3.ハニートラップ
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赤井が亡くなったと言う衝撃的な言葉を聞き 気を失ってしまったアイリスは夢を見ていた。
…ああ…これは……
…貴方との最悪な出会い方の話か――…
…2年前――…
アイリスはラジャイオン達と共に ニューヨークで美術館巡りをしていた。
「アイリス フォルシオンから聞いたかもしれねェが 黒ずくめ集団には気をつけろ。 特に 俺の様な銀髪の男にはな」
「………」
なんか…熱っぽいな…
体調の優れないアイリスはラジャイオンの言葉をほぼ聞いてなかった。
「おい アイリス、聞いているのか?」
「聞いてるよ。 変な人達と関わるなってことでしょ? それより ラジャイオン、あの通り 行ってみたい!」
美術館ばっかりで飽きちゃったから 抜け出しちゃおうっと!
「…少しだけだぞ」
「わーい!」
ラジャイオンは車を停めた。
「私 1人で行ってくるから、ラジャイオンはシオンとレオンと待ってて」
「直ぐ戻ってこいよ。 あと、何かあったら携帯で連絡しろよ」
「うん!」
「それと 拳銃は直ぐ出せる様にしとけ」
「あ そうだよね…」
アイリスは洋服で隠れる様に足にレッグホルスターをつけて 拳銃をしまった。
「これで良し! じゃあ 行ってくるねー!」
アイリスは車から降りて お店が並ぶ通りに消えていった。
「よし やっと自由だー!」
アイリスは一人でニューヨークの街を楽しんでいた。
「あ 場所判明されたくないから、携帯切っちゃおうっと」
アイリスは携帯の電源を切った。
「…やっぱり 体だるいな…。 熱ある…… あっ!」
アイリスは向こう側から歩いて来た人とぶつかってしまった。
「ご ごめんなさい! …あれ?」
アイリスとぶつかった人は気にもせず 歩いて行ってしまった。
アイリスはその人の銀髪が気になった。
「!」
銀髪!? ラジャイオン!?
…あ でも 髪型少し違うから別人か……
車で待っててって言っておいたし…
それにしても 銀髪の人って他にもいるんだ…
その時 道路にハンカチが落ちている事に気づいた。
「もしかして さっきの人のかな?」
アイリスはハンカチを拾い 銀髪の男を追いかけた。
銀髪の男は黒いサングラスをしている男と黒色のポルシェの側で話をしていた。
「…あの…」
あ 日本語で話しかけちゃった…
銀髪の男と黒いサングラスをしている男は振り向いた。
「! ………」
この女…
微かに “こっち”の匂いがする……
それに……
「? Exucuse me…(あの…)」
…なんか…この人 危ない雰囲気がする……
「…兄貴?」
「…なんだ 女?」
…綺麗な髪色だ…
「!?」
日本語!?
「Would you rather talk in English?(英語で話した方が良かったか?)」
「い いえ! 日本語で大丈夫です。 …これ 落とされませんでしたか?」
手短に済ませよう
そう言って アイリスはハンカチを差し出した。
銀髪の男はポケットを確認した。
「ああ 俺のだな」
銀髪の男はアイリスからハンカチを受け取り ポケットにしまった。
「礼を言う」
「…いえ では…」
アイリスは一礼して 立ち去ろうとした。
「待て」
アイリスは銀髪の男に腕を掴まれた。
「礼と言ってはなんだが…食事でもどうだ?」
もっと お前の事を知りたくなった…
「兄貴!?」
銀髪の男は黒いサングラスをしている男を睨みつけた。
「え? でも…」
この人の手…ひんやりしてる
「なんだ 連れがいるのか?」
アイリスは首を横に振った。
「なら 決まりだ。 来い」
銀髪の男はアイリスの手を引いて 歩き出した。
「兄貴 俺はどうすれば?」
「車で待ってろ」
「…へい」
銀髪の男はアイリスを連れて 歩き出した。
そして 一つの落ち着いたカフェに入った。
その姿を影で見張っている人物が複数いた。
【Jin enters the store with the girl. Do you aim for the place where he came out?(ジンが女と一緒に店に入って行きます。 奴が出てきたところを狙いますか?)】
【No, there are also common people here. Also worried about the woman who was with her. It was an unfamiliar face.(いや、ここでは一般人も多い。 それに 一緒にいた女も気になる。 見慣れない顔だったんでな)】
こんな目立つ道路で行動するとは珍しい…
それに、女と微かに日本語での会話が聞こてきたが…
どう言う関係なんだ……?
カフェに入ったアイリスと銀髪の男は料理が来るのを待っていた。
「あの…」
「なんだ?」
「…お名前 まだ聞いてなかったから…」
「そうだったな。 俺は“ジン”。 お前は?」
「…アイリスです」
「アイリス…いい名だ」
…お前を ますます気に入りそうだ……