4.ファミリー
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アイリスとドフラミンゴは順番にお風呂に入り ゆっくりしていた。
アイリスは花瓶に飾られたアネモネの花を見ていた。
「本当に可愛い花…」
アイリスはドフラミンゴを見た。
「何と言う花なの?」
「“アネモネ”だ」
「…アネモネ……」
アイリスはアネモネの花に視線を戻した。
「………」
ドフラミンゴはアイリスの横に立ち アネモネの花を一輪取った。
そして 茎を切り アイリスの簪を取り 髪にアネモネの花を挿した。
「…ドフラミンゴ様?」
「こっちの方が花も映える」
ドフラミンゴはアイリスを鏡の前に招いた。
「ほらな?」
「……可愛い…」
アイリスは自分の髪に挿さっているアネモネの花に触れた。
アイリスはドフラミンゴを見た。
「ありがとう ドフラミンゴ様」
ドフラミンゴは優しく笑った。
「ほんとはね…簪は他のがいいなって思ってたの…。 でも これでお気に入りの簪を見つられた…」
「だが その簪はすぐにダメになる。 明日 その花をモチーフにした簪を探しに行こう」
「本当!?」
アイリスは嬉しそうに笑った。
「さ 早めに休め」
「さっき 休んだから眠くない…」
「…なら トランプでもどうだ?」
「トランプ?」
ドフラミンゴはトランプを持ってきて 見せた。
「花札とは違って数字が書いてある…」
「トランプはな――…」
ドフラミンゴはトランプの遊び方を教えた。
「また負けた…」
「フフフ…アイリスは弱いな」
「次は負けないもん!」
「ああ」
その後 色々なトランプゲームで対戦したがアイリスがドフラミンゴに勝つことはなかった。
アイリスは遊び疲れて眠ってしまっていた。
ドフラミンゴはアイリスを起こさないようにそっと抱え ベッドに寝かせた。
「おやすみ アイリス」
ドフラミンゴはアイリスの手の甲にキスを落とした。
次の日 アイリスは目を覚ました。
「……あれ? 私 昨日…」
アイリスは昨日のことを思い返した。
「そっか トランプしてる最中に寝ちゃったんだ…」
アイリスは乱れてない着物風のネグリジェを見た。
昨日…何もされてないんだ……
本当に…私……
アイリスの瞳に涙が浮かんだ。
その時 ドアが開いた。
「起きたか?」
「!」
アイリスは慌てて涙を拭った。
「どうした アイリス?」
ドフラミンゴはアイリスの顔を覗き込んだ。
「……太陽の光が眩しくて…」
「大丈夫か?」
「うん。 ほとんどの時間を暗闇で過ごしていたから…」
「…そうか。 朝食の支度ができている」
「すぐに着替るね!」
アイリスは着替えを済ませ ドフラミンゴと共に朝食に向かった。
朝食を済ませたアイリスとドフラミンゴは今日帰っていくモネとヴェルゴを見送った。
そして 和系の小物を多く扱っているお店に向かっていた。
アイリスは滅多に外に出たことがなかったので、色々なお店を見て回った。
「ドフラミンゴ様 外って楽しいのですね!」
「フフフ…欲しい物があったら言えよ? 何でも買ってやる」
「いえ そこまでは…」
「遠慮しなくていい」
そんなやり取りをしていると 小物屋さんに着いた。
「これはこれは国王様、アイリス様。 何かお探し物ですか?」
「アネモネの花をモチーフにした簪はあるか?」
「…大変 申し上げにくいのですが…、桜や牡丹などはあるのですが…アネモネの花は……」
「…そうですか…」
アイリスは瞳を伏せた。
「ですが オーダーならできます!」
店の主人はアイリスの頭に挿さっているアネモネの花を見た。
「そのお花 お借りしてもいいですか?」
「はい」
アイリスはアネモネの花をとって 主人に渡した。
「完成に日数がかかってしまいますが、国王様の頼み 私めが責任を持って引き受けさせて頂きます!」
「頼んだぞ」
「よろしくお願いします」
「お任せを。 完成次第 王宮にお届けに参ります」
アイリスとドフラミンゴは店を出た。
「よかったな」
「うん!」
その後 ドフラミンゴは花屋に寄った。
アイリスはお店の外で待っていた。
「これはこれは国王様。 昨日はお買い上げ 誠にありがとうございました」
「ああ。 昨日と同じ花が欲しいんだが…」
「赤いアネモネでございますね。 何本お求めで?」
「全部だ。 今は一輪だけもらっていく。 後は王宮に届けて 部屋に飾ってくれ」
「かしこまりました」
ドフラミンゴは会計を済ませ 一輪のアネモネの花を持って アイリスのもとに戻ってきた。
「お帰りなさい」
ドフラミンゴはアイリスの髪にアネモネの花を挿した。
「何もないのは虚しいからな」
「あ ありがとう ドフラミンゴ様!」
アイリスは嬉しそうに笑った。