1.運命の悪戯
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「………。 キャプテン 今…なんて言った?」
ローは背もたれに寄っ掛かり直した。
「何度も言わせるな。 “あの女が気に入った”と言ったんだ」
「「「ええ~~~!!?」」」
ローの発言にベポ達は驚きの声をあげた。
「この女性 両目の色が違う…オッドアイなのです!! 珍しいでしょう? そりゃあそうですよ! 私も初めて見たのですから!!」
「え あの…!」
アイリスは全く状況を掴めていなかった。
「おっと 目覚めたばかりで困惑されている様子。 そこも可憐で可愛らしい!」
ディスコはうんうんと頷いた。
「ここは どこなのですかっ!?」
「その前に お名前を教えてください」
「……アイリス…です…」
ディスコは観客たちの方を見た。
「アイリス!! 可憐な女性によく合う名前ですね~!!」
ディスコはアイリスに視線を戻した。
「先ほどの質問の答えですが、ここは人間屋ですよ!」
「…人間…屋…?」
ディスコは人間屋の説明をした。
「そして あなたは本日の超~~ォ 目玉商品の1つなのです!!」
「!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。
「!!」
アイリスは手錠と首輪をされていることに気づいた。
「…ぁ……」
アイリスは遊女として囚われていた記憶と重なった。
アイリスの瞳から涙がこぼれ落ちた。
「まあ そう泣かないで。 あなたの可憐さならいい値で買ってもらって 大切にされるはずですよ!!」
ディスコはステージの中央に立った。
「さて 同時に3つの商品を紹介させていただいたので 少し考える時間を取りたいと思います!!」
そう言うと ディスコはステージの端に立った。
観客たちはざわめき始めた。
「よ~し! 奪い返すわよっ!!」
ナミ達は奪い返す気満々だった。
ローはベポを見た。
「今 いくらある?」
「船長 本気かよ!?」
「さっき“人を買うなんて気に食わねェ”って言っ…「うるさい」」
ローはぴしゃっとベポの言い分を遮った。
「すいません…」
ベポは凹んだ。
「で いくらある?」
「2億くらいかな…」
「2億か…」
ローは顎に手をやった。
しばらくして ディスコがステージの中央に立った。
「では そろそろ 値段の提示をお願い致します!!!」
観客たちは唾を飲んだ。
「3つとも 1つ5億で買うえ~~!!! しめて 15億ベリーィ~~~~~!!!」
「「「!!?」」」
ディスコと観客たちは驚き 静まり返った。
「……!!! え…」
奪い返す気満々だったナミ達は唖然とした。
「…5億…だと……」
ローの顔が青ざめた。
「……か……会場 言葉を失っておりますが、えー 一応!! 1つにつき5億以上!! ありますでしょうか!?」
観客たちは諦め 静まっていた。
「なければこれで早くも打ち止めと言う事に!!」
「嫌っ! もう奴隷なんて嫌っ…!」
これは…あなたから姿を消した罰ですか……?
…ドフラミンゴ様……
アイリスは檻を手で掴んで 下を向いて涙を流した。
「奴隷になるなんて もう…いや…っ!」
「………っ!!」
…もう…?
「キャプテン このままじゃ…っ!」
「わかってる…!」
あの女…アイリスにさえ近づければ俺の能力であの首輪を外して連れ出せる…!
だが アイリスに近づくきっかけがねェ…!
それに 厄介なことに 天竜人が相手だ……
くそっ!
何かいい方法はねェのか…っ!
ローは悔しそうに拳を握りしめた。
「キャプテン…」
悔しがるローを見て ベポ達は悲しそうな表情をした。
コン!! コン!! コン!!
ディスコはガベルで叩いた。
「時間いっぱいです!!」
チャルロス聖は喜んだ。
「やったえ」
「チャルロス兄さま! 私にもあのドラゴン 貸してくださいアマス!!」
「それでは本日の大目玉!! “人魚”のケイミー、“ファードラゴン”、“オッドアイ”のアイリスは 世界貴族チャルロス聖の5億ベリーずつにて――」
その時 アイリスの泣き声によってアネモネが目覚めた。
「アネモネ!!」
アネモネはアイリスを見た。
「オオォ!!」
そして 嬉しそうに鳴き声をあげた。
「し…しまった……!」
ディスコの顔が青ざめていった。
観客たちからは歓声があがった。
状況を把握したアネモネは暴れ出した。
「お嬢さん! そのドラゴンを止めないと死んでしまう!!」
「え?」
アイリスはディスコを見た。
「お嬢さんもドラゴンもしてるその首輪は無理に外そうとすると 爆発するんだよっ!!」
「!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。