3.接触
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ミホーク達とヴィクト達との交戦が続いていた。
ヴィクトはエレンとジュレを見た。
〔エレン、ジュレ そろそろ時間だ〕
〔その様ですね…〕
〔あら 残念♣〕
エレンはミホークとマルコに視線を戻した。
〔では 我々はこれで〕
そう言うと エレンは一礼して ヴィクトとジュレと共に姿を消した。
「待て!」
【鷹の目屋!】
ミホーク達は声の主を見た。
そこにはローとイゾウが立っていた。
「イゾウに…ロー!?」
ローとイゾウはミホーク達に歩み寄って来た。
「どうやら こっちの奴らも引いたらしいな」
「ああ」
「トラファルガー 遅かったな」
苛立っているローはミホークの前に立った。
「“遅かったな”じゃねェ! てめェ 勝手に動きやがって!」
「!」
ミホークはローの腕の中で眠っている小さな黒猫に気づいた。
「その黒猫…」
「…やはりこの黒猫がアイリスか?」
小さな黒猫の首にはミホークがアイリスにプレゼントしたフレグランスペンダントがされていた。
ローはミホークに小さな黒猫の姿で眠っているアイリスを手渡した。
「アイリス どうしたんだよ!?」
「心配するな。 眠っているだけだ…」
「…良かった…」
「詳しく説明しろ トラファルガー」
ローはアイリスを見つけた時のことを話し始めた。
「マニフィーク島に目をつけた俺はお前に情報を流し、仮面舞踏会に参加すべく こうして来た訳だが…まぁ お前に裏切られたことは流してやる」
「……フン」
「お前たちと奴らが戦っている中にアイリスの気配を感じなかった俺は、館の中でアイリスを探していた」
ローはミホークの腕の中で眠っている小さな黒猫の姿をしたアイリスを見た。
「そしたら 前から仮面をつけた男が二人歩いてきて、一人の男に猫の姿のアイリスを手渡されたんだ…」
ローはミホークに視線を戻した。
「そして“これは鷹の目に対する試練だ。 アイリスを愛する者に妥当するかのな”と言う伝言を預かった」
「! …その男共はどうした?」
「風の様に姿を消した…」
「……そうか…」
ミホークは自分の腕の中で眠っている小さな黒猫の姿をしたアイリスを見た。
「…ともあれ アイリスが無事で戻ってきたのなら それでいい…」
「……そうだな」
その後 ミホーク達は一旦モビー・ディック号に戻った。
そして マニフィーク島を後にして クライガナ島に向けて出航した。
マルコ達は白ひげに状況を説明した。
その頃、ミホークの膝の上で眠っている小さな黒猫の姿をしたアイリスはガルディアン王と話している時の夢を見ていた。
アイリスは緊張しながら ソファに座っていた。
シジフォスとエルシドは両側のソファに座っていた。
「待たせたね」
ガルディアンはティーポットを持って戻って来た。
「え…私 そんな長居する気は…」
「まぁ そう言わずに。 アイリスは紅茶が好きだろう?」
「え!? どうして知っているんですか!?」
「フッ。 婚約者の事を少しでも知っとかないと 失礼だろう?」
「!」
アイリスは目を見開いて驚いた。
少しして ガルディアンは紅茶を注いでいった。
「………」
この香り……どこか懐かしい…
「さあ どうぞ」
ガルディアンはアイリス達に淹れたての紅茶を差し出した。
「…あ ありがとうございます…」
アイリスは紅茶の香りを楽しんだ。
「………」
やっぱりどこかで……
「懐かしいかい?」
「!」
アイリスはガルディアンに視線を戻した。
「私にとっても懐かしい茶葉でね…」
「…そうだったんですね」
「ガルディアンが淹れる紅茶は絶妙なんだ。 飲んでごらん」
「…はい」
アイリスは紅茶を一口飲んだ。
「……美味しい」
アイリスの顔に笑みが浮かんだ。
「やっと笑ってくれたね」
「?」
「昔から 紅茶を飲むとお前は機嫌を直して 笑顔になってくれたね」
「……え…」
…“昔から”…?
アイリスは意味が分からず ガルディアンを見つめていた。
ガルディアンは優しい顔をしていた。