2.スウィートデビル
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アイリスと赤井は 黒の組織の“キール”である水無が昏睡状態で長期入院している杯戸中央病院の屋上にいた。
「寒い…」
早く電話終わらないかなー…
アイリスはジョディからの電話を受けている赤井を見た。
「了解」
赤井は電話を切った。
「やっと終わった…」
「寒いなら中で待ってればよかっただろう?」
赤井は扉を開けて 促した。
「…ありがとう」
アイリスは赤井が扉を開けている間に中に入った。
赤井も中に入り 扉を閉めた。
アイリスと赤井は階段を下り始めた。
「だって…久しぶりに秀と… っ!」
その時 アイリスは階段を踏み外した。
「!」
赤井は咄嗟にアイリスの腕を掴んだ。
「何をしているんだ…」
「…ごめんなさい」
なんだろう…体全身が痛い…
「………」
顔色がいつもより悪い気がするな…
赤井はアイリスのおでこに触れた。
「少し熱いな。 熱でもあるんじゃないか?」
「…秀の手が冷たいだけだよ」
アイリスは赤井の手を払って 笑った。
「……そうか」
…気のせいならいいんだが……
その後、アイリスと赤井はコナン達と合流した。
「久しぶり コナン君」
「!?」
やべっ…! なんでこの人がここに…!?
コナンは黙り込んでしまった。
「知り合いだったのか?」
「うん!」
アイリスは赤井を見て コナンに視線を戻した。
コナンは笑った。
「…久しぶり アイリスさん」
俺自身 アイリスさんに会うの初めてなんだよな…
アイリスは微笑んだ。
…灰原も言っていたが…この人が桜雅家の当主って信じられねェ…
それにしても…
なんで赤井さんがアイリスさんと一緒に…?
コナンは赤井を見て アイリスに視線を戻した。
「!」
その時 アイリスの左手の薬指に指輪がしてある事に気付いた。
指輪…
…デザイン的に婚約指輪か……?
だとしたら…
コナンは自分の話をしているアイリスと赤井を見た。
この二人は――…
そして、赤井たちは看護師の証言から黒の組織の仲間が病院に潜伏している確証を得た。
赤井は嬉しそうな笑みを浮かべた。
赤井たちは水無を別の病院に移動させるか、否かを話し合っていた。
「他に 入院させられる病院の当てがあれば…手の打ち様はあるんだが…」
「イギリスでよければ 私の知り合いがいますが…」
話を聞いていたアイリスが声をかけた。
「イギリスか…。 君の知り合いであれば 口の堅さは心配ないのだが…移動などの問題でリスクがあるな…」
「…そうですよね…」
結局、現時点では赤井の“チャンス”と言う言葉により このまま杯戸中央病院に入院させておくことになった。
黒の組織の仲間が入院してきたとされる4日間の患者の男性を3人に絞り込んだ。
そして、疑われる可能性が少ないコナンがビデオカメラとマイクをつけて 3人に直接接触した。
その結果、黒の組織の仲間は楠田 陸道に絞られた。
赤井たちは今はまだ泳がせることにした。
年が明け 新しい年になった。
アイリスと赤井は着物を着て 初詣に来ていた。
「秀 すごい着物似合ってるね!」
「お前もな」
「…ありがとう」
アイリスは嬉しそうに笑った。
アイリスと赤井は手や口を清め 参拝した。
「………」
今年も秀と平和に過ごせます様に…
「………」
今年は彼女と長い時間一緒に過ごせます様に…
参拝を終えたアイリスと赤井は御守りを買った。
「秀はなんてお願いしたの? …組織のこと?」
「いや。 奴らのことは神に頼むことでもない。 俺たちの力だけで捕まえてみせるさ」
「そっか」
その時 おみくじが目に入った。
「ねえ 折角だから おみくじ引いて帰ろう!」
「…ああ」
アイリスと赤井はおみくじ棒を引いて おみくじを受け取った。
アイリスと赤井はお互いに見えない様に結果を見た。
「「!?」」
“大凶”!?
アイリスはしょんぼりとした。
「どうした?」
おみくじの内容を読んでいた赤井はアイリスを見た。
アイリスは無言で赤井におみくじを見せた。
「!」
“大凶”…俺と同じ……
「どうしよう…秀……もう一回引いたほうがいいのかな……?」
アイリスは泣きそうだった。
「その必要はないだろう。 “大凶”と言うのは“これ以上運気が悪くならない”と言う意味があるらしい。 そこまで気にすることはないから安心しろ !」
これは…
「ほんと…? 良かった…」
「…結んで帰るぞ」
この内容はアイリスに見せられないな…
「うん」
アイリスと赤井はおみくじを結んだ。
「………」
アイリスのおみくじにも書いてあった“大切な者との別れあり”と言う言葉……
俺のおみくじにも似た様な意味の言葉が書いてあったが…
あれは俺たちの仲に何かあると言う事を示しているのだろうか……?