1.興味
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「…“海賊”とは何なのでしょうか?」
「………」
「!」
ミホークとローはお互いに見合った。
「海賊も知らぬ者がいるとは…」
ミホークは海賊の説明をした。
「どこかの貴族じゃ……思い出した…」
「?」
「あんた ネコ王国の王女だな?」
「っ!? …どうして…そのことを……?」
「七武海の召集の時にセンゴクと海兵が小声で話していたのを聞いた」
「…“七武海”?」
ミホークは王下七武海の説明をした。
「何しろ、“オンブル王国のガルディアン王には内緒で極秘に調べて欲しい”ということだったから あまり相手にはされてないみたいだったがな」
「…そう…ですか……」
アイリスは自責の念にかられ 下を向いた。
「ネコ王国がどうなってるか気になるか?」
「!」
アイリスは顔を上げて ローを見た。
「ネコ王国にはよく行く。 この帽子もそこで買ったものだ。 だから 様子を見てきてやってもいい」
「本当ですか!?」
アイリスは頭を下げた。
「お願いします!! 国民の方たちがどうなっているのか 気になります!」
「こんな時にも国民の心配か…」
アイリスはミホークを見た。
「私にとってネコ王国の国民は宝物です」
「………」
「それで ガルディアン王と言うのとはどういう関係なんだ?」
アイリスはローに視線を戻した。
「私の…本当の婚約者…だそうです……」
「……“本当の婚約者”?」
アイリスは頷くと 事情を説明した。
「私…心から好きなった人と結婚したいんです……。 そんなこと言ったら 笑われてしまうんでしょうけど…」
そう言うと アイリスは瞳を伏せた。
「そんなの普通じゃねェのか?」
「…え?」
「結婚なんて好きになった奴としたいと思うなんて普通のことだろ」
「…そうなのですか!?」
アイリスはミホークを見た。
ミホークは頷いた。
王女ゆえの運命か…
「…それで……あなた方は私をどうするおつもりなのですか…?」
「それは拾った本人に問いな」
そう言って ローはミホークを見た。
アイリスはミホークに視線を戻した。
「ぬしのしたいようにすればいい」
「お父様に…私の身柄を渡せば 沢山のお金や地位などがもらえる…としてもですか?」
「生憎 金にも地位にも興味がない」
「……ありがとう…ございます…」
アイリスの瞳から涙が流れ落ちた。
ローは立ち上がった。
「俺はネコ王国に行くとする」
「よろしくお願いします!」
アイリスは頭を下げた。
「アイリスは安静な」
「え?」
「昨日 高熱だったんだぞ…」
「…確かに苦しかったような……」
「そう言うことだ」
「あの ありがとうございました!!」
アイリスは頭を下げた。
「これでも医者だからな」
「そうだったのですか…!?」
…ローさんには悪いけど…見えない……
ローはミホークに幾つもの薬が入ったケースを差し出した。
「薬くらい置いておけ」
「いくらだ?」
「金はいらねェ…いいもんを見せてもらったからな」
あんたが女を大切にしてるところを…
そして ロー達、ハートの海賊団はネコ王国に向かって出航していった。
「あの…ミホーク様…」
「なんだ?」
「ミホーク様が私を助けてくれたんですよね? ありがとうございました!!」
アイリスは頭を下げた。
「人の島で倒れられているのは迷惑だったからだ」
「でも 私の世話をしてくれたじゃないですか!」
「!」
ミホークは一瞬 驚いた表情をしたが 平静を装った。
「…なぜ知っている?」
「ミホーク様の匂いが香ってきたし 部屋にも微かに残っていたので…」
「…そうか……」
「はい」
アイリスは笑った。
その後 アイリスはお風呂に入っていた。
「まさか…こんなことになるなんて……」
アイリスはため息をついた。
「でも 私を助けてくれた方がいい方でよかった…… あ!」
アイリスは重要なことを思い出した。
エレン達と落ち合う約束が…!
アイリスは慌ててお風呂から出た。
そして 着替えがないことに気づいた。
アイリスはバスタオルを体に巻いて 浴場を出た。
そして 大広間にいるミホークのもとに向かった。
「あの…ミホーク様 私の服がないのですが…」
「…ぬし…そんな格好をしていたらまた風邪を引くぞ」
ミホークはアイリスに自分の上着を掛けて 服を探しにいった。
「…あ ありがとうございます」
ミホークは部屋に戻ってきた。
「生憎 女物の服を持っていない。 これで我慢しろ」
ミホークはアイリスに自分のシャツを渡した。
「いえ。 ありがとうございます!」
アイリスは着替えるために浴場に戻っていった。
「……全く…手間のかかる…」
ミホークは口では面倒くさそうにそう言ったが、顔はどこか楽しそうだった。