2.春日影
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アイリスとハンコックは宴会場と化している桜の下に戻ってきた。
「あ お帰り アイリス、ハンコック!」
「ルフィ!!」
ハンコックはルフィの隣に座った。
「ほら アイリスさんも」
「ずばって(座って)」
エースとサボに手を引かれ アイリスはエースとサボの間に座った。
「ふふっ。 エース様 そんなに食べ物を頬張ってハムスターみたいですよ?」
エースはごくりと飲み込んだ。
「今 勝負してるんだよ」
「……勝負?」
「ああ。 俺たち 三人の中で誰が一番大食いか のな」
「まぁ そうでしたか」
「にしし! アイリスも参加するか? 楽しいぞ!」
「…いえ 私は少食ですので…。 それに 私は食べているところを見ている方が楽しいです」
アイリスは微笑んだ。
「…そうか?」
「はい」
【見てるだけはつまらねェだろォ 小娘】
「!?」
その瞬間 アイリスの身体が浮いた。
そして、白ひげの腕によって身体を持ち上げられたアイリスは、胡坐をかいている白ひげの膝の上に座らされた。
アイリスは白ひげを見上げた。
「…白ひげ様? !」
その時 アイリスの目の前に大きな盃が差し出された。
「酒くらい飲めるだろォ?」
「…え…盃 大き過ぎじゃないですか…?」
戸惑うアイリスを他所に 白ひげは大きな盃にお酒を注いでいった。
「白ひげ様 そろそろストップを…」
白ひげはアイリスの言葉を無視して 大きな盃に目一杯 お酒を注いだ。
「ほら 手離すぞォ」
「え 白ひげ様 …!?」
アイリスは慌てて両手を出した。
「なんだ? 片側を持っていた方がいいかァ?」
「…あ そうして頂けると 助かります…と言うか…」
…こんなに飲めないんです……
【白ひげ アイリスを困らすな】
「…あ…」
ミホークはアイリスが持っていた大きな盃を取った。
そして 一気に飲み干し 大きな盃を置いた。
「…おい てめェに注いだつもりはねェぞォ…アホンダラ…」
「男に注いでもらう趣味はない」
ミホークはアイリスを見た。
「ぬしはこれくらいがちょうどいいだろう」
そして アイリスに普通サイズの盃を渡した。
「…ありがとうございます」
アイリスは盃を受け取った。
そして 白ひげと向き合う様に身体を向け 盃を前に出した。
「…お願いできますか…?」
「……グララララ!」
「?」
「俺はそんな小せェ盃に注げる程 手先は器用じゃねェぞォ…」
「……あ ごめんなさい…!」
白ひげ達は一斉に笑い出した。
「はははっ! アイリスってほんとたまに抜けてるよな!」
「まっ それがアイリスのいいところの1つでもあるけどな!」
「天然のアイリスさんも可愛いな~♡」
「にしし! アイリスといると 退屈しないな!」
「もう 皆さんそんなに笑わなくても……ふふっ」
アイリスも笑った。
その後、白ひげの膝から下りたアイリスはシートにお酒が溢れない様に大きな盃を置き、そして その上で盃を持った。
「これなら いいですか?」
「…手にかかるぞォ…?」
「構いません」
「……頑固な女だ」
白ひげはお酒を注いだ。
「ありがとうございます」
アイリスは微笑み お酒を飲んだ。
「美味しい…」
「当たり前だァ…俺が注いでやったんだからなァ…」
「ふふ そうですね」
【アイリスー!】
その時、アイリスは腰と腕を掴まれ 引き寄せられた。
「!?」
アイリスは驚き 声の主を見た。
「シャンクス様…」
シャンクスはアイリスの掌に触れた。
「……シャンクス様…?」
シャンクスは満面の笑みを浮かべ、そして お酒が付いているアイリスの指先を舐めた。
「!?」
アイリスは驚き 咄嗟に腕を引いた。
「何をしている 赤髪?」
シャンクスの首元にはミホークの黒刀が当てられていた。
「いやー 美味そうだなと思って…」
シャンクスは両手を上に上げてそう言った。