1.興味
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「ネフェルタリ・コブラ お前と話したい者がいる」
そう言うと ミホークはしゃがみ 小さな黒猫の姿をしたアイリスを降ろした。
「黒猫…まさか…!」
アイリスは人間の姿に戻した。
「アイリス!!」
ビビは涙を浮かべ アイリスを抱きしめた。
アイリスは唇に指をつけ 「しーっ」とした。
ビビははっとしたように口を押さえた。
「ごめん…。 無事でよかった。 心配してたんだよ!」
「心配かけてごめんね…」
コブラはアイリスに歩み寄った。
「アイリス 何があったのだ? 海軍からはお前がネコ王国から逃亡していると聞いたぞ」
「………」
アイリスは俯いた。
「とりあえず 座ってくれ」
アイリスとミホークはソファに座った。
その後に コブラとビビはソファに座った。
「事情を説明してくれるか アイリス?」
アイリスは頷き 事情を説明した。
「それで 鷹の目に世話になっていると?」
「…はい。 ミホーク様は私の願いを聞いて ここまで連れてきてくれました」
「…そうか……。 大変であったな アイリス。 よく頑張った」
コブラはミホークに視線を戻した。
「鷹の目 アイリスを守ってくれたこと 心から感謝する。 ありがとう」
コブラはミホークに頭を下げた。
「まさかランクス王がアイリス様を政略結婚に使うとは…」
「ああ。 だが どこか胡散臭いところもあったがな…」
「確かに…」
チャカとペルが話しているのを聞いたアイリスは俯いてしまった。
「アイリス」
アイリスは顔を上げてビビを見た。
「アイリスは何も悪いことしてないよ。 自分の娘を政略結婚に使うなんて最低よ! 父親失格だわ!」
「ビビの言う通りだ。 アイリスは正しい判断をしたよ」
「…私の判断ではないです…。 エレンが連れ出してくれました…。 …そのエレン達とアラバスタで落ち合う約束をしているのですが……無事ですか…?」
「「! ………」」」
“エレン”と言う単語を聞いて コブラ達は黙ってしまった。
「……すまない…」
「…え……まさか…海軍に捕まってしまったのですか……?」
「…いや そう言う情報は聞いていない。 だが エレン達の目撃情報もない…」
「そんな…では エレン達は……っ」
最悪な場合が頭を過ぎり アイリスの瞳から涙が流れ落ちた。
「アイリス 希望を捨てるな」
「そうよ。 諦めちゃダメよ アイリス」
「…コブラ様……ビビ……」
「確証はない。 ぬしのように保護されている可能性もある」
「…ミホーク様………」
アイリスは涙を拭い 頷いた。
ミホークはコブラを見た。
「ネフェルタリ・コブラ 本題に入る」
「“アイリスをどうするか”…であるな?」
ミホークは頷いた。
コブラはアイリスを見た。
「アイリス…すまん……」
「え?」
コブラはミホークに視線を戻した。
「アイリスには悪いが ここでは守ってやれん」
「!?」
「見ての通り アラバスタは海軍が見張っている状態だ。 ここにいては守るどころか 逆に危険だ」
「…そう…ですか……」
「危険を冒してまで来てくれたと言うのに 本当にすまない」
コブラは深々と頭を下げた。
「頭を上げてください コブラ様! その気持ちだけで十分です」
アイリスはソファから立ち上がった。
「…私……国に戻ることにします」
「「「!?」」」
コブラ達は目を見開いて驚いた。
「待って アイリス! そんなのおかしいよ!」
「もう一度考え直してくれ!」
アイリスは首を横に振った。
「私は1人じゃ何もできないから…。 ビビ達に迷惑かけたくないし。 …それに……私をここまで育ててくれたのはお父様だから……」
「……アイリス…」
そのやり取りを見ていたミホークはため息をついた。
「ぬしは何のために生きている?」
「……え…?」
「アイリスは何のために生きているのだ? 父親のためか? もしそうであれば ぬしはただの人形と変わらない」
「…人形……」
「自分の意思はあるのに父親の言いなりになっている……ぬしはそれでいいのか?」
アイリスは俯き 頷いた。
「全ては父親のためか? くだらんな」
「ミホーク様に何がわか… っ!!」
ミホークはアイリスを鋭い目つきで見ていた。
アイリスは初めてミホークのことを怖いと感じた。
アイリスは涙を流しながら唇を噛んだ。
「…私だって本当は…本当は……自由に生きたいよっ!! でもっ! 私にはそれは叶わないのっ…!!」
「……フッ。 やっとぬしの本音が聞けたな」
「……え…」
「ここで匿えないと言うのなら 俺が匿ってやろう」