3.接触
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【アイリス】
「……ん…」
【アイリス】
アイリスは目を覚ました。
そこにいたのは顔はぼやけて見えなないが 男性だった。
「……え? 誰?」
「“誰?” ははっ! まだ寝ぼけているのか アイリス?」
男性は優しくアイリスの頭を撫でた。
「………」
なんだろう…
とても懐かしい手……
「どうした? ぼーっとして! そろそろご飯でも食べよう」
男性はベッドからアイリスの体を抱き上げた。
「!」
その時 アイリスは自分の体の異変に気づいた。
「降ろして!」
「? 降ろすから暴れるなよ…」
男性はアイリスを降ろした。
アイリスは慌てて鏡の前に立った。
「!?」
そこに映る自分は5歳くらいだった。
「……夢?」
アイリスは鏡に映る自分に触れた。
「どうした アイリス? !」
アイリスは泣いていた。
男性はアイリスを抱きしめた。
「泣かないでくれ。 ずっと見守っているから――…」
「……っ…」
懐かしい匂いと温もり…
私……この人のこと 知ってる――――…
その時 アイリスは夢から覚めた。
【起きたか?】
「…ミホーク様……?」
「? 夢でも見ていたのか?」
「…はい。 顔は隠れていてわからなかったのですが、どこか懐かしい男性が出てきて…。 私自身はなせが小さくて…」
「……そうか…」
アイリスの幼い頃の夢か……?
それから数日が経ち アイリスとミホークはマニフィーク島についた。
「とても華やかな島ですね」
「ああ。 表向きはな…」
「?」
「仮面舞踏会の服を買いに行くぞ。 顔は極力 見られないようにしろ」
「あ はい!」
アイリスはミホークの後を歩き あちこちの店を見ていた。
「素敵なお店がいっぱいですね」
「あまり余所見をして歩くな」
「わかってます。 あ!」
アイリスはガラスケースに飾ってある1つの服に釘付けになった。
その時 人にぶつかってしまった。
「ごめんなさい! お怪我は?」
「問題ない」
深く被っているフードによって顔は見えなかったが 男性だった。
「全く ぬしは何をしている?」
「ごめんなさい ミホーク様」
アイリスは男性の方に視線を戻した。
「あれ? いない?」
「………。 行くぞ…」
「あ 待ってください!」
アイリスはミホークを駆け足で追いかけた。
【目標を見つけた】
【匂いは覚えたか?】
【無論だ】
【でも 一緒にいる人は厄介だね♣】
【まあな】
【だが あの方の願いだ】
深くフードを被り顔を隠している者たちは一斉に頷いた。
【黙り込んでどうした エレン?】
【いえ…】
アイリス様 よくご無事で…
そして 深くフードを被り顔を隠している者たちは散っていった。
仮面舞踏会用のドレスとタキシードと仮面を購入し 着替えを済ませたアイリスとミホークは昼食を食べた。
そして、仮面舞踏会が始まる17時まで寛いでいた。
「………」
「………」
どうしよう?
さっきの上着 ミホーク様にすごく似合いそうだから 買いに行きたい…
でも…
アイリスはミホークをチラっと横目で見た。
「なんだ? 言いたいことがあればちゃんと言え」
「…はい。 ……ミホーク様 少し外に行ってきてもいいですか?」
「…そんなことか。 ならば 俺も行こう」
「い いえ! 私1人で大丈夫です!」
「ならん」
「お願いです! 少しだけですから!」
ミホーク様にサプライズしたいんです…!
アイリスは必死に頼んだ。
ミホークはため息をついた。
「…15時半には戻って来い」
「本当にいいんですか!?」
「二度は言わん」
「あ ありがとうございます!」
アイリスはお店に飾ってある時計で時間を確認し 嬉しそうに店を出ていった。
「……?」
ミホークは不思議そうに、嬉しそうに走っていくアイリスの後ろ姿を見ていた。
「さっきのお店は……あ あった」
アイリスはガラスケースに飾ってある服を確認し お店の中に入った。
「いらっしゃいませ」
「あの ガラスケースに飾ってある上着を プレゼント用にして欲しいのですが…」
「かしこまりました」
店員は綺麗にラッピングをしてくれた。
アイリスはお金を払い 商品を受け取った。
「ありがとうございます」
「喜んでくれるといいですね」
「はい!」
「ありがとうございました」
アイリスは店員に見送られて お店を後にした。
アイリスは街灯時計で時間を確認した。
「15時過ぎてる。 早くミホーク様のところに帰らないと… !」
その時 何かを感じた。
「………」
何だろう 誰かに見られてる気がする…
気のせい?
【気のせいではない】
「!」
アイリスは辺りを見渡した。
だが 人の姿はなかった。
アイリスは怖くなり 走り出した。
「っ!」
怖い…早くミホーク様のところに…っ!
その時 曲がり角でアイリスは人とぶつかり そこで気を失ってしまった。