1.興味
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「ここで匿えないと言うのなら 俺が匿ってやろう」
「「「!!?」」」
その場にいた全員が驚いた。
「鷹の目 それは本当か!?」
「嘘は言わん」
「鷹の目なら我々よりは安全だろう」
「そうね」
チャカとペルとビビは安心したような表情をしていた。
「信じていいのだな? アイリスを守ってくれると…」
コブラはどこか不安そうだった。
「ああ」
その言葉を聞いて コブラは安堵の表情をした。
「…かたじけない」
「もともと俺が拾ったものだ。 野良猫を拾ったら世話をするのが当然であろう」
「ミホーク様 私は野良猫ではないです…。 でも…」
アイリスは膨れたが すぐに笑顔になった。
「…ありがとう…ございます……」
そして 涙を流した。
ミホークはアイリスを抱き寄せ 自分の胸板に頭をつけさせた。
「大丈夫だ。 ぬしは何も心配しなくていい」
「…ミホーク…様……」
アイリスは心の中で何度もお礼を言った。
「アイリス 行くぞ」
「はい」
アイリスはビビ達にお別れを言うと 小さな黒猫の姿に変えた。
ミホークは小さな黒猫の姿をしたアイリスを肩に乗せて マントを羽織り直した。
「待て 鷹の目」
「なんだ?」
「アイリスの件は海軍が絡んでいる。 お前は王下七武海であろう? どうするつもりなのだ?」
「海軍は俺たち 七武海を端から信用などしていない。 心配は無用だ」
「……そうか…。 アイリスのこと くれぐれも頼むぞ」
ミホークは扉に向かって歩き出した。
その時 扉が開き 海兵が入ってきた。
「鷹の目 時間だ!」
「うるさい奴らだ」
ミホークは海兵の横を通り過ぎた。
「ネフェルタリ・コブラ 次会う時はいい結果を期待している」
「……ああ…」
ミホークは行きと同様に アルバーナ宮殿の後ろ側から敷地を出た。
「他に寄る場所はあるか?」
〔………〕
エレン…みんな……
アイリスの頭の中はエレン達のことで一杯になっていた。
「アイリス 聞いているのか?」
〔!〕
アイリスはミホークに話しかけられていたことに気づいた。
〔ニャー…〕
ごめんなさい…
小さな黒猫の姿をしたアイリスはか弱く鳴いて 頭を下げた。
ミホークは頭を撫でた。
「ぬしが色々気にしたくなる気持ちはわかる。 だが 今は自分のことだけを考えろ」
〔…ニャー〕
…わかりました
ミホークは海軍との接触を避け 棺船に乗った。
そして アラバスタを出航した。
アイリスは遠ざかって行くアラバスタを悲しい目で見ていた。
「アイリス」
「はい? わっ!」
ミホークはアイリスにパンが沢山入った袋を渡した。
「好きなパンを食べろ」
「ミホーク様…私のために…?」
「……ぬしは食べている時が幸せそうなのでな…」
「私 そんなに食い意地張ってませんよ?」
「気にするな。 食べろ」
「……もう…。 …いただきます…」
アイリスはパンを食べ始めた。
「美味しい!」
アイリスはニコニコしながらパンを食べていた。
「フッ。 やっと笑ったな…」
「え?」
「いや ぬしは美味そうに食べるなと思ってな…」
「…そうですか?」
「ああ。 ぬしの食べているのを見ていると 腹が満足する程にな」
「! ちゃんとミホーク様も食べてください!」
アイリスはミホークにパンを差し出した。
ミホークはパンを受け取り 食べ始めた。
アイリスは相変わらず美味しそうに食べていた。
「ぬしは笑っているのが似合う。 1人で抱えず 誰かに助けを求めろ」
「……迷惑に…なりませんか…?」
「なぜそう思う?」
「…ミホーク様は何の関係もない私にとても親切にしてくれて 言葉で伝えられないほど感謝しています。 …でも…私 不安なんです…。 ミホーク様にとって私の存在は…迷惑になっていませんか…? もし迷惑なら私…「国へ帰る…か?」」
ミホークはアイリスを抱き寄せた。
「本当にぬしは色々と気にし過ぎだ。 迷惑とも思っていないし 俺が好きでしていることだ。 気にするな」
「でも…」
「いいか アイリス、ぬしは何も気にしなくていい。 何もだ」
「………。 ……ありがとう…ございます…」
ミホーク様 本当に…ありがとうございます…
アイリスはミホークの優しさに涙を流した。