1.愛する人
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「……ん…」
アイリスは目を覚ました。
「…あれ…昨日…… !」
アイリスは隣に赤井が寝ていることに気づいた。
「◎☆♪◆… んんっ!」
声にならない叫びをあげたアイリスの口は赤井の手によって塞がれた。
「…俺が朝弱いの知ってるだろ…? もう少し静かにしててくれよ…」
アイリスはこくこくと頷いた。
「いい子だ」
赤井は手を放した。
「…どうして 秀が私の部屋にいるの?」
「俺とお前は同じ部屋だったからな」
「……そう」
雷おじ様が気を遣ってくれたんだ…
「話はまた後でだ。 まだ早いからもう少し寝てるぞ」
そう言って 赤井は目を瞑った。
「え? 仕事遅れ…きゃっ!」
赤井に腕を引かれ アイリスは赤井の胸に倒れ込む形になった。
「……秀?」
「そう言えば 昨日、俺に“どうして髪を切ったのか”…と聞いたな」
「…うん」
「…こうして寄り添って寝てる時 お前がよく俺の髪を身体の下に敷くから…」
「………え!? 私のせい!?」
「……フッ」
「?」
「冗談で言ったつもりだったんだがな」
「…秀の意地悪っ!」
「そう不貞腐れるな」
赤井はアイリスの髪を撫でた。
「“ゲン直し”だよ」
「…“ゲン直し”?」
「ああ。 …さて 眠気が完全に冷める前にそろそろ寝よう」
そう言って 赤井は目を瞑った。
「……もう…」
アイリスは赤井に寄り添った。
「だが…」
「ん?」
赤井は片目を開けた。
「お前を抱いてる時 邪魔に感じていたのもあるがな」
「っ!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。
そして 頬を赤く染めた。
赤井はアイリスの反応を見て楽しんでいた。
「……秀のバカっ!」
アイリスは赤井に背中を向けた。
赤井はアイリスを後ろから抱きしめて 一緒に再び眠った。
アイリスが次に目を覚ましたのは お昼前だった。
「え!?」
アイリスは時計を見て 驚いた。
「ちょっと 秀! 寝坊!!」
アイリスは赤井の身体を揺すった。
「…うん?」
赤井は眠たそうに目を開けた。
「もう 12時になっちゃうよ! 起きてよ 秀!」
アイリスは急いで お風呂に入りに行った。
どうして 起こしに来てくれないの フォルシオンは!?
そして 少しして部屋に戻って来た。
着替えを済ませた赤井はソファに座り テレビでニュースを見ながら コーヒーを飲んでいた。
「日本は平和かと思いきや 意外と事件が多いな…」
「ちょっと 秀! そんなにのんびりしてて大丈夫なの?」
「言い忘れていたが 今日は休暇を取ることにしたんだ」
「え!? 休暇!? そんな急に取れるものなの!?」
「フォルシオンが口添えしてくれたみたいなんでな」
「…全く フォルシオンは…。 ズル休みしたい人の為に桜雅家の権力を使わないで欲しいわ…」
「ズル休みとは酷い言い様だな…。 …お前の為に取ったのに…」
お前の顔を見たら ゆっくり過ごしたくなったんだ…
「……え…」
赤井は微笑した。
「こっちへおいで」
そして アイリスの手を引いて 向き合う形で自分の膝の上に座らせた。
「私 今日、予定あるんだけど…」
「西園寺さんとのだろ? それは昨夜、西園寺さんの伝言を預かったフォルシオンから、“外せない予定が入ってしまったから また今度ゆっくり案内するよ。 すまんな…” と」
「!」
赤井はテーブルに置いてあるアイリスの携帯を手に取り 差し出した。
「お前の携帯の方にメールが来ていると思うぞ」
「…ありがとう」
アイリスは携帯を受け取り 見ると、西園寺から同じような内容のメールが来ていた。
「ほんとだ… !」
アイリスは最後の言葉に驚いた。
「どうした?」
「…うううん。 何でもない」
“赤井君と仲良くな”…
もう 雷おじ様は…
赤井はアイリスを抱きしめた。
「…秀?」
赤井はアイリスの首筋に顔を近づけた。
「いい匂いだ…」
そして 首筋に舌を這わせた。
「んっ!」
アイリスは咄嗟に口を押さえた。
赤井はアイリスの手を退かし 頬に触れた。
「隠さず もっと聞かせてくれ」
「……秀…」
赤井はアイリスに何度も口付けた。
「ベッドに移動しようか?」
頬を赤く染めたアイリスは頷いた。
赤井はアイリスを抱き上げ、ベッドに移動した。
そして アイリスをそっとベッドに寝かせた。
「…秀…」
「どうした? 不安か?」
アイリスは微かに頷いた。
「…久しぶり…だから……」
「……ふっ。 安心しろ。 優しくする」
赤井はアイリスに体重をかけた。
「…うん」
アイリスは赤井に身体を委ねた。