4.ファミリー
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アイリスがファミリーとなり 一緒に暮らしてから1年半が経った。
アイリスは体調を崩すことが増えてきたが 元気な日は外で遊んだりしていた。
そんなある日 アイリスの友達であるスズメがぐったりとしていた。
ドフラミンゴは獣医を呼び 診てもらった。
「……誠に残念ですが……アイリス様」
獣医はアイリスを見た。
「……はい」
「…このスズメ様は老衰でございます。 ……もって後 2、3日…だと思われます…」
「!」
スズメの余命が残り僅かであることを知ったアイリスはこれまで以上にスズメを可愛がった。
そのお蔭か スズメは獣医が驚く程に長く生きた。
――…だが 生き物はいずれ寿命が来るのが自然の摂理…
スズメはアイリスに見守られ 安らかに息を引き取った。
アイリスはドフラミンゴと共にスズメを埋葬した。
スズメを失った悲しみは深く アイリスは元気をなくしてしまった。
「アイリス かわいそうに…」
「仕方あるまい。 生き物には限りがある…寿命と言う限りが……」
「………」
次の日 ドフラミンゴは王宮を空けた。
ドフラミンゴが帰ってきたのは1週間後だった。
「ドフラミンゴ様 お帰り」
「ただいま アイリス。 今日はお前にこれをやる」
そう言って 手渡したのは布がかけられた籠だった。
「見てみろ」
「…うん」
アイリスが布を取るとその中には 毛が生えた小さなドラゴンが眠っていた。
「ドラゴン!?」
「正しくはファードラゴン。 そいつの寿命は長い。 スズメと違ってな」
「…え?」
「貴重なドラゴンだ。 大事にしろよ?」
「ドフィがアイリスの為に探したんだ」
「……私の為に…?」
アイリスがドフラミンゴに視線を戻すと 微笑していた。
「ありがとう ドフラミンゴ様!」
アイリスの顔に笑顔が戻った。
アイリスはファードラゴンに 自分の好きな花の名である“アネモネ”と名付けた。
アネモネは最初は何かに怯えている様子だったが アイリスの優しさに触れ 段々と懐いていった。
その頃になると アネモネの体は成長し アイリスを乗せられるほどに大きな姿になれる様になっていた。
アイリスはアネモネに乗り ドフラミンゴと共に色々な島に出かけた。
そんなある日 ドフラミンゴがいない時に アイリスは一人でアネモネと共に島に出かけた。
そして 王宮に帰ってきた。
「「「アイリス!」」」
ジョーラ達は心配そうな顔で出迎えた。
「みんな ただいま!」
「アイリス 無事なのね!?」
「え…うん……何かあったの?」
「ドフィがお怒りだぞ アイリス」
「え!? 私!?」
「早く若様のところに行った方がいいわ」
「うんっ!」
アイリスは自分とドフラミンゴの部屋に走っていった。
「アイリス 怒られちゃうのかイーン?」
「キャー 怖い!」
「いや 注意で終わるだろう」
アイリスはドフラミンゴがいる部屋につき 深呼吸をして ドアをノックした。
「…アイリスです」
「入れ」
「…はい」
アイリスは恐る恐る扉を開けた。
ドフラミンゴはソファに座り 背を向けていた。
「こっちへ来い」
「…はい」
私…怒られるんだよね……
そう考えると アイリスの足取りは重かった。
アイリスはドフラミンゴの前に立ち ドフラミンゴを見上げた。
「アイリス 怪我とかはしていないか?」
「…え…はい」
「アイリス なぜ俺がいない時に出かけた?」
「……外に…行きたかったから」
「…そうか」
「…ごめんなさい…!」
アイリスは頭を下げた。
ドフラミンゴはアイリスの頭に手を置いた。
「……ドフラミンゴ様…?」
アイリスはドフラミンゴを見上げた。
「そう怯えたような顔をするな」
「……だって…ドフラミンゴ様がお怒りだって聞いたから…」
「確かに 怒ってねェわけじゃねェさ…。 ファードラゴンがいるとは言え 無防備で出歩いているんだからな…」
「…ごめんなさい」
「まあ いいさ。これからはあまり一人で出歩くな。 それと これを持っていろ。 護身用だ」
そう言って ドフラミンゴが手渡したのは銃だった。
「銃!? こんなの扱えないよっ!」
「扱い方なら教える」
「でも…っ!」
ドフラミンゴはアイリスを抱きしめた。
「俺はただ…アイリスが心配なんだ…」
……そう…
…お前が誰かに取られるのが――…