2.スウィートデビル
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アイリス達は“レーヴロイヤルホテル”に帰って来た。
そして 西園寺と如月と別れたアイリスと赤井は“ロイヤルスイートルーム”に入った。
「この部屋 久しぶり」
「一人でこの部屋にいる時は退屈だった…」
「…ふふっ。 ごめんね」
アイリスは赤井に抱きついた。
「でも 秀、ほとんど帰ってきてくれたじゃん。 …嬉しかった。 ありがとう」
そう言って アイリスは笑った。
赤井は愛おしそうにアイリスの髪を撫でていた。
アイリスと赤井は早めのお風呂に入り 寛いでいた。
「仕事 戻らなくて良かったの?」
「ああ。 ジョディが奴を見つけて 見張ってる」
「…奴?」
「ベルモットだ」
「秀たちが追ってきた組織の人ね…」
「ああ」
「そう言えば ジョディさんは?」
「ジョディは今 ベルモットの監視の為に マンションの一室を“セーフハウス”として移り住んでいる」
「…そうなんだ。 それで そのベルモットの動きって今 どんな感じなの?」
「…それは お前が気にしなくていいことだ」
「…だって…」
アイリスは瞳を伏せた。
「…だって 心配なんだもん…」
…主に秀だけど…
「! ……悪かった」
赤井はアイリスの頭を自分の胸元に引き寄せた。
「ベルモットが変装…?」
「ああ。 新出医院の医師の新出 智明に既に変装している」
そう言って 赤井は新出先生の写真を見せた。
「え!? 男にも変装できるの!?」
「奴は変装の達人で、組織内では“千の顔を持つ魔女”と呼ばれている。 気をつけろ」
「…うん。 でも なんか怖いね…。 身近にいる人が ベルモットの変装かもしれない…と考えると…」
「…そうだな」
アイリスは赤井の身体のあちこちに触れた。
「…どうした?」
「一応 確認」
「……フッ」
赤井はアイリスをソファに押し倒した。
「!」
「なら 確かめてみるか?」
そう言って 赤井は妖美に笑った。
アイリスが先に眠ってしまい、赤井も寝ようとした。
その時 携帯が鳴った。
赤井はリビングに移動して 電話に出た。
「どうした?」
『秀 ちょっと今いいかしら?』
「…ああ」
『ありがと。 ……その前に アイリスさんは部屋にいる?』
「いや もう寝てる」
『なら 良かった。 少し 気になる事が――…』
赤井はバルコニーでタバコを吸っていた。
赤井はジョディとの会話を思い返した。
「……彼女が狙われているかもしれない…だと…?」
「…ええ。 今日、ベルモットが潜伏している新出医院を探った時、幾つかの写真を見つけたの。 その中に アイリスさんの写真があって…」
「!」
その後、ダーツの矢で串刺しにされた✖印の20歳前後の赤みがかった茶髪の女性の写真があったこと、アイリスと一緒に貼ってあった“Cool guy”と“Angel”と書かれた写真があったことを話した。
「フーッ…」
赤井はタバコの煙を吐き出した。
「…“Sweet devil”……“小悪魔”…か……」
アイリスの写真に書いてあったと言う文字……
それが奴にとって何を示すのか……?
そして 彼女を狙う理由は……?
次の日、アイリスの元にジョディが訪ねてきた。
「どうしたの ジョディさん?」
「実はアイリスさんの力を借りたくて」
「もちろん」
「ありがとう。 ある高校で今すぐにでも潜入捜査をしたくて…」
「潜入捜査?」
「ええ。 私たちが追っている人物がある高校に出入りをしているらしくて…。 秀に聞いたら 貴女なら造作もない事だと…」
「まあ 確かに容易な事だけど…。 因みに どこの高校?」
「帝丹高校よ」
「帝丹高校!?」
アイリスとジョディは、ジョディの帝丹高校への勤務の手続きに来ていた。
「手続き 終わって良かったね」
「ええ。 まさか 明日から勤務できるなんて」
「あ でも、明日は学園祭だから 実際の勤務は明後日からだよ。 帝丹高校でする手続きはできると思うけど…」
「…学園祭?」
「うん。 私 友人から誘われてて。 ジョディさんもよかったら 来てみて」
「ええ そうね。 ぜひ」
恐らく 新出先生に変装したベルモットも来るはず……
…何事もなければいいんだけど……