3.ハニートラップ
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「最近 アイリス様が“この方”と親しくしているようですが…」
フォルシオンは沖矢に変装している赤井に安室の写真を見せた。
「…ご存知ですか?」
「!?」
…バーボン……
…と言う事は…奴らが俺の事を調べるのに、彼女に接触していると言う事か……
仕方ない…
俺も出るとするか――…
――それから少しして、フォルシオンが屋敷に戻って来た。
「ラジャイオン ご苦労様でした」
「遅ェーよ…」
「ふふ。 これからは 以前の様に私がアイリス様に付きます」
「アイリスには話してある。 …で あいつは?」
「ご心配はいりません。 あの方も私たちの目が届く範囲にいる様になりますから」
そう言って フォルシオンは妖美に笑った。
その後、フォルシオンはアイリスの部屋のドアをノックした。
【アイリス様】
「…どうぞ」
「失礼致します」
フォルシオンがアイリスの部屋に入ってきた。
「……フォルシオンさん…?」
「ラジャイオンでは 至らぬ所も多かったでしょう。 申し訳ございません」
そう言って フォルシオンは頭を下げた。
「そんな事…頭を上げてください」
フォルシオンは頭を上げた。
「お優しいですね アイリス様は…」
“お嬢様”…と言うものはこう言う感じの方を言うのでしょうか……?
……昔のお嬢様の面影がないのは悲しいものですが……
フォルシオンはしゃがみながらアイリスの手を取った。
「また貴女にお仕えできて光栄です アイリス様」
「……よろしくお願いします」
「こちらこそ よろしくお願い致します」
そして 手の甲にキスを落とした。
そんなある日、アイリスはフォルシオンに話しかけられた。
「アイリス様」
「なんですか?」
「絵は描かれないのですか?」
「…絵…?」
「アイリス様は画家なのですよ」
フォルシオンはアイリスの部屋に飾ってある、リオン達の絵の下に立った。
「この絵はアイリス様が描かれたものですよ」
フォルシオンはアイリスに視線を戻した。
「屋敷に飾ってある絵も全て アイリス様が描かれたものです」
「……そうだったんですね」
アイリスはフォルシオンの横に立ち リオン達の絵を見上げた。
「……自分で描いたものとは信じられないですけど……綺麗……」
「ええ。 とっても…」
フォルシオンは妖美に笑った。
「アイリス様の画廊の方にまだ沢山の絵がございますが…行ってみますか?」
アイリスはフォルシオンの運転する白色のロールス・ロイスに乗って 自分の画廊に向かっていた。
「アイリス様 生活には慣れましたか?」
「……はい」
「それはよかったです」
そう言って フォルシオンは微笑んだ。
「………」
ラジャイオンさんには悪いけど…、
フォルシオンさんって…誰もが想像する“執事”って感じ……
アイリスは瞳を伏せた。
…私が財閥の“当主”って言う現実が突き付けられた気分になる……
しばらくして、アイリスの画廊に到着した。
「さあ 着きましたよ。 アイリス様の顔は公開されておりませんので ご安心ください」
「…ありがとうございます」
「…それと、画廊の中では“お嬢様”と呼ばせていただきますね」
「…はい」
アイリスとフォルシオンはロールス・ロイスから降り、画廊の中に入った。
画廊の中には多くの絵が飾ってあった。
「…これ全部…私が描いた絵……?」
「そうです。 他にも色々な作品がございますので、ごゆっくりご覧になってください。 私は少々 支配人の方と打ち合わせがございますので」
「…わかりました」
「それでは 失礼致します」
フォルシオンは一礼して 去っていった。
アイリスは息を吐いた。
やっと落ち着ける…
その後、アイリスは色々な絵を見ていた。
「……本当に綺麗な絵…」
【ええ。 まるで 写真の様ですね】
「!?」
アイリスは驚き 声の主を見た。