2.恋の病
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数日して アイリスとミホークはクライガナ島に帰ってきた。
そして 城に入った。
【鷹の目屋! 電伝虫を持たないでどこへ行ってたんだ!?】
アイリスの国であるネコ王国の様子を見に行ってくれたロー達が戻って来ていた。
「ローさん!?」
「帰っていたのか」
「“帰っていたのか”じゃねェ…! いち早くアイリスに情報を伝えてあげようかと思ってたのに 繋がらなかったじゃねェか!」
「生憎 電伝虫は持ち歩かん」
「ローさん! ネコ王国は…?」
ローは怒りを抑え アイリスを見た。
「普段と変わったところはなかった。 国民はアイリスがいないことを知らないみたいだった」
「…そうですか…。 何事もなくてよかったです。 ローさん ありがとうございました」
アイリスは頭を下げた。
「ああ 気にするな。 それより どこに行っていたんだ?」
「私の願いを聞いて アラバスタに連れていってもらっていました」
「アラバスタへ?」
アイリスは事情を説明した。
「そうか…それは残念だったな……」
「……はい…。 ! もしかして エレン達はお父様に囚われて……?」
「いや そんな話も聞いていない」
「…そう…ですか…」
エレン達…どうかご無事で…
アイリスは祈る思いだった。
ローは立ち上がった。
「俺の用は済んだ。 帰る」
「ローさん 本当にありがとうございました!」
アイリスは再び頭を下げた。
「ああ。 海軍に捕まらないように気をつけろよ」
「はい」
ローはミホークを見た。
「アイリスのこと ちゃんと護れよ?」
「言われなくてもわかっている」
「フッ。 そうみたいだな」
ローは意味を込めて微笑した。
そして ロー達はクライガナ島から去っていった。
「少し早いが 夕食にしよう」
「はい!」
アイリスは作る物を決めるため 冷蔵庫を見た。
「ミホーク様ー 空っぽです!」
「いつものことだ」
ミホークはワインを用意していた。
「“いつも”…って ミホーク様 いったい何を食べているんですか!?」
「この城にいる時はほぼ紅茶とワインだけだ」
「! そんなんじゃ 体を壊してしまいますよ!?」
「生憎 壊したことはない」
「……そうですか…」
「………ぬしも飲むか?」
「私は遠慮しておきます」
「ワインも飲んだことないのか?」
「いえ そんなことはないのですが…」
「なら 付き合え」
ミホークはアイリスにワインが入ったグラスを差し出した。
「……はい…」
アイリスはグラスを受け取った。
「このワイン 美味しいですね」
「そうか」
「はい」
「………」
「………」
会話が続かないよ……
あ!
肝心なこと聞いてなかった…
アイリスはグラスを置き 姿勢を正してミホークを見た。
「あの ミホーク様」
「なんだ?」
「私は……このままここにいてもいいのですか?」
「嫌なら他に行っても構わん」
「嫌だなんてこと…!」
アイリスは顔を伏せた。
「私…もっとミホーク様のこと知りたい…。 もっと仲良くなりたいんです…ミホーク様と!」
「!」
ミホークは目を見開いた。
そして ため息をつき 小声で言った。
「俺もぬしのことを知りたい…アイリス…」
「…え?」
「……黙ってここにいろ…と言ったんだ」
「………はい!」
アイリスの表情は明るくなった。
ぬしを放したくない
こんな感情は初めてだ…
ぬしは……俺の心を乱す………
次の日 ミホークは朝食を食べた後、アイリスを置いて 買い物に出た。
【おーい! 鷹の目ー!】
ミホークは顔を上げた。
少し先には赤髪海賊団の海賊船 レッド・フォース号がいて 甲板ではシャンクスが手を振っていた。
「鷹の目 どこ行くの?」
「買い物だ」
「お前が買い物? 珍しいな」
「お前こそ 何をしている?」
「いい酒が入ったから お前と一緒に飲もうと思ってな。 ちょうどお前のところに向かってたところだ!」
「!」
「お前が買い物に行っている間、俺たち 先に城に行って待ってるわ! 後でな!」
「おい 待て!」
レッド・フォース号はクライガナ島へ向かっていった。
ミホークは念のために持ってきた電伝虫でアイリスにかけたが 繋がらなかった。
「なぜ出ない」
その頃 アイリスは城を掃除していた。
「これでよし! ミホーク様 喜んでくれるかな…」
掃除を終えたアイリスは広間に戻ってきた。
その時 電伝虫が鳴った。
「もしもし?」
『何度鳴らしたと思っている』
「ご ごめんなさい! 離れていたので」
『離れるときは持ち歩け』
「…はい」
『まあいい。 今から来る奴を絶対に城に入れ…【お邪魔しまーす!】』
その時 ドアが開いて シャンクス達が入ってきた。