1.愛する人
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アイリスと赤井はお寿司屋さんに着いた。
「へい! いらっしゃい! …って アイリス様じゃないですか!?」
「大将 久しぶり!」
大将は赤井を見た。
赤井は会釈した。
「そんなとこ立ってないで ほら座って 座って」
アイリスと赤井は席に着いた。
大将はアイリスの耳元に顔を近づけた。
「もしかして 彼かい?」
「うん!」
そう言って アイリスは嬉しそうに笑った。
大将と赤井は自己紹介をし合った。
「へぇー 赤井君はアメリカから帰ってきたのか。 それじゃあ とびっきり美味しい握り寿司を食べさせてあげないとな!」
「ありがとうございます」
「好きなネタはあるかい?」
「寿司は全般的に好きです」
「大将の握る寿司はどれも美味しいからオススメで」
「おう! 任せな」
大将は色々なお寿司を握って出してくれた。
「…野暮な事聞いちまうが…日本に来たのは仕事か何かかい?」
「ええ。まあ」
「仕事って…赤井君の雰囲気的に 探偵とかかい?」
「似たようなものです」
「秀はFBIをしてるんだよ!」
「アイリス」
赤井はアイリスを軽く睨みつけた。
「大丈夫だよ。俺は口が堅ェから」
「…すみません」
桜雅家と昔から深く関わっている方なら心配ないだろうが…
「まさかFBIをされていたとはな」
「とっても強くて 優秀なんだよ!」
「アイリス様が絶賛するくらいだ。 きっと 頼りになるだろうな」
「うん!」
アイリスは嬉しそうに頷いた。
「いえ そんなことは…」
「そう謙遜するんじゃねェよ」
「………」
そして 会話の内容はアイリスの話になった。
「ちょっとお手洗い行ってくるね」
アイリスは席を立った。
「アイリス様と付き合ってると 振り回されて大変でしょう?」
「そんな事ないですよ。 彼女といると楽しいですから」
「それは良かった。 フォルシオンから、あんたと出会って アイリス様が昔の様に戻られてきたって聞いた事があってね。 こうして会えて 嬉しいもんだよ」
「……いえ」
「アイリス様のこと 守ってあげてくれよな」
「はい。 この命に代えても 必ず」
【………】
…秀…
物陰にいたアイリスは頬を少し赤く染めた。
アイリスと赤井は食べ終え 勘定を済ませた。
「ご馳走様でした。 とても美味しいお寿司でした」
「そりぁ 良かった!」
「やっぱり 大将のお寿司が一番だよ!」
「おお そうかい? そう言ってもらえると嬉しいねー」
「また 来るね 大将」
「おう! その時は赤井君もまた一緒に来てくれよな」
「はい」
アイリスと赤井はお寿司屋さんを出た。
「あ もうこんな時間…」
「…帰らないとだな」
「……うん」
また離れ離れになっちゃうんだね……
アイリスと赤井はGT-Rに乗り お寿司屋さんを後にした。
帰りの車内は無言だった。
そして “ヘーヴロイヤルホテル”に帰って来た。
「秀…このままもう行っちゃう?」
「いや 荷物を取りに部屋に戻る」
「じゃあ 一緒に行こう」
アイリスは赤井の腕に腕を絡ませた。
「? ああ」
アイリスと赤井は“ロイヤルスイートルーム”に戻って来た。
「お帰りなさいませ アイリス様、赤井様」
「遅かったね」
「フォルシオンに…雷おじ様!? 二人揃ってどうしたの?」
「今日の予定でお話がありまして…」
「…今日は夕方から試食会でしょ?」
「いえ」
「…え…」
アイリスは西園寺を見た。
雷おじ様が嘘をついたとしたら……
アイリスの脳裏に“裏社会の住人”の“Raven(レイヴン)”のメンバーが浮かんだ。
「まさか…」
雷おじ様もいる理由……
「ええ。 その“まさか”です」
「っ! ………」
それは…
アイリスは赤井の腕に絡ませてる腕の力を強めた。
「…アイリス?」
「…っ……」
…私を説得する為――…
アイリスの表情は強張っていた。
…例の集まりに参加する為の――…