1.興味
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小さな黒猫の姿をしたアイリスを肩に乗せたミホークはリベルテ島の街を歩いていた。
〔ニャー〕
素敵な街ですね
「………」
〔………〕
あ…通じないんでした……
ミホーク様 どこに行くつもりなのでしょう?
アイリスはミホークを見上げた。
ミホークは視線に気づき アイリスを見た。
「もうすぐ着く」
〔!?〕
ミホーク様はやっぱりエスパーなのでしょうか?
そんなことを考えていると 一軒の店に着いた。
ミホークは店に入った。
「ニャ~♪」
いい匂い~♪
お店の中には焼きたてのパンがたくさんあった。
「………ぬしがパンを食べたいと言うのでな」
「ニャー ニャ~ン!」
ミホーク様 ありがとうございます!
やっぱりミホーク様は優しい
ミホークはアイリスに食べたいものを聞きながら トレーに乗せていった。
そして 会計を済ませた。
その後 他にも食料などを買った。
そして アイリスとミホークは棺船に戻った。
「これだけあればアラバスタまでもつだろう」
そして リベルテ島を出航した。
アイリスは人間の姿に戻した。
「ミホーク様 早速パンを食べていいですか?」
「好きにしろ」
「わーい! いただきます!」
アイリスはパンを食べ始めた。
「美味しい!」
「………」
「ミホーク様も食べますか?」
「…俺はいい」
「そうですか? 美味しいのに…あ これも美味しい!」
笑顔でパンを食べているアイリスを見て ミホークは微笑した。
美味しそうに食べるものだ…
夜になり 辺りは月の光のみが照らし、海はまるで暗闇のようだった。
「…っ……」
…怖い…
アイリスは自分の体を優しく抱きしめた。
「夜の海が怖いか?」
アイリスは頷いた。
「…吸い込まれそうで 怖いです…」
そう言って アイリスは海を見て すぐに視線を戻した。
「太陽さんは凄いですね」
「フッ。 だが 俺の住み処であるクライガナ島は一年中 太陽の陽は閉ざされているがな」
「え 曇っていただけではないのですか!?」
「あの気候はいつものことだ」
「…たまにはお日様に当たった方がいいですよ?」
「ぬしの様なやわな体はしていない」
「……ミホーク様…ひどいです……」
アイリスは不貞腐れた。
「そう膨れるな。 さあ もう夜遅い。 早く寝ろ」
「あー ミホーク様、今 話逸らしましたね!」
「細かいことを気にするな」
「…気にしますよ…!」
アイリスは口を尖らせて言った
だが すぐに笑顔になった。
「…もう……ふふっ…」
「……フッ…」
ミホークもつられて微笑した。
「じゃあ 私 もう寝ますね」
アイリスは眠ろうと横になろうとした。
「待て。 これを下に敷いて寝ろ」
そう言って ミホークが差し出したのは リベルテ島の時に姿を隠すために渡そうとしたマントだった。
「ありがとうございます。 でも 人の物を下に敷くのは悪いので 上に被せて寝ますね」
「そんなこと気にしなくてもいい」
「いえいえ。 せっかくのマントが汚れてしまいますし…」
アイリスは横になり ミホークから受け取ったマントを自分の上にかけた。
「…っ……」
思ってたより 寒い……
アイリスは寒さを逃れようと丸まった。
「アイリス 寒いのならこちらへ来い」
ミホークは自分の膝を示して言った。
「いえ 大丈夫ですっ…!」
「遠慮しなくていい。 ぬしに風邪を引かれては困るのだ」
「風邪なんて引き…くしゅんっ!」
ミホークはため息をつき マントごとアイリスを抱えた。
「わっ! ちょっ ミホーク様っ!?」
そして 足を組んでいる自分の膝の上に 横向きに座らせた。
「人の優しさは素直に受け取ることだ」
「……ごめんなさい」
「体も冷え切ってしまっているな」
「…っ……」
恥ずかしい…
アイリスは思わず 目を瞑った。
「寒いか?」
「だ 大丈夫ですっ!」
どうしよう!?
このままじゃ恥ずかしくて寝るどころじゃない…!
それに このままではミホーク様も寝辛そう……
あ!
アイリスは小さな黒猫の姿に変えた。
そして ミホークの膝の上で丸くなった。
「…気を遣わなくてもよいものを…」
小さな黒猫の姿をしたアイリスは首を横に振った。
そして 〔ミホーク様 ありがとうございます〕と言う意味を込めて ミホークの手を舐めた。
ミホークは小さな黒猫の姿をしたアイリスを撫でた。
…ミホーク様の香り…とても落ち着く……
アイリスは気持ち良さそうにそのまま眠ってしまった。