2.スウィートデビル
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ショットガンのポンプ音が聞かせ 足音が近づいて来た。
「さあ カルバドス、貴方愛用のそのショットガンで FBIの子猫ちゃんを吹っ飛ばして」
【ホ―――…あの男 カルバドスと言うのか】
実際に姿を現したのは赤井だった。
「あ 赤井 秀一…!?」
「秀!」
ジョディは嬉しそうな顔をした。
アイリスとジンしばらく見合っていた。
先に口を開いたのはジンだった。
「もう一度言う…俺のところに来ねェか?」
「!」
アイリスは一瞬瞳を伏せて ジンを見た。
「その言葉はつまり…私に黒の組織に来いと言うことでしょ? そんなの無理よ。 それに 私の恋人誰だか知ってるでしょ……?」
アイリスは黒猫の仮装の手袋で隠れている婚約指輪に触れた。
「ああ 知っているさ」
「なら…」
悪魔に仮装しているジンはアイリスの顎を指で上げさせた。
「!」
「俺は別に“組織に来い”と言った訳じゃねェ…」
悪魔に仮装しているジンはアイリスの唇に指で触れた。
「“俺のものになれ”…そう言ったんだ」
「っ!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。
赤井はベルモットに“Rotten apple”(腐ったリンゴ)の話をした。
「それと聞きたいことがあるんだが…」
「なによ?」
赤井の目つきが変わった。
「アイリスに招待状を送った訳は?」
「……“Sweet devil”」
「…?」
「彼女は私にとって“Sweet devil”なの…」
シェリーと同じ…ジンの心を奪っていく…小悪魔……
アイリスは目を見開いて驚いたままだった。
悪魔に仮装しているジンはアイリスの唇に顔を近づけた。
ベルモットは微笑した。
「今頃…ジンと一緒にいる頃よ…」
「「!?」」
赤井とジョディは目を見開いて驚いた。
ベルモットは銃口を向け様とした。
その前に 赤井はベルモットの腹部をショットガンで撃った。
ベルモットの体は吹っ飛び、肋骨を三本折られ重傷を負わされた。
「……動揺…しないのね……?」
「………」
重傷を負ったベルモットは眠っているコナンを人質に取り ジョディのプジョー607で逃走した。
ベルモットは追ってこれない様に サイドミラー越しに自分が乗ってきた車のガソリンタンクを撃ち 爆発させた。
「やるねぇ…」
赤井は感心した。
唯一の収穫であったカルバドスは隠し持っていた拳銃で自決してしまった。
「おいおい…まだ銃持ってたのか…」
少しして 蘭が呼んだパトカーのサイレンが聞こえてきた。
赤井はジョディに後を任せ 埠頭を後にした。
ジョディは救急車で運ばれていった。
夜が明け アイリス達を乗せた幽霊船は埠頭に戻ってきた。
黒猫に仮装して 眠そうにしているアイリスは死神に仮装しているフォルシオンに支えられ 幽霊船を降りた。
【アイリス】
黒猫に仮装しているアイリスが声のした方を見ると赤井がシボレーに背中を預けて待っていた。
「秀!」
一気に眠気が吹き飛んだアイリスは笑顔で 赤井に抱きついた。
「怪我とかはないか?」
「うん!」
その頃、悪魔に仮装しているジンとゾンビに変装しているウォッカは隠して停めてあったポルシェに乗ってその場を去っていた。
「兄貴 よかったんですか?」
「構わねェ。 チャンスはいくらでもある…」
…アイリス…お前と話して過ごす一夜 楽しかったぜ
…心残りとすれば…唇にキスをする瞬間 指で押さえられて出来なったことか……
次はもらうぜ…アイリス――…
シボレーの助手席に乗ったアイリスは眠ってしまっていた。
「随分 疲れていたみたいだな」
「その様ですね…」
赤井はフォルシオンを見た。
「…それで メールの最後の言葉の意味は…?」
死神に仮装しているフォルシオンはアイリスを見て 赤井に視線を戻した。
「黒の組織の“ジン”が接触してきました」
「…やはり…。 ベルモットがわざわざ言ってきたよ…」
「…そうですか…」
「…それで 何を話していたんだ?」
「申し訳ございません。 一緒にいた訳ではないので会話の内容までは…」
「…そうか。 まあ お前が一緒にいたら 話もしないだろうな…」
「ええ。 …ですが…アイリス様自身も何を話されていたのかを話してくれず…」
赤井とフォルシオンは寝息を立てているアイリスを見た。
謎のままか――…