2.恋の病
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……ん…」
次の日、アイリスは目を覚ました。
「……? 私…何か握って……」
【やっと起きたか…】
「!」
アイリスが眠っているベッドの隣にはイスに座っているミホークがいた。
「ミホーク様!? !?」
アイリスはミホークの手を握っていることに気づいた。
「ご ごめんなさいっ!」
アイリスは慌ててミホークの手を放した。
「っ…」
だが その時 アイリスの手に痺れが走った。
「どうした?」
「手が痺れてて…」
ミホークはアイリスの手を持った。
「…ミホーク様……?」
ミホークはアイリスの手をマッサージした。
「…ありがとうございます」
少しして アイリスの手の痺れが取れてきた。
「ミホーク様…もう大丈夫です」
「…そうか」
ミホークはアイリスの手を放した。
「ありがとうございました」
ミホークは立ち上がり 背を向けた。
そして 扉の方へ向かって歩き出した。
「ミホ…「朝食の後 出かけるぞ」」
ミホークは立ち止まり 振り返った。
「支度しておけ」
「…はい!」
アイリスの嬉しそうな返事を聞いたミホークは微笑し アイリスの部屋を出て行った。
その後、朝食を済ませたアイリスとミホークはクライガナ島を出航した。
「ミホーク様とこうして海へ出るの 久しぶりですね」
「そうだな」
「私 ミホーク様と出かけるの いつも楽しみです」
「…そうか」
「………」
話すのが久しぶりだからか 会話が続かないよ…
…でも ミホーク様と一緒にいれるだけで私は十分
それに すごく安心する…
「何を笑っている?」
「え? 笑うなんて そんなこと…」
顔に出ちゃってたかな…
アイリスは自分の顔に触れた。
「まあ いい。 それより ぬしは行き先を聞かぬのだな」
「気になってはいたんですけど、雰囲気的に聞かない方がいいのかなぁって思って…」
「………」
「……やっぱり気になるので聞いてもいいですか?」
「…フッ。 ぬしは相変わらず面白いな」
「ミホーク様…今 私のこと小馬鹿にしましたね…」
「褒めたつもりだが…」
「……もう」
ミホークは微笑した。
ぬしと共にいる空間は心地良い――…
「じゃあ 聞きますね。 ミホーク様 今回はどちらに行かれるのですか?」
「マニフィーク島だ」
「…“マニフィーク島”?」
「聞いたことはないか?」
「いいえ ありません。 私と関係のある島なのですか?」
「ぬしと言うより、ぬしの父親が関係している島だ」
「お父様が!?」
「その島では仮面舞踏会が開かれている。 その主催をしているのがぬしの父親だ」
「…仮面舞踏会って確か 仮面をつけて 身分素性を隠して行われる舞踏会ですよね?」
「仮面舞踏会は知っているのだな」
「お父様から聞いたことがあって…」
「参加したことは?」
「ないです」
「なら 初めての参加と言うことだな」
「はい。 ……え!? お父様がいるんですよね!?」
「そうだが?」
「………」
ミホーク様が何を考えているのか わからない……
「ぬしはまた余計な心配をしているようだな」
「え?」
その時 体を持ち上げれられ、ミホークの膝の上に乗せられた。
「ミホ…「ぬしは何も心配することなどないと言っているだろう」」
「……ごめんなさい」
「………」
ミホークはアイリスの体を自分の方へ引き寄せた。
「人を疑うことを少し覚えたことは褒めておこう アイリス」
「…ミホーク様」
アイリスはミホークの肩に頭を置いた。
「………」
ミホークはアイリスの髪を撫でた。