1.愛する人
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「……ん…」
赤井からの愛を全身で感じたアイリスが再び目を覚ますと 夕方だった。
「私 気失って…」
アイリスが横を見ると 赤井がいなかった。
「…秀…?」
アイリスはカーディアンを羽織り リビングに向かった。
「…秀?」
アイリスがリビングを覗くと お風呂上がりであろう 赤井が電話をしていた。
「ああ。 そうか。 わかった」
赤井は電話を切った。
「秀」
「起きたのか?」
「…うん。 …途中で寝ちゃってごめんね…?」
「いや 無理をさせて悪かった」
本当は昨日抱きたかったのに お前が寝てて 歯止めが利かなかったんだ…
赤井はアイリスの髪に口付けた。
「汗かいたから 汚いよっ…」
「今更 お前の汗なんて気にしないが…」
「私が気にするの! お風呂入ってくるから待ってて!」
「……ああ」
アイリスはお風呂に駆け込んで行った。
「あ」
アイリスは顔を覗かせた。
「秀」
「ん?」
「…幸せだよ。 ありがとう!」
アイリスは満面な笑みを浮かべて お風呂に入っていった。
「………」
なんでそう言う可愛いことをさらっと言うんだろうな……
赤井は顔色を隠す様に掌で顔を覆った。
「抱き足りなかった…と言ったら 彼女は怒るだろうか……?」
少しして アイリスがお風呂から出てきた。
「お帰り」
「……ただいま」
「こっちへおいで」
ソファに座っていた赤井はアイリスの手を引いた。
「えー やだよ…」
アイリスは頬を赤く染めた。
「…また流れで…ってなりそうだもん……」
「“今は”しない」
「“今は”って…。 その前にこの部屋でしてい……あ」
アイリスは立ち上がった赤井に抱きしめられた。
「西園寺さんから “沢山 可愛がっておくれ” って言われてるから」
「っ!?」
雷おじ様は…っ!
「お望みとあれば 今からでも」
赤井は悪戯な笑みを浮かべて アイリスの手の甲に口付けた。
「…もうっ…!」
アイリスは真っ赤になった顔を隠すように 赤井の胸に顔を埋めた。
赤井はアイリスの髪を撫でていた。
アイリスと赤井はソファに座った。
「さっき電話してたのって ジョディさん?」
「ああ。 気に入った車を見つけたらしい」
「…車?」
「日本で動くには必要不可欠だからな。 フォルシオンにも立ち会ってもらったお蔭で 明日には納車らしい」
「だから 朝から姿を見せなかったのね」
「…ああ」
俺たちに気を遣ってのこともあるだろうが…
「じゃあ 明日は…って、秀 明日から仕事だよね……?」
「…そうだったはずなんだが…」
「?」
「もう 半日休みをくれるみたいだ」
きっと 彼の仕業だろうな…
「本当!? じゃあ 明日の午前中、秀の車 選びに行こう!」
「もう 車種は決めてあるがな」
「え? もう? 何にするの?」
「秘密だ」
「えー!」
アイリスと赤井は笑った。
夜になり フォルシオンとジョディが帰って来た。
「遅かったな」
「フォルシオンさんに東京を案内してもらってて」
ジョディはご機嫌だった。
ジョディはアイリスを見た。
「アイリスさんにこれを」
「わーい! スイーツ!」
甘いものに目がないアイリスは喜んで受け取った。
「ジョディさんも一緒に食べよ!」
「ええ」
アイリスは赤井を見た。
「秀も食べる?」
「いらん。 もうすぐ 夕飯の時間だろ」
「スイーツは別腹だもん!」
アイリスは満面の笑みを浮かべて答えた。
赤井はため息をついた。
「アイリス様のディナーは軽食にさせますから」
「ああ。 頼む」
赤井は微笑して言った。
「赤井様」
「なんだ?」
「有意義な休暇になりましたか?」
あと 半日ありますけどね
「…ああ」
赤井は楽しそうに女子会をしているアイリスを見た。
「ジョディさん 車何にしたの?」
「プジョー607よ」
「素敵!」
「あら ありがとう」
「ライオンのエンブレムも可愛いよねー」
赤井は視線を戻した。
「とても充実した休暇だった」
愛する女と久しぶりにゆっくり過ごす…
この上ないくらいの……