2.スウィートデビル
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「アイリス様 お屋敷の方にこんな封筒が…」
「ん?」
アイリスはフォルシオンから封筒を受け取った。
「………」
赤井は遠目で見ていた。
アイリスは差出人を見た。
そこには“Vermouth”と書いてあった。
「…ヴァームース?」
「!」
…まさか
「…そんな人 私の知り合いにいたっけ?」
「私の知る限りではヴァームース様と言う方は存じません」
「貸してみろ」
赤井はアイリスから封筒を取った。
「ちょっと 秀」
赤井は封筒の安全の確認をして 封を開けた。
「“ヴァームース”とはイタリアで生まれたお酒の名前です。 日本ではこう呼ばれています。 …「“ベルモット”」」
フォルシオンと赤井の声が重なった。
「!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。
「秀 何が入ってる?」
封筒の中には“季節外れのハロウィンパーティー”の招待状と手紙が一通入っていた。
「…“季節外れのハロウィンパーティー”?」
アイリスと赤井は手紙を読んだ。
その文面は殺人を仄めかすような内容だった。
「これって…」
「ああ」
奴ら何か仕掛けてくるな…
だが なぜ彼女にこんな招待状を……?
「日付はいつになってるの?」
「4日後だ」
「4日後…」
「…まさか 行くつもりなのか?」
「当然」
「なら俺も… !」
アイリスは赤井の唇に人差し指の腹を当てた。
「秀はダメ♡」
アイリスは指を離した。
「秀はジョディさんに付いていて」
「だが…」
「それに こんな情熱的なお手紙もらったら 行かないなんて失礼でしょ?」
そう言って アイリスは片目を瞑ってみせた。
赤井はため息をついた。
そして “季節外れのハロウィンパーティー”の日がやって来た。
屋敷に一旦戻ったアイリスとフォルシオンはそれぞれ 黒猫と死神に仮装した。
「では ラジャイオン、万が一と言うこともありますから 屋敷の方を頼みましたよ」
「ああ」
「行ってくるねー!」
「楽しんでこいよ」
アイリスとフォルシオンは会場に向かっていった。
アイリスとフォルシオンは会場に着いた。
「みんな すごい本格的な仮装だね」
「ええ。 ですが 私たちも負けていませんよ?」
「うん!」
黒猫に仮装しているアイリスは受付係に招待状を見せた。
「これは これは 桜雅財閥の方ですね。 ようこそお越ししてくださいました」
「楽しそうだったので」
「ありがとうございます。 では ご記帳を」
黒猫に仮装しているアイリスと死神に仮装しているフォルシオンは名前を書いた。
「それでは 行ってらしゃいませ」
黒猫に仮装しているアイリスと死神に仮装しているフォルシオンは幽霊船に乗った。
その時にタロットカードをもらった。
「“死神”…ですか」
「これ 何に使うのかな?」
黒猫に仮装しているアイリスと死神に仮装しているフォルシオンは広間に入った。
「結構 人がいるね」
「そうですね」
その時 魔女に仮装している園子とヴァンパイアに仮装している小五郎が目に入った。
「園子に…毛利さん?」
魔女に仮装している園子とヴァンパイアに仮装している小五郎は振り返った。
「アイリスさん! それに フォルシオンさんも」
「お元気そうですね 園子様」
「フォルシオンさん いつもかっこいいけど…仮装した姿も素敵!」
「ありがとうございます。園子様も 今日は一段と可愛らしいですね」
「ええ そう? やだー…フォルシオンさんったら…!」
園子は照れ隠しをした。
「アイリスさん また貴女にお会いできるなんて 嬉しいですな」
「私もお会いできて嬉しいですよ」
そう言って アイリスは微笑んだ。
「! そう言われては 私は…」
小五郎は照れ隠しをした。
「園子が招待されたの?」
「うううん。 私はただの同伴者。 招待状が来たのは毛利のおじ様よ。 蘭はこう言うの苦手だから 来なかったんだけどね…」
「そうなんだ」
「毛利様 失礼ですが今回届いた封筒を見せて頂けないでしょうか?」
「ええ。 いいですけど…」
ヴァンパイアに仮装している小五郎は内ポケットから封筒を出して 差し出した。
「拝見させて頂きます」
死神に仮装しているフォルシオンは封筒の差出人を見た。
「………」
“Vermouth”…
送り主はやはりベルモット…
封筒の中を見ると アイリスと同じ手紙が入っていた。
「………」
毛利様の元に お嬢様と同じ手紙…
一体 ベルモットの狙いは――…