん これを」
「ああ。 ありがとう」
安室はコナンから工具を受け取った。
「後はこいつの解体に どれだけ時間をもらえるか だな…」
「秀が時間を稼いでくれればいいだけど…」
「………」
確かに いつ爆発するかわからないとなると…
いや 待てよ…
奴らが仕掛けてくるのは……
コナンは何かに気づき 走り出した。
「どうした コナン君!?」
「NOCリストを守らないと!」
そう言うと コナンは階段を下りていってしまった。
「え!? コナン君!?」
「ったく! どいつも こいつも」
安室は呆れれしまった。
「ふふっ」
「笑い事じゃないですよ アイリスさん…」
「ごめんね?」
そう言ったアイリスであったが 顔は笑っていた。
安室も微笑した。
「さあ アイリスさんは早くコナン君についていってあげてください。 ここは僕一人で大丈夫ですから」
「うん。 ありがとう 零さん。 頑張って!」
「はい!」
アイリスは微笑んで コナンの後を追いかけた。
コナンは隙間から 外の様子を見ていた。
外では五色のスポットライトが光っていた。
「!」
これだ!
このスポットライトは キュラソーの持っていた五色のカラーフィルムと同じ色数…
それに 昼間と違って透明度までほぼ一緒だ…!
コナンはキュラソーから預かっていたカラーフィルムをポケットから出して 見た。
俺の推理が正しければ この配色と濃度を見た時 NOCリストを思い出す!
すなわち 彼女の脳こそが記憶媒体…
そして…
コナンは観覧車の頂上の方を見上げた。
記憶の扉が開かれるポイントは…ゴンドラが頂点に達した時だ
この完璧な配色と濃度を見たら 今度こそ記憶が完全に回復する……
【コナン君!】
アイリスはコナンに追いついた。
「アイリスさん!」
「もー 置いてかないでよ…」
「それより 大変なんだ アイリスさん!」
「慌ててどうしたの!?」
「急がないとキュラソーの記憶が完全に戻ってしまうんだ!」
「え!?」
その頃、ベルモットから合図を受けたジン達は オスプレイを消音モードにして 東都水族館に接近していた。
キュラソーを乗せたゴンドラは頂点付近に到着し、キュラソーが苦しみ出した後 記憶が完全に戻った。
キュラソーは風見を気絶させ、風見の携帯でベルモットに連絡をした。
『ところで いつ記憶が戻ったの?』
「!」
『“RUM”にあなたのスマホから連絡があったと聞いたけど…』
キュラソーはコナンに携帯を触らせたことを思い返した。
『もしもそれが あなたの送ったメールじゃないとしたら…』
「あのメール? もちろん送り主は私。 何か問題でも?」
『そう…』
だとしたら キールとバーボンは“白”
理不尽に殺されたくないから逃げたってことかしら…?
そして、ベルモットにより 東都水族館の遊園地側の電源が全て切れた。
「何!?」
爆弾の解除をしていた安室は手を止めた。
「チッ」
移動していた赤井も止まった。
「くそ! 始めやがった! アイリスさん 急ごう!」
「うん!」
アイリスとコナンは急いだ。