3.接触
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門の前に着くと 門番に引き止められた。
「招待状を」
ミホークは招待状を見せた。
「確かに。 では 武器に関してはこちらで預からせていただく」
「……構わん」
ミホークは黒刀を渡し、エースはナイフを渡した。
「…お前ら まだナイフと拳銃を隠し持っているな」
「隠し物はだめだよ♠」
「「!」」
ナイフ(拳銃)を隠していることに気づくとは…
「出し忘れた。 すまない」
「さっさと出せ」
「!」
あれ この人…
ミホークは首にかけている小さなナイフを取り、イゾウはドレスの中から二丁拳銃を取り出し 渡した。
1人の門番はイゾウを見た。
「じゃあね……妖美なお兄さん♡」
「「「!」」」
さっきの拳銃といい…この姿の俺を“男”だと見破るとは…
向こうの奴らは目が利くらしい
「イゾウ」
「ああ」
厄介な相手なのかもしれないな…
「ミホーク様…」
「どうした?」
「さっきの門番の人――…」
アイリス達は館の中に入った。
館の中は煌びやかに彩られ、多くの男女が楽しんでいた。
「わあ 綺麗…」
「あまり余所見をするな」
「あ ごめんなさい…」
アイリスは申し訳なさそうに瞳を伏せた。
「…フッ。 そう緊張するな」
「…でも」
「ほら ぬしの好きな食べ物があるぞ」
「あ ほんとだ! …あ……」
ミホークは微笑していた。
「子供扱いしないでくださいよ…」
「したつもりはないんだがな」
「もう」
きっと ミホーク様は私をリラックスさせようとしてくれたんだ…
少しして 主催者である、アイリスの父親であり ネコ王国の国王であるランクスが姿を現し 挨拶をした。
「…っ」
お父様っ…
ミホーク達は合流した。
「なかなか尻尾を掴ませんな…」
「ああ」
ミホークはマルコを見た。
マルコは頷いた。
「イゾウ 今度はアイリスと行動してくれ」
「わかった」
マルコはエースを見た。
「エース お前は今まで通り単独行動しつつ、アイリスとイゾウと一定の距離にいろ」
「了解!」
「ミホーク様とマルコさんは?」
ミホークとマルコはアイリスを見た。
「ちょっと情報収集にな」
「それなら一緒に…」
「ならん…」
ミホークの悲しそうな瞳にアイリスは理由を聞けなかった。
「……わかりました。 …どうか お気をつけて…」
ミホークとマルコの姿は人混みの中に消えていった。
「…ミホーク様…」
「俺たちも行こう」
「……はい」
アイリスはイゾウに連れられ 歩き出した。
「………」
アイリスは黙ったままだった。
「鷹の目が心配?」
「え? …はい」
「あいつなら大丈夫。 それより どうして鷹の目がアイリスと別行動したかわかる?」
「いえ…」
「それはね…」
イゾウはアイリスの耳元に口を近づけた。
「アイリスが他の男と話すのを見るのが嫌だからなんだよ」
「!?」
イゾウはにっこりと笑った。
まぁ 情報収集とは言え、異性と話すわけだから、逆も言えるのかもしれねェけど…
「………」
ミホーク様がそんな事…
【おっと これは これは 美しい姫君たちだ】
「!」
声の主を見ると どこかの王族の様な男性だった。
「こんばんは 美しい姫君たち」
「こんばんは」
「こ…こんばんは」
…この人の匂い…さっきもどこかで……
「そんなに怯えないで。 こう言う場所に来るのは初めてかい?」
「私は何度か来たことはあるけど、この子は初めてなの」
「へぇ そうなんだ。 良かったら私が楽しみ方を教えてあげようか お嬢さん」
どこかの王族の様な男性はアイリスに手を差し出した。
「え…でも…」
アイリスは助けを求めるようにイゾウを見た。
「折角のお誘い とてもありがたいんだけど、この子の本命は ランクス王なの」
「!?」
イゾウさん!?
アイリスは目を見開いて驚いた。
「そうだったのかい 残念だなぁ…」
「だから 私とお話しましょう」
「もちろん。 美しい姫君の誘いなら喜んで」
「イゾウさん!」
「大丈夫。 アイリスにはエースを付かせるから」
そう言って イゾウはエースに目配せした。
アイリスの横にエースが来たのを確認すると イゾウはどこかの王族の様な男性と共に人混みの中に消えていった。
「イゾウ 何か考えがあるんだな」
「え?」
「イゾウより頼りないかもしれないけど ちゃんと守るから」
「いえ そんなことないです。 お願いします」
「おう!」
アイリスはエースと共に歩き出した。