1.新たな住人
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サボはエースとルフィと共に一緒の家に住み始めた。
三兄弟が揃ったエスポワール島は更に賑やかになった。
それから 半月が経った頃―――…
朝早く アイリスの電伝虫が鳴った。
「……はい?」
朝が弱いアイリスは目を擦りながら電伝虫に出た。
『アイリスー! 何にお金使った――!?』
「っ!?」
あまりの声の大きさにアイリスは完全に目が覚めた。
「センゴク様!? お金がどうかなされたのですか!?」
『お前にあげたカードの引き落とし口座の金が一気に減ったんだよ! 住人増えたりしてないだろうな?』
「……あ…」
『“あ”って 増えたのか!?』
「……はい」
『増えたら連絡しろって言っておいただろう!? 住民登録は!?』
「ごめんなさい! まだですっ!」
アイリスは泣きそうになっていた。
『今日中に私のもとまで来なさい!!』
電伝虫はそこで切れた。
「…っ……」
アイリスはベッドに座ったまま動かなかった。
その時 アイリスの部屋がノックされた。
「……はい!?」
アイリスは涙を拭ってそう言った。
【…アイリス 入るぞ?】
ベックマンが部屋に入ってきた。
「アイリス そろそろ買い出… !」
ベックマンはアイリスの瞳が潤んでいることに気づいた。
「何があった?」
「…ベックマン様…私……またやってしまいました……」
「……まさか…」
アイリスは頷いた。
ベックマンは頭を掻いた。
「……悪かったな…アイリス…。 俺も気づくべきだった…。 …平和ボケしたみたいだな…」
「そんな ベックマン様が謝ることでは…! 私のミスですし…。 平和なことは良いことですから」
そう言って アイリスは微笑んだ。
「…それで ベックマン様、何のご用でしょう?」
「食料や酒が尽きかけている」
「まあ 大変! ………」
アイリスは自分が情けなくなり 顔を伏せた。
「私…ダメですね…」
「そんなことはない。 アイリスはよくやっている。 あの一癖も二癖もある奴らを纏めているんだからな」
「……ベックマン様…」
ベックマンはアイリスの頭に手を置いた。
「あまり無理するなよ」
ベックマンは手を退けた。
「買い出しは俺が行く。 アイリスは海軍に行く支度をしておけ。 白ひげ達には伝えておく」
「……はい」
その後 アイリスは海軍に行く支度をして プリエール城を出た。
広場ではマルコ達が集まっていた。
「アイリス 俺も海軍本部に行く!」
ルフィが駆け寄ってきた。
「ルフィ お前は俺と一緒にお留守番だ」
「なんでだよっ!?」
「ルフィ この間行って俺らに迷惑かけたの覚えてないのか?」
「……そうだっけ?」
「そうだよっ!」
「ルフィはお頭と鍛錬でもしてな」
「やだ!」
「っ…!」
シャンクスはショックを受けた。
「俺 エースとサボと一緒がいいもん!」
ベックマンはシャンクスを慰めた。
「お頭 “兄弟の絆”には勝てないよ…」
ルフィはアイリスに視線を戻した。
「アイリス 頼むよ! 連れてってくれよっ!」
「……そこまで言われたら仕方ありませんね…」
「いいのか? やった!」
「アイリス 本当に大丈夫かよ?」
「大丈夫です…たぶん……」
「「「………」」」
アイリスはルフィに弱いよな……
「俺がルフィの見張り役について行こうか?」
「……ゾロ様の気持ちはとてもありがたいのですが……」
ゾロ様では迷子になってしまいます……
「なら 俺が行こう」
「トラ男! よし 決まりだな!」
ベックマン達はレッド・フォース号で買い出しへ、アイリス達はモビー・ディック号で海軍本部へ向かった。
「ロー様」
「なんだ?」
「…私…センゴク様に怒られますよね…?」
「それはねェと思うが」
「え? でも 電伝虫ではすごくお怒りだったですよ?」
「それはな……まあ とにかく大丈夫だ」
「そうだといいんですが…」
「………」
アイリスの顔見て怒れる奴なんていねェよ
電伝虫だと相手の顔は見れねェからな
少しして アイリス達は海軍本部へ着いた。
モビー・ディック号を降りると海兵たちが敬礼をしていた。
【アイリス 久しぶりだな!】
海兵たちの前に立っていたのは青雉だった。
「青雉様!」
「青雉じゃなくて “クザン”って呼んでくれって言ったじゃん!」
「…すみません。 久しぶりだったもので……。 クザン様 お久しぶりです」
「はい よくできました」
青雉はアイリスの頭を撫でた。
「元帥のところに案内するから ついてきな」
「案内なんて…大丈夫ですよ?」
「いいって。 寝てばっかいないで 働けって言われたんでな…」
「そうですか…では よろしくお願いします」
「こっちだ」
青雉は歩き出した。
アイリス達も後に続いて歩き出した。