純黒の悪夢 【完結】
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コナンが観覧車に到着した時、一足遅く キュラソーと風見がノースホイール側の観覧車に乗ってしまった後だった。
スタッフに扮した安室は 風見がキュラソーとゴンドラに乗ったのを確認し、観覧車内部に戻った。
「風見は俺の指示通り キュラソーと共に観覧車に乗りました」
「それで これからどこへ?」
「一つ 気になることがあって…」
「気になること?」
「こちらです」
そう言って 安室は歩き出した。
アイリスは安室の後に続いて歩き出した。
コナンは“立入禁止”の階段から観覧車内部に入っていた。
コナンは追跡メガネで赤井が来ていることに気づいた。
また、その時 観覧車の車軸にコードが張り巡らされていることに気づいた。
ベルモットはキュラソーが乗っているゴンドラを突き止めて ジンに連絡した。
安室は観覧車の頂上に登った。
「大丈夫ですか アイリスさん?」
安室は手を伸ばした。
「大丈夫だよ」
アイリスは一人で頂上に登った。
「流石ですね」
「うううん。 そんなことないよ」
安室は微笑した。
「さて これで先回りできたはずだが…」
「え? “先回り”?」
その時 風が吹き 安室の帽子が飛んでいった。
その帽子は向かい側にいたライフルケースを背負っている赤井のもとに飛んできた。
そして お互いに目を合わせた。
「来たか」
安室は上着を脱ぎ捨てた。
上着はそのまま風に乗って 飛んでいった。
「秀!?」
「フッ。 どうやら上手く逃げ切ったようだな」
「奴がここにいるってことは…やはりあれは…」
安室は倉庫内で拘束されていた時のことを思い返した。
「照明を撃ち落とし 奴らの視界を奪った貴方は…僕らがまだ倉庫内で身動き取れずにいることに気づき、外に逃げたかの様に偽装する為 ドアを勢いよく開け 奴らを欺いた…」
「!」
零さん フォルシオンじゃないって気づいてたの…
「お蔭で僕らは物陰に隠れることができ その後の奴らの動きを知ることができた…。 あれが貴方の仕業なら どうせここに来ると踏んでましたけど。 聞かせてくれませんか?」
安室はアイリスを見た。
「危険が及ぶ可能性があるのに アイリスさんを僕と一緒にいさせ…」
安室は赤井に視線を戻した。
「そして 僕たちを助けた了見を。 あんな危険を冒さなくても 貴方ならアイリスさんを止めることはできたし、奴らの情報を盗み聞くこともできたはずですよね?」
「!」
…秀…
「わざわざこんな所まで おしゃべりに来たのかな?」
「ええ。 FBIに手を引けと言いに来たんですよ。 キュラソーは我々 公安がもらい受ける とね」
「嫌だ…と言ったら?」
「力尽くで…」
安室は拳を構えた。
「奪うまで」
「フン」
「え? ちょっと二人共!」
「引けー! 赤井 秀一!!」
安室は赤井に向かって行った。
「フン」
赤井は構えた。
「てぁ―――!」
安室は赤井に飛びかかって行った。
その頃 コナンは消火栓の中に起爆装置が設置されているのを見つけ、観覧車の車軸に張り巡らされているコードの先に爆薬がついていることに気づいた。
灰原は追跡メガネでノースホイール側の観覧車の中に光彦たちが乗っていることに気づいた。
赤井と安室は落下する危険性がある観覧車の頂上で 肉弾戦をしていた。
アイリスは見守る事しかできなかった。
「言ったはずだぞ 安室君。 狩るべき相手を…」
赤井は再び構えた。
「見誤るなと…」
「ああ。 ヤツら組織を狩り尽くしてやるさ。 キサマを制圧した後でな!!」
再び 安室は赤井に向かっていった。
「………」
こんなことしてる暇じゃないのに…!
どうしたら……
安室は押されていた。
「こんなことをしている間に キュラソーの記憶が戻り 奴らが仕掛けてきたらどうする?」
「はっきり言ったらどうなんだ。 情報を盗まれた日本の警察なんて信用できないと!」
その時 赤井はコナンからの着信に気づいた。
「ん?」
「おぉ――!」
電話に気を取られた隙に安室は赤井の身体を押し バランスを崩した二人は観覧車内部に落下していった。
「秀っ!! 零さんっ!!」
アイリスも下に降りた。
その頃、赤井と安室が落下した衝撃の音でコナンは赤井の居場所に気づき 向かった。