3.五月闇
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アイリス達はお茶会の為に 三兄弟の家の庭にやって来た。
「いい匂いがしますね」
「色々作ったんだ」
テーブルにはケーキやクッキーなど 沢山のスイーツが並んでいた。
「わぁ とても美味しそうです」
「さぁ 座って」
サボはイスを引いた。
「ありがとうございます」
アイリスはイスに座った。
エースとルフィもイスに座った。
少しして サボが戻って来て、紅茶を淹れてくれた。
「これで揃ったな」
「準備いいぞ ルフィ」
「よし! 宴の始まりだ――!」
「宴じゃなくてお茶会な」
「にしし! どっちでもいいじゃねェーか」
嬉しそうにするルフィはアイリスを見た。
「アイリスが来てくれたんだから!」
「……はい」
アイリスは微笑んだ。
「…でな―――」
「にしし!」
「あはは!」
「ははっ!」
「ふふふ」
三兄弟の家の庭ではアイリス達の笑い声が絶え間なく響いていた。
エース達が席を外している間、アイリスは降り続ける雨を見ていた。
「………」
止まない雨……
アイリスは目を閉じた。
まるで…
…私の心みたい――…
【――ん】
「………」
【姉さん】
「!」
アイリスは目を開いた。
「…ノエル? …あれ…私…」
「ふふ。 こんな所で寝たら 風邪引くよ?」
「! 私 眠ってしまったのね…」
「最近 寝れてないみたいだけど…大丈夫?」
「…大丈夫よ」
「嘘」
「え?」
ノエルはアイリスの頬を両手で触れた。
「目の下 クマが出来てるよ」
「!」
続いて ノエルはアイリスの手に触れた。
「それに 少し痩せたみたい…」
「……貴方には隠せないわね…」
アイリスは困った様に笑った。
【―――】
「………」
【アイリス!】
「!」
そこで アイリスは目を覚ました。
「…エース様…?」
「…具合…悪いのか?」
「…大丈夫です。 …心配かけてしまってすみません」
「なら いいんだが…」
【アイリスー!】
ルフィとサボが庭の方に戻って来た。
「?」
「アイリス 今から俺が紅茶淹れてあげるからな!」
「……ルフィ様が?」
「ルフィがアイリスさんに紅茶を淹れてあげたいって言うから 俺が教えてたんだ」
サボはルフィを横目で見て アイリスに視線を戻した。
「だから 待たせちゃったみたいでごめん…」
「…そんな事…。 とても嬉しいです」
アイリスは微笑んだ。
【雨の中 アイリスが城に居ないなんて珍しいな…。 …仕方ねェ 顔出すとするか…】
ルフィはアイリスの為に紅茶を淹れていた。
アイリスはその様子を見守っていた。
「よし! 出来た!」
ルフィはアイリスに向き直り、アイリスに紅茶の入ったティーカップを差し出した。
「はい!」
「…ありがとうございます」
アイリスは手で受け取った。
「アイリス 上手く言葉じゃ言えねェーけど…いつもありがとな!」
そう言って ルフィは満面の笑みを浮かべた。
「っ!」
お姉ちゃん 上手く言葉じゃ言えないけど…いつもありがとう!
……ノエル…
その瞬間 アイリスは受け取ったティーカップを手から落とし、アイリスの手に淹れたての紅茶がかかった。
「熱っ!」
「「アイリス!?」」
「アイリス 大丈……え…」
ルフィは直ぐに紅茶がかかったアイリスの手を見た。
その時、ルフィの目にアイリスの左手首の自傷行為の痕が見えてしまった。
「っ…!」
痕を…っ
「俺 氷 取って…【“アイスタイム”】」