純黒の悪夢 【完結】
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暗闇の中 安室の方へ向かおうとするアイリスの口を塞ぎ 腕を引いて助けたのは赤井だった。
【秀!? どうしてここに?】
【その話は後だ。 俺はここから出て お前たちが逃げたように偽装する。 奴らが去った後 ここを出ろ! いいな?】
一方的にそう言うと 赤井は扉の方に向かっていった。
ジンは安室の外された手錠を見ていた。
その時 倉庫の扉が開き 明かりが入ってきた。
「くっ! 追え!」
ウォッカは後を追った。
【!】
誰だ…!?
まさか…
【………】
…秀……ありがとう…
ベルモットも後を追おうとしたが 携帯に着信が入った。
「!」
ジンは残っている水無に拳銃を向けた。
「悪いな キール。 鼠の死骸を見せられなくて。 だが 寂しがる事はない。 直にバーボンも お前の元へ送ってやるよ」
「…っ…」
「あばよ キール」
【!】
水無さんっ!
「ジン 待って!」
ジンはベルモットを見た。
「撃ってはダメ! “RUM”からの命令よ」
「うん?」
【【!?】】
“RUM”!?
ベルモットは“RUM”と会話をした。
「はい。 了解しました」
「チッ」
ベルモットは電話を切った。
「キュラソーからメールが届いたそうよ。 …二人は関係なかった」
【!】
どう言うことだ…?
「記憶が戻ったのか?」
「どうやらこれで…私たちへの疑いは晴れた様ね…。 さっさとこの手錠を外してもらおうかしら」
「ダメよ」
「「!」」
ジンと水無はベルモットを見た。
「“RUM”の命令には続きが」
ベルモットはジンと水無の方へ歩み寄っていった。
「届いたメールが本当にキュラソーが送ったものか確かめる必要がある…とね。 警察病院からの奪還となると かなり厄介になりそうね」
「案ずることはねェ」
「ん?」
「俺の読みが正しければ そろそろ動きがあるはずだ」
そう言って ジンは東都警察病院を盗聴しているキャンティに電話をかけた。
【………】
そこまで読んでいたか…
キャンティはコルンと共にキュラソーが東都水族館に移動することを突き止めていた。
キュラソーは東都水族館に移動する為 車に乗り込んでいるところだった。
ジンは電話を切った。
「ジン まさか本気で“あれ”を使う気じゃ…」
【【…?】】
…“あれ”…?
【兄貴!】
後を追っていったウォッカが戻って来た。
「ダメです。 …逃げられました…」
「構わん」
「「!」」
「バーボンとキールは後回しだ」
「くっ!」
ジンは出口の方へ歩き出した。
「まずはキュラソーを奪還する」
「しかし 病院には警察や公安共が…」
「キュラソーは既に病院を出た」
「では どこへ?」
「行き先は…東都水族館」
「ジン あなたまさか こうなることを読んで あの仕掛けを?」
「フン」
【………】
奴らが本格的に動き出してくるか…
俺も早く向かわなくては…!
ジン達は倉庫を出ていき 東都水族館に向かっていった。
「アイリスさん いますか!?」
安室は姿を現した。
「ここだよ 零さん!」
アイリスも姿を現した。
安室はアイリスを抱きしめた。
「良かった 無事で」
「零さんも」
アイリスは安室を抱きしめ返した。
その後、フォルシオンも合流した。
「じゃあ フォルシオン、水無さんをよろしくね」
「はい。 病院まで付き添い、その後 この件が解決するまで傍で見守っております」
フォルシオンは水無を連れて 倉庫を出ようとした。
「待ってくれ フォルシオンさん」
「なんでしょうか?」
「あの照明を撃ち落としたのは貴方ですか?」
俺の読みでは 赤井だと思ったのだが…
「!」
「……さあ? どうでしょう?」
フォルシオンは言葉を濁らせ そのまま水無を病院へ連れていった。
「あの人は相変わらず 謎だな」
「そう? …きっと フォルシオンがやってくれたんだと思うけど…。 フォルシオンは謙虚な人だから」
…秀の名前を出したら 零さんはきっと嫌がるだろうから…
配慮してくれたんだろうな…
その頃、ジェイムズは赤井から電話を受け、安室と水無が窮地を脱したこと、キュラソーが公安によって東都水族館に連れ出されたことを知った。
ジェイムズから話を聞いたコナンは後をFBIに任せて ジェイムズ達と別れた。
だが コナンはキュラソーの記憶の秘密に気づき 東都水族館に向かった。