4.ファミリー
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サイズが測り終わり しばらくして着物ドレスが何着か出来た。
アイリスはニーハイブーツも合わせて試着した。
「とっても可愛いです! ありがとうございます!」
「いえ こちらこそ喜んでいただけて光栄です」
用を終えた仕立て屋さんは帰っていった。
アイリスはドフラミンゴに王宮の中を案内してもらっていた。
「ここがアイリスと俺の部屋だ」
「ドフラミンゴ様は私と同じ部屋なのですか?」
「嫌か?」
「いえ そんなことは…」
アイリスは顔を伏せた。
「貴方は私をあの生き地獄から救ってくれました。 だから 私は貴方の
アイリスは顔を上げた。
「なぜです!? …私には…それしか……」
「俺はお前に普通に暮らして欲しいんだ アイリス」
「……普通に?」
「ああ。 ただ俺の傍で笑って暮らしていればいい。 遊女だった過去は忘れろ。 いいな?」
「……はい…」
「今日は疲れただろう? 部屋で休んでいろ」
「ドフラミンゴ様はどちらへ?」
「少しな」
「………」
「そう心配そうな顔で見るな。 夕食までには戻ってくる」
「…わかりました」
「あと 普通に話せ」
「…でも…」
「俺たちはファミリーだ。 遠慮はいらねェ」
「……は……うん…」
「いい子だ」
ドフラミンゴはアイリスの頭を撫でようと手を伸ばした。
「っ!」
その時 アイリスの体が微かに震え始めた。
「どうした?」
異変に気づいたドフラミンゴは手を引っ込めた。
「……何でもないよ…」
アイリスは顔を逸らして言った。
「………」
ドフラミンゴが部屋を出ていき 部屋に残されたアイリスはベッドに寝転んだ。
「………」
…さっき……私の体はドフラミンゴ様に触れられることを…拒否した……
なぜか 恐怖を感じた…
私を救ってくれた人なのに……
どうして…?
【チュン!】
アイリスは友達であるスズメの方に寝返りをした。
アイリスはスズメに触れた。
それにしても…この島は平和なのね…
…監視のない生活が来るとは思わなかった……
アイリスは自分の手首に触れた。
「鎖もない…」
アイリスは涙を流した。
「私は……自由になったんだね……」
「チュン…」
スズメはアイリスに寄り添った。
その頃 ドフラミンゴは呼び戻したモネとヴェルゴと買い物の為 街を歩いていた。
「恐れていたことが起きた…」
「アイリスがトラウマを抱えているかもしれないってことか?」
「…ああ。 俺が触れようとしたら アイリスは拒否した」
「トレーボルには気をつけさせないとね」
「さっき言っておいた」
「だが なんで今頃なんだ? 帰りの船では何でもなかったんだろう?」
「ああ」
「恐らく 完全に解放されて 安心しきったからよ」
「フフフ さて どうするか…」
ドフラミンゴは楽しむかのように笑った。
夕食になり アイリスは広間にいた。
少しして ドフラミンゴ達が帰ってきた。
「お帰りなさい ドフラミンゴ様」
「ただいま アイリス。 お前に似合いそうな花を見つけた」
そう言って ドフラミンゴはアイリスに赤いアネモネの花束を渡した。
「可愛い! ありがとう ドフラミンゴ様!」
「ああ」
「アイリス その花をお部屋に飾ってくるから 貸してくれる?」
「うん。 ありがとう ベビー5」
アイリスはベビー5にアネモネの花束を渡した。
そして ベビー5が戻ってきてから アイリス達は夕食を食べ始めた。
「…美味しい! これは 何と言う食べ物なの?」
「ピザだ。 それがスパゲッティ――…」
ドフラミンゴはテーブルに乗っている料理の名前をアイリスに教えた。
「世界にはこんなに美味しいものがあるのですね」
「食べたことなかったのか?」
「アイリス 人生の半分損してだすやん」
「え? そんなに?」
「これから沢山食べていけばいい。 アイリスの知らない食べ物をな」
「うん!」
アイリスは笑った。
夕食を食べ終え アイリスとドフラミンゴは部屋に戻ってきた。
窓側の花瓶にはアネモネが飾られていた。