3.接触
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「そんな怖い顔で見ないでくれよっ! ちゃんと説明するから…!」
エースは事情を説明した。
「ほう。 それでアイリスを誘拐したと?」
ミホークは黒刀に手をかけた。
「“誘拐”!? とんでもない!!」
エースは手を前に出して否定した。
「ミホーク様 違うの!」
ミホークはアイリスを見た。
「私が悪いの! だから…この人達を傷つけないで…!」
「………」
ミホークは黒刀から手を放した。
「不死鳥」
「! …なんだい?」
「時間が迫っている。 代償として 丘の上にある館まで送れ」
「“館”? 別に構わねェが…そこに何の用がある?」
「お前らには関係ないことだ」
【確か 今日の17時からあの館で仮面舞踏会が行われるはずだ】
「イゾウ!?」
「その服装 それに出席するつもりなんだろう?」
「………」
「無言ってことは肯定だな。 それともう1つ…」
そう言って イゾウはアイリスを見た。
「鷹の目とその子の関係性が気になる。 ただの男と女ってわけでもなさそうだ…」
「!」
アイリスは助けを求める様にミホークを見た。
ミホークは微笑した。
「やはり 俺が女を連れていると不自然に見えるか…」
「…ミホーク様…」
ミホークはアイリスを見た。
「赤髪と同様 ぬしのことをこいつらに話すが構わないな?」
「…はい」
ミホークは白ひげ達を見た。
「話すからには俺たちに協力しろ」
イゾウ達は白ひげを見た。
「グララララ! 随分と上から目線じゃねェか…。 まあ いいだろう。 話してみろ」
ミホークはアイリスのことを話した。
「「「え!? 王女!?」」」
「あまり騒ぐな」
「よし! アイリスちゃんの為に俺たちも協力するとするか!」
「「「おう!」」」
「皆さん…ありがとうございます!」
「まずはマルコがアイリスと鷹の目を送ってからだな」
「いや 全員で行くより今回は少数行動の方がいいよい。 俺はそのまま行けるようにして行く」
「そうだな」
「じゃあ 俺も行きたい!」
「お前はタキシードないだろ」
「仕方ねェな 俺の貸してやるよ」
「サッチ!」
「それなら、イゾウはあれな」
「ふざけるな! もう
「? “あんなもの”…?」
「アイリスちゃんを近くで守るためだからさ」
「……それはやむを得ないな…」
「よし そうとなれば、マルコ、エース、イゾウ 奥で着替えてこい」
「手短に済ませろ」
少しして 仮面舞踏会用のタキシードに着替えたマルコとエース、ドレスに着替えたイゾウが戻って来た。
「…イゾウさん!?」
「何も言うな アイリス…。 君を近くで守る為なんだ…」
「ありがとうございます。 …とっても綺麗です」
「……ありがとう」
「時間がない。 不死鳥」
「任せろい」
そう言うと マルコは鳥型に姿を変えた。
アイリスはミホークに支えられて 鳥型のマルコの背中に乗った。
〔落ちねェ様にしっかり捕まってろよ アイリス〕
「はい! あ」
アイリスの体はミホークに引き寄せられた。
「これで落ちんだろう」
「…ありがとうございます」
アイリス達を乗せた鳥型のマルコは丘の上にある館に向かって飛んでいった。
白ひげ達はモビー・ディック号で待機することになった。
アイリス達を乗せた鳥型のマルコは館から少し離れた所に降り立った。
「マルコさん ありがとうございました」
「いいってことよい」
「大きな館だな…」
「…行くぞ」
ミホークの後に続き アイリス達は門に向かって歩き出した。
門の前では門番が招待状を確認していた。
「招待状は?」
「そんなもの無い」
「おい どうやって入るつもりだ? 海賊以外との揉め事はごめんだぞ」
「あ!?」
「どうした アイリス?」
「…これ…」
アイリスは手紙を取り出した。
「さっき着替えてる時に服の間に入ってました…」
ミホークは手紙を受け取り 開けた。
中にはカードが入っていた。
「仮面舞踏会の招待状の様だな」
「え!? どうして……」
「………」
あの時か…
ミホークはアイリスが街の中で深くフードを被っていた男とぶつかった時を思い返した。
「どうやら ぬしを狙っていた輩だった様だ」
「っ!?」
お父様の関係者…?
アイリスは少し怖くなった。
ミホークはアイリスの手に触れた。
「今宵の仮面舞踏会は元より 敵地に踏み込むも同然のことだ。 今更驚くこともない」
「向こうも俺たちを歓迎してると言うことだな」
「どんな出迎えがあることやら」
「アイリス 何があっても俺の目が届くところにいろ」
「…はい」
ミホークは腕を曲げた。
アイリスはミホークの腕に添えるように腕を組んだ。
マルコとイゾウも同じ様にした。
「……え…俺は?」
「お前は親戚として単独行動してろ」
「エース 1人が嫌なら変わるか?」
「いや 1人で情報収集 頑張るよ!」
「頑張りすぎて空回りしない様にな」
「ああ!」
「行くぞ」
アイリス達は門に向かって歩き出した。