3.接触
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シャンクスはしゃがんで 小さな黒猫の姿をして眠っているアイリスに触れた。
「それにしても ネコなのによく寝るな…」
シャンクスはベックマンを見上げた。
「ネコって夜行性じゃなかったっけ?」
「ああ。 だが アイリスは元々人間だから 俺たちと変わらんのだろう」
「そっか…」
シャンクスは眠っているアイリスに視線を戻した。
「可愛い寝顔♪ !」
その時 シャンクスの首元に黒刀が当てられた。
「何度も執拗に触るな」
「なんだ 起きてたのか。 何にも話さねェから てっきり寝てるのかと思ってたぜ」
「……少し考え事をな…」
そう言うと ミホークは小さな黒猫の姿をして眠っているアイリスを抱き上げて 自分の部屋に向かって歩き出した。
「どこへ行く 鷹の目?」
ミホークは立ち止まった。
「そろそろ 俺は寝るとする…」
ミホークは再び歩き出した。
「彼女も休ませなくてはならんしな」
アイリスは俺たちとは違う…普通の人間なのだから…
そして ミホークの姿は見えなくなった。
「何かあいつ変わったよな」
「ああ。 いい意味でな」
「愛は人を変えるってか!」
「最も 予想外な人物だったがな」
シャンクス達は笑い合った。
その後、ミホークがいなくなった後の話し合いで、シャンクス達は各国からの情報収集、ロー達は引き続き ネコ王国の動向、白ひげ達はガルディアンや隠の事をそれぞれ探る事になった。
その頃、オンブル王国の城ではガルディアン達が集まっていた。
「みんな 今日はご苦労だったね」
「いいや。 俺も君からずっと話を聞いていたから、アイリスに会うのを楽しみにしていたんだ。 なぁ エルシド?」
「…ああ」
「私 初めて会ったけど、とても美人さんだったわ♡」
「相変わらず いい匂いだったなァ」
「…シィアンに怒られるぞ テイカー」
「……いいよな。 お前らは」
ガルディアン達はヴィクトを見た。
「俺なんかアイリスに会えてねェし…。 なァ エレン?」
「…私はアイリス様がお元気でお過ごしであれば十分です」
「……お前は欲がねェよな…」
「………」
「…悪かったよ ヴィクト、エレン」
ヴィクトとエレンはガルディアンを見た。
「……別に構わねェさ。 次の時は顔を合わすんだからな」
「……はい…」
「そうかい」
ガルディアンの目つきが変わった。
「…ところで、彼はどんな人だった?」
「剣の腕は言うまでもなく……流石と言うべきなんだろうな」
「あと、とても物静かな人だったわ♠ そうね…雰囲気はエルシドに似ているかもね◇」
そう言って ジュレはエルシドを見た。
「………」
「ポーカーフェイスを装い、内心では熱い心をもつ男…か……私も早く会ってみたいものだな」
ガルディアンは笑みを浮かべた。
ヴィクト達が去り、部屋にはガルディアンとシジフォス、エルシドが残っていた。
ガルディアン達はワインを楽しんでいた。
「ガルディアン 随分とご機嫌だな」
「ん?」
「あまりお酒を飲まない君が 今日はかなり飲んでいるみたいだから」
「そうかな?」
エルシドは頷いた。
「…まあ 無理もない。 一番 君がアイリスに会えるのを楽しみにしていたのだから」
「……そうだね」
ガルディアンは笑みを浮かべた。
「アイリスと離れ離れになってかなりの年月が経ってしまったからね。 …それに新たな興味ができた…」
ガルディアンは立ち上がり 空に浮かぶ月を見上げた。
「……寡黙な彼が私の試練を超えられるのか…楽しみだ――…」
アイリスにかけた呪いは貴方なしでは解けない……
…そして この呪いを解くのに障害となるのはアイリスの心
貴方のアイリスへの愛が本物か確かめさせてもらうよ
大剣豪…ジュラキュール・ミホーク―――…